高校野球の「春の甲子園」と「夏の甲子園」の違いとは?

違いのギモン

みなさん野球はお好きでしょうか。

野球は日本では有名なスポーツですから、好きな人はたくさんいると思います。

そして、野球の中でも日本のプロ野球が好きな人もいれば、アメリカのメジャーが好きな人もいれば、高校野球が好きだという人もいるのではないでしょうか。

 

そして、高校野球の有名な大会と言えば、やはり甲子園ですよね。

そんな甲子園には「春の甲子園」と「夏の甲子園」の2種類がありますが、この2つは何が違うのでしょうか。

テレビでこれらの大会を見ていても、意外と知らないことが多いと思います。

そこで、今回は「春の甲子園」と「夏の甲子園」の6つの違いについて解説していきたいと思います。

☆「春の甲子園」「夏の甲子園」の違いをざっくり言うと……

春の甲子園夏の甲子園
正式名称選抜高校野球大会全国高等学校野球選手権大会
主催者毎日新聞社と日本高等学校野球連盟朝日新聞社と日本高等学校野球連盟
選ばれかた秋の大会の成績などからの選抜都道府県大会優勝校
対戦相手の決めかた最初のみ抽選最初とベスト16時点で抽選
優勝旗の色紫紺深紅
開会式の入場曲その年ヒットした曲など大会行進曲
開会式のプラカード出場校生徒が持つ西宮高校の女子生徒が持つ

【1】名称の違い

春の甲子園の正式名称は「選抜高校野球大会」です。

そして、一般的には「センバツ」「センバツ甲子園」「春の高校野球」などように呼ばれます。

 

一方、夏の甲子園の正式名称は「全国高等学校野球選手権大会」です。

そして、一般的には「選手権」「夏の高校野球」と呼ばれます。

また、「甲子園」と言った場合、通常は夏の甲子園のことを指します。

【2】主催者の違い

春の甲子園の主催は毎日新聞社と日本高等学校野球連盟です。

一方、夏の甲子園の主催は朝日新聞社と日本高等学校野球連盟です。

【3】選ばれかたの違い

春の甲子園の代表校の選ばれかた

春の甲子園の出場校は各都道府県の高校野球連盟の推薦校の中から、秋の大会の成績や地域的バランスを考慮して選ばれます。

ちなみに、出場校には一般枠のほかに、21世紀枠や明治神宮大会枠などもあります。

 

このうち、一般枠は北海道から1校、東北地方から2校、関東地方から6校、北信越地方から2校、東海地方から2校、近畿地方から6校、四国・中国地方から5校、九州地方から4校選ばれます。

つまり、春の甲子園では一校も出場できない都道府県もあるのです。

ちなみに、一般枠として選出されるためには各地方で行われる秋の大会で好成績を残す必要があります。

 

また、21世紀枠は2001年から設けられた新しい枠で、学校や地域の特性などの困難を克服して好成績を残した学校や、ボランティア活動など野球以外の活動で地域に貢献し、他校の模範となる学校を2校~4校選びます。

ただ、21世紀枠は秋の大会の成績でぎりぎり地域代表になれなかった学校の救済手段となっていることが多いようです。

 

また、明治神宮大会枠は2003年から設けられた新しい枠です。

11月の行われる明治神宮大会の優勝校が所属する地域には選考枠が1つ増えることになります。

例えば、明治神宮大会で東京の学校が優勝した場合には、関東からは7校が出場できるようになるのです。

また、2013年には1年限定で東北絆枠が設けられ、東日本大震災からの復興を目指す東北の学校が1校選ばれました。

 

ちなみに、春の甲子園では、通常はあわせて32校が出場しますが、第55回大会、第75回大会などのように、下一桁が5になる大会では一般枠が2枠増えて34校が出場します。

また、50回大会、70回大会などのように、下一桁が0になる大会では一般枠が4校増えて36校が出場します。

夏の甲子園の代表校の選ばれかた

夏の甲子園では、各都道府県でトーナメント形式の大会を勝ち抜いて優勝した高校がその都道府県代表となって出場します。

なので、夏の甲子園では各都道府県で最低1校は出場することができます。

ただ、すべての都道府県から1校というわけではなく、出場校が256校を超える東京と北海道は2校出場することができます。

具体的には東京では東西にわかれてそれぞれ東東京大会、西東京大会が行われ、北海道では北北海道大会と南北海道大会が行われるのです。

 

ちなみに、通常の夏の甲子園の出場校数は49です。

しかし、第80回と第90回の記念大会では参加が128校を超える埼玉県、神奈川県、愛知県、大阪県、兵庫県の6つも2校が出場できました。

そして、全55校で大会が行われたのです。

【4】対戦相手の決めかたの違い

春の甲子園では、最初に組み合わせ抽選が行われ、トーナメント形式で試合が進んでいきます。

そのため、次に戦う相手の試合を見るなどして対策を練ることができます。

ちなみに、組み合わせ抽選では同じ地域の出場校には準々決勝まで当たらないように配慮されています。

 

一方、夏の甲子園ではまず、最初に組み合わせ抽選が行われます。この点は春の甲子園と同じです。

そして、ベスト16が出そろったらもう一度抽選を行います。

そのため、対戦相手の対策を練ることは比較的難しくなります。

ちなみに、東京の東西代表と北海道の南北代表は一回戦ではあたらないように配慮が行われています。

【5】優勝旗の色の違い

春の甲子園の優勝旗の色は紫紺です。

一方、夏の甲子園の優勝旗の色は深紅です。

【6】開会式の違い

春の甲子園の開会式

春の甲子園の開会式で各校の選手が入場する時の音楽は毎年異なります。

その年でヒットした曲や話題になった曲などが演奏されることが多いようです。

また、各校のプラカードを持つ先導役は2007年まではボーイスカウトの高校生が行っていました。

そして、2008年からは各出場校の生徒が行っています。

夏の甲子園の開会式

夏の甲子園の開会式で入場する時の音楽は「大会行進曲」であり、毎回同じです。

また、各校のプラカードを持つ先導役は地元にある西宮高校の女子生徒が行っています。

まとめ

以上、この記事では、「春の甲子園」と「夏の甲子園」の6つの違いについて解説しました。

春の甲子園夏の甲子園
正式名称選抜高校野球大会全国高等学校野球選手権大会
主催者毎日新聞社と日本高等学校野球連盟朝日新聞社と日本高等学校野球連盟
選ばれかた秋の大会の成績などからの選抜都道府県大会優勝校
対戦相手の決めかた最初のみ抽選最初とベスト16時点で抽選
優勝旗の色紫紺深紅
開会式の入場曲その年ヒットした曲など大会行進曲
開会式のプラカード出場校生徒が持つ西宮高校の女子生徒が持つ

「春の甲子園」と「夏の甲子園」ではこんなに違いがあったんですね。

知っていた違いもあると思いますが、知らなかった違いもあるのではないでしょうか。

この違いを知っていると、甲子園をより楽しめるようになるかもしれません。

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和佐 崇史
文章を書くこと、読むことが大好きな大学生です。中学2年生で漢検2級を取得するなど、言葉については詳しい自信があります。Webライターとしてはこれまで累計1,000記事以上を執筆してきました。