「苦渋(くじゅう)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「苦渋(くじゅう)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳について分かりやすく解説します。

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「苦渋」の意味をスッキリ理解!

苦渋(くじゅう):苦しみ悩み抜くこと

「苦渋」の意味を詳しく

「苦渋」とは、苦しみを味わいながら悩むことを表す熟語です。

文字通り、「苦渋」は単に「苦い」「渋い」といった意味も持ちます。一方で、「苦い思いをする」という表現や「渋い条件」などといった言葉があるように、味覚の表現は比喩的な意味でも使われます。

そのため、「苦渋」が使用されるときには、味覚で表されるマイナスなイメージがそのまま、ネガティブな悩みを持つイメージを想起させるのです。

 

同音異字に「苦汁」がありますが、こちらは「にがり」とも読み、苦味のある汁のことや、苦い経験を指す言葉です。

「苦渋」とは一見同じ言葉のように思えますが、「苦渋」が悩むという文脈で使われる一方で、「苦汁」にはその意味がありません。

また、一般的に「苦汁」は、既に終わった経験に対して使われることが多いです。それに対して、「苦渋」は過去のことについても、進行中の事柄についても使用することができます。

「苦渋」が味覚を強調した言葉であるのに対し、「苦汁」は汁のことを表す言葉になります。そのため、「苦渋を舐める」という表現や「苦汁を味わう」という表現は誤用となります。

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「苦渋」の使い方

  1. 厳しい条件下で、社長は苦渋の決断を下した。
  2. 苦渋を味わった分、今度こそこのプロジェクトを成功させたい。
  3. その選手は、練習でうまくいかない苛立ちから苦渋の色をにじませた。

上記の例文のように、「苦渋」は結果に至るまでの過程で、悩み苦しむときに使われます。

 

「苦渋」で最も高頻度で使われるのは①の例文のような、「苦渋の決断」という形です。「苦渋の決断」という言葉はポジティブな決定をした場合には使われず、むしろ「どうしてもそうせざるを得ない決断」という意味で使われます。

どちらの選択も「不利益を被ることには変わりがないが、どちらかといえばこちらの選択の方がマシ」などというときに使われがちです。

また、②では、「苦しみを伴う決断」をしたかどうかはわかりませんが、苦しんできたことは伝わります。

③では、苦しみ悩んでいる表情を「苦渋の色」と表現しています。

「苦渋」の類義語

苦渋には以下のような類義語があります。

  • 苦悩:苦しみ悩むこと
  • 懊悩:悩み悶えること
  • 苦心惨憺:あれこれ苦労を重ねて努力すること

どの言葉も「苦しみ悩む」という意味合いを持ちます。

「苦悩」は単に苦しみ悩むことを指し、「懊悩」は「苦悩」よりもさらに激しく悩み悶える(もだえる)ことを表します。

また、「苦心惨憺」はただ悩むだけではなく、努力を伴い心を砕く場面で使用されます。

「苦悩の末に決断を下した」など、「苦渋」に近い言い換えができますが、その表現では、その決断がネガティブであるかどうかはわかりません。苦しんだ結果どうなるのか、という観点で使い分けを行うとよいでしょう。

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「苦渋」の英語訳

苦渋を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • bitterness
    (苦さ)

“bitterness”には、「苦さ」という意味の他に「つらさ」という意味があり、「苦渋」と近い表現が可能です。

また、「苦渋の選択」など、「苦渋」で他の言葉を修飾したい場合には、”bitter decision(苦い決定)”などという使い方をすると自然です。

まとめ

以上、この記事では「苦渋」について解説しました。

読み方苦渋(くじゅう)
意味苦しみ悩み抜くこと
類義語苦悩、懊悩、苦心惨憺など
英語訳bitterness(苦さ)

「苦汁」と混同されがちな「苦渋」ですが、「苦渋の選択」は日常でもよく見る表現であり、正しく使う必要があります。これらの言葉を正確に使い分けていきたいですね。

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