「協約」の意味とは?使い方から英語や類義語までわかりやすく解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「協約(きょうやく)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「協約」をざっくり言うと……

読み方協約(きょうやく)
意味協議した上で約束を取り結ぶこと
類義語約束、誓約、契約
英語訳agreement(合意)

「協約」の意味をスッキリ理解!

協約(きょうやく):協議した上で約束を取り結ぶこと

「協約」の意味を詳しく

「協約」とは、「協議した上で約束を取り結ぶこと」という意味です。

「協約」は、様々な専門用語としても用いられています。

団体間の協議によって決まる「協約」とは?

「協約」には、複数の団体の間の「契約」という意味もあります。

特に「労働協約」とは、「労働組合と雇用者の間で結ばれる書面の協定」のことを指します。労働者らがまとまって雇用者と団体交渉を行い、賃金などの労働条件について雇用者と話し合って定めます。ちなみに「労働協約」は、労働組合法で定められている用語です。

また「野球協約」とは、正式には「日本プロフェッショナル野球協約」といい、「日本野球機構とプロ野球選手間の契約の手続きを定めた協約」のことです。雇う人と雇われる人の間の取り決めという構図は、「労働協約」と同じですね。

国際政治における「協約」とは?

国際政治において、「協約」は複数ある条約の形の内の一つです。「条約」とは、「国家間などで結ばれる文書による法的な合意」を意味します。

他に「憲章」や「規約」などの様々な呼称はありますが「協約」も含めて、どれも「文書で定められた義務を負う」という条約としての性質を持っています。

「協約」の使い方

「協約」の使い方の例として、以下のような文が挙げられます。

  1. 協約違反を承知した上で、当初の案を押し通す。
  2. 不満を持っていた労働者らは、経営者側と新たな労働協約を結んだ。
  3. 1907年、日本とロシアはお互いの利益を守るために日露協約を締結した。

上記の例文のように、「協約」は「結ぶ」「締結する」という動詞と共に使われるのが一般的です。

日常的な場面で使われることはあまりなく、ビジネスシーンや政治に関連するニュースでよく用いられます。

「協約」の類義語

協約には以下のような類義語があります。

  • 約束:当事者の間で取り決めること
  • 誓約(せいやく):固く誓うこと。また、その誓いのこと
  • 契約:約束を取り交わすこと。また、二人以上の当事者の合意によって成立する法律行為

これらの熟語は、「ある物事についてあらかじめ取り決め、将来それを変えないとすること」という意味を表しているという点で「協約」と共通しています。ですが、それぞれのニュアンスは異なっています。

まず「約束」は、これら4語の中で最も一般的に使われる言葉です。しかし、ビジネスシーンなど公式な場面で用いられることはありません。次に「誓約」は、「必ず守る」という強い意志が強調されています。

「契約」と「協約」は、どちらも公式な場面でよく用いられます。「契約」が、特に法律上の効力を持つものを指すことが多いのに対して、「協約」は団体間での決め事というニュアンスが強くなっています

「協約」の英語訳

協約を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • agreement
    (合意)

「協約」を英語で表すと、agreement と言えます。ちなみに「労働協約」は、labor agreement です。

まとめ

以上、この記事では「協約」について解説しました。

読み方協約(きょうやく)
意味協議した上で約束を取り結ぶこと
類義語約束、誓約、契約
英語訳agreement(合意)

「協約」は、日常的な場面ではあまり用いられません。しかし、人々や団体、そして国々の間で決められる約束事を意味する重要な言葉であるといえます。

いざ「協約」という言葉を使う場面が来た時のために、意味や使い方等を理解しておきましょう。