今回ご紹介する言葉は、熟語の「高騰(こうとう)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「高騰」をざっくり言うと……
読み方 | 高騰(こうとう) |
---|---|
意味 | 物価などが、急激にひどく上がること |
類義語 | 騰貴、急騰 |
対義語 | 低落、下落など |
英語訳 | a sudden rise in prices(価格の急な上昇)など |
「高騰」の意味をスッキリ理解!
「高騰」の意味を詳しく
「高騰」とは、物価や地価、株価、相場などが、急激にひどく上がることです。
「野菜の価格が高騰した」と言ったニュースを、一度は耳にしたこともあるのではないでしょうか。また、1973年と 1979年に起こった「オイルショック」は、原油の価格が高騰した代表的な例です。
端的に言うと、「高騰」とはものが「値上がり」することです。ただし、「高騰」という言葉の方が、「値上がり」よりも文章寄りの表現であると言えます。
高騰の「騰」という漢字は、「騰がる(あがる)」と訓読みします。「物価が騰がる」などと表現する際に用いられます。
また、「高騰」は、「昂騰(こうとう)」とも表記することができます。この場合でも、意味は同じです。
「高騰」の使い方
「高騰」は、名詞として使われる場合と、動詞として使われる場合があります。
名詞として使われる場合は、「〜の高騰」などという表現の仕方になります。また、動詞の場合は「〜が高騰する」などのように用いられることが一般的です。
具体的には、以下のような例文が挙げられます。
- 財政政策によって、物価の高騰を防ぐ。
- 夏の猛暑が原因で、野菜の値段が高騰する。
- 乳製品の値段が以前の1.5倍に高騰したので、購入を控える。
「高騰」の類義語
高騰には以下のような類義語があります。
- 騰貴(とうき):物価や相場、物事の値段が上がること
- 急騰(きゅうとう):価格や相場などが急激に高くなること
- 暴騰(ぼうとう):価格や相場などが急激に、かつ大幅に上がること
上記の類義語は、全て「値段が高くなる」という意味で共通しています。しかし、「どのように値段が高くなるか」という点で、意味合いが多少異なっています。
「騰貴」という言葉は、一般的に物価や地価の上昇を表す際に用いられます。一方、野菜や日用品などの「具体的なもの」の価格の上昇を示す際にはあまり用いられません。たとえば、「トマトの価格が高騰した」とは言いますが、「トマトの価格が騰貴した」とは言いません。注意しましょう。
また、「急騰」は、物の価格が上昇するスピードにも焦点が当てられている表現です。短い期間で急激に価格が高騰した場合に用いられます。
「冒頭」という表現は、物の価格が上昇するスピードと、その上昇幅に焦点が当てられています。
「高騰」の対義語
高騰には以下のような対義語があります。
- 低落(ていらく):価格や相場などが下がること
- 下落(げらく):物価や相場、物事の値段が下がること
- 急落(きゅうらく):価格や相場などが急激に低くなること
- 暴落(ぼうらく):価格や相場などが急激に、かつ大幅に下がること
「低落」は、価格や相場などの他に、「評判や評価などが下がって悪くなること」を意味することもあります。
「下落(げらく)」は、厳密に言うと「騰貴」の対義語です。
「高騰」の英語訳
高騰を英語に訳すと、次のような表現になります。
- a sudden rise in prices
(価格の急な上昇) - a jump in prices
(価格の急な上昇) - rise suddenly
(急に騰がる) - soar
(高まる、暴騰する)
“a sudden rise” という表現は、「急な、急勾配(きゅうこうばい)の」 という意味を表す “steep” を用いて、“a steep rise” と言い換えることもできます。
一つ目と二つ目の英語訳に含まれている “in prices” は、省略することが可能です。
また、“rise” と “soar” は、どちらも動詞です。 “Prices rode/soared upwards.” (価格が高騰した)などと表現します。
まとめ
以上、この記事では「高騰」について解説しました。
読み方 | 高騰(こうとう) |
---|---|
意味 | 物価などが、急激にひどく上がること |
類義語 | 騰貴、急騰 |
対義語 | 低落、下落など |
英語訳 | a sudden rise in prices(価格の急な上昇)など |
物価の高騰は、私たちの生活にも大きな変化を及すものです。「高騰」の意味をきちんと理解しておきましょう。
また、経済や物価に関するニュースに注目してみることも良いですね。