今回ご紹介する言葉は、熟語の「恐慌(きょうこう)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「恐慌」をざっくり言うと……
読み方 | 恐慌(きょうこう) |
---|---|
意味 | 恐れ慌てること、景気が一挙に後退すること |
類義語 | 大慌て、狼狽、慌てふためくなど |
英語訳 | fear and consternation(恐慌)、crisis(恐慌)など |
「世界恐慌」について | 「世界恐慌」についての簡単な解説 |
「恐慌」の意味をスッキリ理解!
「恐慌」の意味を詳しく
「恐慌」とは、恐れ慌てること、景気が後退し経済的な混乱が起こることを表す言葉です。
「恐慌」という言葉が使われる場合、「恐れる」という動詞としての意味よりも「世界恐慌」のように前の言葉を修飾する名詞として、使われる場合が多いです。
「恐慌」の使い方
- 恐慌以前は比較的低い関税によって強い経済成長があった。
- あまりの不安に彼は恐慌をきたした。
- 19世紀は世界恐慌により多くの金融機関が倒産した。
①の例文は「経済的な混乱が起きる前は、比較的低い関税によって経済成長していた」という意味です。ここでの「恐慌」は経済的な混乱という意味で使われており、もっともよく使う表現のため確認しておきましょう。
②の例文は「あまりの不安で彼は恐れ慌てた」という意味です。「恐慌」を恐れ慌てるという意味で使う場合、「恐慌する」ではなく「恐慌をきたす」や「恐慌にいたる」と表現するほうが自然です。
③の例文では、「19世紀は世界恐慌により多くの金融機関が倒産した」という意味です。言葉の意味としては、①とほとんど変わりません。
「恐慌」の類義語
「恐慌」には以下のような類義語があります。
- 大慌て:非常にあわてる様子
- 狼狽(ろうばい):うろたえ騒ぐこと
- 慌てふためく:騒ぎ、取り乱すこと
類義語とは、慌てるや騒ぐといった意味が共通しています。
「恐慌」の英語訳
「恐慌」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- fear and consternation
(恐慌) - crisis
(恐慌)
「恐慌」を英語訳する場合、上記のような単語を使いますが、「金融恐慌」や「世界恐慌」は下記のようになります。
- 世界恐慌:a financial crisis
- 金融恐慌:a world crisis
- 財界の恐慌:a financial crisis
「世界恐慌」について
これまで、世界ではさまざまな恐慌を起こりました。今回はそうした恐慌の中でも特に代表的な「世界恐慌」について簡単に解説したいと思います。
しかし、しばらくすると、アメリカ国内では、過剰な生産力による「商品の売れ残り」が生じるようになりました。モノを作っても低所得者は購入することができず、さらにヨーロッパの国々の経済も持ち直してきたため、工業製品も農作物も売れなくなっていきました。
売れない商品をつくる会社の株を持っていても、仕方ありません。アメリカ企業の株は徐々にその価値を下げていきました。
1929年10月24日、後にBlack Thursday(暗黒の木曜日)と呼ばれるようになるこの日、ウォール街のニューヨーク証券取引所で株価の大暴落が起こり、世界恐慌に発展しました。
世界恐慌は第2次世界大戦の遠因ともなった歴史的な恐慌です。ご存じの方も多いかもしれませんが、この機会にあらためて確認しておきましょう。
まとめ
以上、この記事では「恐慌」について解説しました。
読み方 | 恐慌(きょうこう) |
---|---|
意味 | 恐れ慌てること、景気が一挙に後退すること |
類義語 | 大慌て、狼狽、慌てふためくなど |
英語訳 | fear and consternation(恐慌)、crisis(恐慌)など |
「世界恐慌」について | 「世界恐慌」についての簡単な解説 |
「恐慌」は歴史などを勉強するとき、よく目にする言葉だと思いますが、この機会にあらためて意味と使い方を確認しておきましょう。