「後進」の意味とは?使い方から英語や対義語や類義語まで例文付きで

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「後進(こうしん)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「後進」をざっくり言うと……

読み方後進(こうしん)
意味仕事や学問などで、先人のたどった道を後から進むこと。また、車が後ろに進むこと。
類義語後退、退却、撤退など
対義語先進、前進
英語訳backwardness(後進)

「後進」の意味をスッキリ理解!

後進(こうしん):先人のたどった道を後から進むこと。また、車が後ろに進むこと。

「後進」の意味を詳しく


「後進」とは、「仕事や学問などで、先人のたどった道を後から進むこと。また、車が後ろに進むこと」を意味する熟語です。前者の意味では、先人の道をたどる人のことも指します。

「後進」には、「後ろから進んでくること」と「後ろに進むこと」という 2つの意味があるということです。注意して使い分けましょう。

似てるけど違う!「後進」と「後退」

「後進」と「後退」はそれぞれ異なる意味を持ちます。

まず、「後進」は、「後ろへ進む」の他に「先人のたどった道を後から進む」という意味があります。

そして「後退」は、「後ろへ下がる」という意味の他に、「勢いが衰(おとろ)えたり、程度が低くなること」という意味を持ちます。

「後ろへ進む」という共通の意味の他に、それぞれ異なる意味も持っているため、注意しましょう。

ことわざ「後進に道を譲(ゆず)る

「後進」は、「後進に道を譲る」という慣用句として使われることがあります。

「後進に道を譲る」とは、引退してその地位・役割などを後輩に譲るという意味を表す言葉です。「世代交代をする」とも言い換えられます。

「後進」の使い方

  1. 私たちの会社は、後進ではなく前進することを目指している。
  2. 現在では、「後進国」ではなく「発展途上国」という呼び方が一般的になった。
  3. 車を後進させて、駐車をした。
①と②は、「後進」が「仕事や学問などで、先人のたどった道を後から進むこと」の意味で使われています。

②の後進国とは、「発達が遅れている国」という意味です。ただ、差別的なニュアンスを含むことから、現在では発展途上国や開発途上国と表現されることが多いです。

一方、③では「後進」が「車を後ろに進むこと」という意味で使われています。

「後進」の類義語

「後進」には以下のような類義語があります。

  • 後学(こうがく):同じ学問の道に、後から入った者。将来に役立つ知識。
  • 後輩(こうはい):学問や技芸の道を後から続く者。年齢や地位などが自分より下の者。
  • 後退(こうたい):後ろへ下がること。勢いが衰えて、低い段階へ下がること。
  • 退却(たいきゃく):戦いで敵に破れてその場を離れること。
  • 撤退(てってい):陣地(じんち)を捨て、しりぞくこと。
  • 撤収(てっしゅう):部隊をまとめて引きあげること。
  • 退陣(たいじん):陣地を捨て、しりぞくこと。

「仕事や学問などで、先人の道をたどること」という意味においては、「後学」「後輩」が類義語です。「後学」は、学問についてのみ用いる表現です。一方、「後輩」は、さまざまなカテゴリーにおいて自分の後に続く人のことを指します。

また、「後ろに進むこと」という意味においては「後退」「退却」「撤退」「撤収」「退陣」が類義語です。

「後進」の対義語

「後進」には以下のような対義語があります。

  • 先進:仕事や学問などが、他より発達・進歩していること。
  • 前進:前に進むこと。

「後進」の英語訳

「後進」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • backwardness
    (進歩が遅れていること)
  • younger man
    (先人の道をたどる人、後輩)
「後進」の中でも、「進歩が遅れていること」「先人のたどった道を後から進む人」という 2つの意味の英訳をご紹介しました。それぞれ意味が異なるため、注意しましょう。

まとめ

以上、この記事では「後進」について解説しました。

読み方後進(こうしん)
意味仕事や学問などで、先人のたどった道を後から進むこと。また、車が後ろに進むこと。
類義語後退、退却、撤退など
対義語先進、前進
英語訳backwardness(後進)

「後進」には「遅れている」「後ろに進む」という 2つの意味があります。状況に応じて、それぞれを使い分けましょう。

また、「後進国」という表現は使われることが少なく、「発展途上国」「開発途上国」と呼ばれることが多いです。こちらもあわせて覚えておきましょう。

日々の生活においては、「後進」するのではなく、「前進」できるようになりたいですね。