ことわざ「口に蜜あり腹に剣あり」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「口に蜜あり腹に剣あり(くちにみつありはらにけんあり)」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳について分かりやすく解説します。

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「口に蜜あり腹に剣あり」の意味をスッキリ理解!

口に蜜あり腹に剣あり(くちにみつありはらにけんあり):口では優しいことを言うが、心の中では悪意を抱いていること

「口に蜜あり腹に剣あり」の意味を詳しく


「口に蜜あり腹に剣あり」は、「口では優しいことを言うが、心の中では悪意を抱いていること」を表すことわざです。

「口に蜜あり腹に剣あり」の「蜜」は、相手を喜ばせるような優しい言葉の例えです。また、「剣」は相手に対する悪意を表しています。

 

「口に蜜あり腹に剣あり」には頻出する誤用があります。それは、「外見は優しくおとなしそうだが、内面や意思がしっかりしていること」という意味で謝って用いられる場合です。

しかし、すでに解説した通り、「剣」とは、「心の中では悪意を抱いていること」の例えであって、「内面がしっかりしていること」の例えではありません。このような誤用には、注意しましょう。

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「口に蜜あり腹に剣あり」の使い方

  1. 人当たりが良いと評判だった彼女が影で悪口を言っていたとは、まさに口に蜜あり腹に剣ありである。
  2. 口に蜜あり腹に剣ありな性格では、そのうち周囲が離れていってしまうだろう。
  3. かつて口に蜜あり腹に剣ありな人柄だった彼女も、年を取りとても穏やかな女性になっていた。

「口に蜜あり腹に剣あり」の由来

中国の歴史書である『資治通鑑(しじつがん)』に収められている逸話が由来となっています。

唐の第9代皇帝である玄宗(げんそう)が、当時宰相(さいしょう)を勤めていた李林甫(り りんぽ)の陰険な性格を批判した言葉から、「口に蜜あり腹に剣あり」ということわざが生まれました。

宰相とは、政治を行う役職を指しており、現在でいう首相のことです。

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「口に蜜あり腹に剣あり」の類義語

「口に蜜あり腹に剣あり」には以下のような類義語があります。

  • 笑中に刀あり(しょうちゅうにとうあり):うわべでは愛想よく振る舞い優しそうであるが、内心で悪意を抱いていること
  • 真綿に針を包む(まわたにはりをつつむ):うわべは優しいが、内心で悪意を抱いていること
  • 口先の裃(くちさきのかみしも):丁寧な言葉づかいで相手を敬っているように見えるが、表面だけで誠意がないこと

「笑中に刀あり」は、「笑みの中の刀」「笑中に刃を研ぐ」と表現することもあります。

また、「真綿に針を包む」は「綿に針を包む」とも言います。

「口先の裃」の「裃」は、江戸時代の武士が正式な場で着用していた礼服のことです。

「口に蜜あり腹に剣あり」の対義語

「口に蜜あり腹に剣あり」には以下のような対義語があります。

  • 口に針(くちにはり):言葉に悪意や皮肉がこめられていること

「口に蜜あり腹に剣あり」は、内心で悪意を抱いていながらも、表面では優しそうな言葉を言ったり愛想よく振舞うことです。

それに対して、「口に針」は、内心で悪意を抱いているだけでなく、発せられる言葉がとげとげしく、そこから皮肉や悪意が感じられることを表しています。

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「口に蜜あり腹に剣あり」の英語訳

「口に蜜あり腹に剣あり」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • honey in one’s mouth but a razor in one’s belt
    (口には蜜が含まれているが、腰にカミソリを持っている)
  • Bees that have honey in their mouths have stings in their tails.
    (口に蜜を持つミツバチは、尾に針を持つ)

razorは、カミソリのことです。

2つ目の訳は、ミツバチの特徴から転じ、「口に蜜あり腹に剣あり」の英語訳として用いられています。

まとめ

以上、この記事では「口に蜜あり腹に剣あり」について解説しました。

読み方 口に蜜あり腹に剣あり(くちにみつありはらにけんあり)
意味 口では優しいことを言うが、心の中では悪意を抱いていること
由来 『資治通鑑』
類義語 笑中に刀あり、真綿に針を包む
対義語 口に針
英語訳 honey in one’s mouth but a razor in one’s belt(口には蜜が含まれているが、腰にカミソリを持っている)

「口では優しいことを言っていても、実は心の中で悪意を抱いている」というような人と友好を持ちたいと思うでしょうか。

人に対して、全く負の感情を持たないというのは難しいことです。誰しも、時には苛立ちもするでしょうし、我慢ならない気持ちになることもあるでしょう。しかし、それをどのように自分の中で処理するが重要です。

「口に蜜あり腹に剣あり」のような気持ちで人と接するのではなく、自分の中で負の感情に折り合いをつけることが大切です。

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