「心残り」と「後悔」の違いとは?意味から例文までわかりやすく解説

違いのギモン

とても意味が似通っている「心残り」と「後悔」ですが、実はこれらの言葉のニュアンスには微妙な違いがあります。

本記事では、そんな「心残り」と「後悔」の微妙な違いについて、例を挙げてわかりやすく解説していきます。

結論:「心残り」は未練や心配が残る様、「後悔」は悔やむ様を表わす言葉。

「心残り」は、心配や未練、不満などの思いが後に残り、残念に感じることを表わす言葉です。

一方の「後悔」は、既にしてしまったことに対して、後から悔やみ、嘆くことを表わす言葉です。

「心残り」をもっと詳しく


「心残り」は、既に何かを終えた後に、そのことが思い通りにならず、不満や物足りなさ、心配などの気持ちとして、後に残ることを表わしています。

また、未練や不満などを気持ちの上で断ち切れずに、それらの感情が心に残っている様子を表わす言葉でもあります。

物事が既に終わった後に、何かをしてしまった、あるいはしなかったことに対して、不満や、心配、あるいは喪失感を感じて、気持ちがすっきりしない様子を表す言葉です。

「心残り」の使い方の例

  1. 中学生の時に、もっと部活の練習に励んでおけばよかったと、心残りに思っています。
  2. せっかく北海道に来たのに、魚介類を食べずに帰るのは、いかにも心残りに感じました。
  3. 世界1周旅行に行き、海外旅行を思う存分楽しんだので、もういつ死んでも心残りはないです。
①の例では、中学生の時に部活の練習をあまりしなかったことに対する未練を「心残り」と表現しています。

②の例では、北海道に来たのにもかかわらず、魚介類を食べることができずにそのまま帰ることを不満に思い、物足りなさを感じている様子を「心残り」として表現しています。

③の例では、世界1周旅行でこれ以上ないくらい楽しい経験を積んだので、いつ死んでも未練や不満などは感じない様子を「心残りはない」と表わしています。

「後悔」をもっと詳しく


「後悔」は、すでに終わってしまったことに対して、後から悔やんだり、反省したりする様子を表わしています。

また、「後悔」とは、自分が過去にしてしまった決定や行為を、失敗だったと感じたり、良くなかったことだと感じたりする嘆きの気持ちでもあります。

後になって失敗してしまったと感じることや、もっと違うようにすればよかったと感じる気持ちを表しています。

「後悔」の使い方の例

  1. 過去の自分の行いを、今さら後悔しても始まらない。
  2. あの時、あんな事を口にしなければよかったと、後悔している。
  3. 後悔先に立たず。
①の例では、過去に自分でしてしまったことを、今になって失敗だったと感じて嘆いても仕方がない、という状態を「後悔しても始まらない」と表現しています。

②の例では、あの時に口にしてしまったことを、良くなかったことだったと反省し、悔やんでいる様子を「後悔している」と表現しています。

③の例は、すでに終わったことを、いくら後で悔やんでも取り返しがつかない、という意味を表すことわざです。

まとめ

以上、この記事では、「心残り」と「後悔」の違いについて解説しました。

  • 「心残り」:後になって、未練や不満、心配などの気持ちを残してすっきりしないこと。
  • 「後悔」:既にしてしまったことを、後になって悔やみ、反省し、自責すること。

意味が非常に似通っている「心残り」と「後悔」でしたが、これらの微妙な違いをきちんと理解することができましたでしょうか?

これらの表現の使い方について迷わないよう、次の点を押さえましょう。「心残り」は思い通りにならずに、後になって未練や不満が残ってしまうことを表し、「後悔」は過去にしてしまった行為について、後になって悔やんだり、嘆いたりして、反省する気持ちを表しているのです。