今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「空理空論(くうりくうろん)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「空理空論」をざっくり言うと……
読み方 | 空理空論(くうりくうろん) |
---|---|
意味 | 現実からかけ離れていて、実際には役に立たない考えや理論 |
類義語 | 按図索驥、机上空論、砂上楼閣など |
英語訳 | impractical or useless theory(非実用的もしくは役に立たない論理)など |
「空理空論」の意味をスッキリ理解!
「空理空論」の意味を詳しく
「空理空論」は「現実からかけ離れていて、実際には役に立たない考えや理論」を表しています。
この四字熟語は、「空理」と「空論」の二つの熟語から成り立っています。これらの熟語は、どちらも「現実離れしていて、役に立たない理論や議論」のことを意味しています。
つまり、「空理空論」は、同じ意味の熟語を重ねて意味を強調した四字熟語であると分かりますね。
「空理空論」の使い方
「空理空論」の例として、以下のような文が挙げられます。
- 現実的ではない空理空論な意見ばかりでは、話が前に進まない。
- 理想を追い求め過ぎたばかりに、気づけば私の計画は空理空論になってしまった。
- 実際の問題の解決に繋がらないアイディアばかりで、今日の会議は全くの空理空論であった。
「空理空論」の類義語
空理空論には以下のような類義語があります。
- 按図索驥(あんずさくき):実際の役に立たない意見ややり方のたとえ
- 机上空論(きじょうのくうろん):頭の中だけで考えた、実際に行うことが不可能な考えや意見のこと
- 紙上談兵(しじょうだんぺい):理屈ばかりで実行が不可能であったり、実際の役に立たない議論のこと
- 砂上楼閣(さじょうのろうかく):実際に実行できる可能性が全くない計画のこと
- 空中楼閣(くうちゅうろうかく):根拠のない、現実的でない考えや議題のこと
「按図索驥」の「按」は調べるという意味です。「驥」は名馬のことを指します。馬に乗ったことがないのに、名馬を絵や書物の知識だけで見つけようとすることから転じた四字熟語です。
「紙上談兵」は、「紙の上だけで戦略練るような、理屈だけの話し合いは実際には役立たない」という意味からできた言葉です。
「砂上楼閣」は、「物事が長く続かないこと」という意味もあります。立派な建物でも、砂の上に立てたのでは地盤が弱いために、すぐに崩れてしまうという意味からできた四字熟語です。
「空中楼閣」は、空中に高い建物を立てようとすることです。そのようなことは不可能であるので、上記の意味を表す言葉として用いられています。
「空理空論」の英語訳
空理空論を英語に訳すと、次のような表現になります。
- impractical or useless theory
(非実用的もしくは役に立たない論理) - vain speculation
(無益な考え) - ideology
(空理、空論、イデオロギー)
“vain speculation” は、形式ばった丁寧な表現です。
まとめ
以上、この記事では「空理空論」について解説しました。
読み方 | 空理空論(くうりくうろん) |
---|---|
意味 | 現実からかけ離れていて、実際には役に立たない考えや理論 |
類義語 | 按図索驥、机上空論、砂上楼閣など |
英語訳 | impractical or useless theory(非実用的もしくは役に立たない論理)など |
現実からかけ離れているような計画や意見は、実行することができません。
何かを提案する際には、自分の意見が空理空論でないかということを考えてみましょう。