心理学用語「クレショフ効果」とは?意味と具体例を解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、心理学用語の「クレショフ効果(くれしょふこうか)」です。

言葉の意味、具体例、提唱者、英語訳、類義語についてわかりやすく解説します。

 

「クレショフ効果」の意味をスッキリ理解!

クレショフ効果(くれしょふこうか)映像の前後が変化することによって生じる意味や解釈の変化のこと

 

「クレショフ効果」の意味を詳しく

「クレショフ効果」とは、映像の前後が変化することによって生じる意味や解釈の変化のことです。

同じ映像や写真だとしても、その前後の映像や流れによって受け取る印象が変化します。これを「クレショフ効果」と呼びます。

たとえば、猫が飛び跳ねる動画の前に、エサの映像があれば喜んでいるように見えます。一方で蛇の映像があれば、驚いているように見えるのです。

 

たとえ、それらが関係のない写真や映像で、編集によって無理やり繋げられたものだとしてもこの現象は起こります。

人間は、前後のつながりを無意識に関連づけて意味を解釈してしまう傾向があるためです。

 

「クレショフ効果」は「モンタージュ理論」の中の具体的な効果のことです。

「モンタージュ理論」とは、複数の映像をつなぎ合わせることで新しい意味が現れるとする理論のことです。

「クレショフ効果」の具体例

「クレショフ効果」に関する有名な実験例があります。

クレショフは、3つのグループに分けた被験者に、それぞれ映像を見てもらい、どのような印象を受けたのか調べました。

俳優のイワン・モジューヒンの無表情のクローズアップは同じですが、その前の映像がグループによって異なります。

 

ひとつめのグループには「スープが入った皿」の映像の後に無表情の映像を見せました。

ふたつめでは、「棺に入った遺体」の映像の後に無表情の映像を見せました。

最後のグループでは、「ソファに横たわる女性」の映像の後に無表情の映像が流れます。

 

ひとつめのグループは、俳優が「空腹」の演技をしているように感じ、ふたつめでは「悲観」の演技、最後のグループは「欲望」の演技をしているように感じたのです。

もちろん、俳優の無表情の演技は同じ映像ですから全く変わりません。

しかし、被験者が前の映像と関連付けて考えたため、表情が違って見えたのです。

「クレショフ効果」の提唱者

「クレショフ効果」は、ソビエト連邦の映画作家・映画理論家のレフ・クレショフが提唱しました。

彼の名前を取って「クレショフ効果」という名前が付けられました。

「全ロシア映画大学」学内で1922年に行われた実験によって存在が証明されました。

「クレショフ効果」の英語訳

「クレショフ効果」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • Kuleshov Effect
    (クレショフ効果)

「クレショフ効果」の類義語

「クレショフ効果」に似たような心理現象として「文脈効果」というものがあります。

文脈効果」とは、簡単に言えば「クレショフ効果」の文章バージョンです。

 

たとえば、「広場、庭園、こうえん」という文字の並びがあれば、この場合の「こうえん」は「公園」という漢字だと思いますよね。

一方で「発表、演説、こうえん」という並びでは「講演」という漢字を想像しやすくなります。

このように、前後の文脈の流れや、単語の並びによって単語や文のとらえ方が変わるのが「文脈効果」です。

まとめ

以上、この記事では「クレショフ効果」について解説しました。

読み方クレショフ効果(くれしょふこうか)
意味映像の前後が変化することによって生じる意味や解釈の変化のこと
提唱者ソビエト連邦の映画作家・映画理論家のレフ・クレショフ
英語訳Kuleshov Effect(クレショフ効果)

「クレショフ効果」は、具体例で述べたような映画はもちろん、宣伝などにも大きく影響する心理現象です。身の回りでも、使われていることが多くあるでしょう。意味や具体例をしっかりと理解しておきましょう。