「及第点(きゅうだいてん)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「及第点(きゅうだいてん)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「及第点」の意味をスッキリ理解!

及第点(きゅうだいてん):試験の合格に必要な最低限の点数。悪くはない出来栄え。

「及第点」の意味を詳しく

「及第点」の意味は、以下の2つです。

「及第点」の意味
  1. 試験の合格に必要な最低限の点数
  2. 一定の基準に達していて、悪くない出来栄えであること

原義は①です。100点満点の試験で、合格点が60点なら、60点が及第点です。ただ、人によって満足のいく点数にはばらつきがあることから、「及第点」に絶対の基準はありません。90点を目指している人なら、80点が及第点になることもありえます。

①から派生し、広く物事の出来栄えについて、満足いかないものの、最低限の成果が出ていることも「及第点」と表現します。この場合は、評価する人によってニュアンスが変わります。

たとえば、スポーツ選手を評価する際に、「及第点の出来だ」などと表現することがあります。他人からの評価の場合は、「最低限の仕事はしたが、期待を超える成果は出ていなかった」というやや辛口なニュアンスが含まれます。もし、自分で評価を下していた場合は、謙虚なニュアンスが出ます。

「及第点」には人を評価する意味合いがあるため、目上の人には使わないように注意しましょう。

「及第点」の使い方

  1. この1週間遊びを我慢したこともあって、何とか及第点に達した。
  2. 出来としては及第点だね。もう少し工夫できたところがあると思う。
  3. 唐突の依頼だったが、及第点に達する出来だったよ。

①は、1週間遊びを我慢したことが実を結び、何とか合格最低ラインを超えられたという意味です。

②と③は、他人から、自分の仕事ぶりを評価されているさまが描かれています。

②の場合は、最低限の仕事はしてくれているものの、もう少しできると思っていた、というニュアンスです。期待に届かなかったというネガティブな響きがあります。

③の場合は、唐突な依頼にもかかわらず、許せる出来栄えだったと評価しています。あまり良い結果にはならないだろうと想定していたため、最低限の仕事をしてくれたことをポジティブにとらえています。

「及第点」の語源

「及第点」の語源は、中国の官僚登用試験である「科挙(かきょ)」にあります。

中国では昔、官僚になるためには、科挙という難関な試験に合格する必要がありました。「第」という字は、この試験のことを指しています。

そして、科挙に合格することを、「第に及ぶ(達する)」として「及第」と表現しました。

ちなみに、科挙に合格しないことは、「落第」と言いました。「落第点」は、ここから来ている表現です。

「及第点」の類義語

「及第点」には以下のような類義語があります。

  • 合格点:合格とみなせる点数
  • 合格水準:それ以上の成果を出せば合格となる基準

「合格点」は、「及第点」よりもポジティブな意味合いで使われることが多いです。

「及第点」の場合は、合格ぎりぎりの点数に何とか達したというニュアンスで使われることが多いです。一方、「合格点」は、合格水準を多分に超えている場合にも使います。

「及第点」の対義語

「及第点」には以下のような対義語があります。

  • 落第点:合格水準に達しない点数

「及第点」の英語訳

「及第点」を英語に訳すと、次のような表現になります。

「及第点」の英語訳
a passing mark

“pass” が試験に合格すること、”mark” が点を意味します。

例文は以下の通りです。

例文
  • The passing mark on the test is 60.
    (そのテストの及第点は 60点だ。)
  • After the game, our new coach thought that I got a passing mark as a forward.
    (試合後、新監督は、FWとしては及第点だったと評価した。)

まとめ

以上、この記事では「及第点」について解説しました。

読み方及第点(きゅうだいてん)
意味試験の合格に必要な最低限の点数。悪くはない出来栄え。
語源中国の官僚登用試験(第)に合格する(及ぶ)という意味から)
類義語合格点、合格水準
対義語落第点
英語訳passing mark

「及第点」は、試験に合格するという意味から派生し、広く出来栄えについて表現する際にも用いられます。評価する言葉であるため、他人に言う際には自分の立場をわきまえながら使いましょう。