間違えないで!「濃口醤油」と「薄口醤油」の違い

違いのギモン

醤油は、日本人の食卓に欠かせない調味料の一つですね。

日本で最も使われている醤油が「濃口醤油(こいくちしょうゆ)」と「薄口醤油(うすくちしょうゆ)」です。一見、濃口醤油の方がしょっぱいイメージがありますが、実際はそうではありません。

そこで、今回は「濃口醤油」と「薄口醤油」について解説します。

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結論:違いは「色の濃さ」と「塩の量」

  • 濃口醤油色が濃く、塩分濃度は約16%
  • 薄口醤油色が薄く、塩分濃度は約18%

薄口醤油には、塩を多く加えて色が濃くならないような加工がされています。したがって、濃口醤油よりも色が薄く、塩分が多くなっています。

「濃口醤油」をもっと詳しく


まず、醤油を作るには、大豆、小麦、塩、そして微生物が必要です。微生物とは、主に麹菌(こうじきん)・乳酸菌(にゅうさんきん)・酵母菌(こうぼきん)のことです。

麹菌は、大豆のタンパク質をアミノ酸に分解することや、小麦のデンプンをブドウ糖に分解することができる酵素(こうそ)というものを作り出します。これは日本酒や味噌などをつくるときにも使われます。

乳酸菌は、油に酸味と味の伸びや深みを与える役割をします。酵母菌は、小麦の皮から燻製(くんせい)のような香りを引き出し、風味に深みを与える役割をします。よって、濃口醤油は香りや味のバランスがとても良いと言われています。

 

濃口醤油には、これらの微生物の働きを抑える加工はされないため、微生物が活動的になり、醤油が熟成して色が濃くなります。色が濃いことが、濃口醤油と呼ばれる由来です。

濃口醤油の塩分濃度は約16%で、薄口醤油よりも塩が少ないことに注意しましょう。

また、国内で流通している醤油の8割は濃口醤油です。お刺身につけたり、卵かけごはんに使う卓上調味料として、そして煮物や、焼物、だし、たれなどを作るための調理用醤油として使うなど、あらゆる場面で利用できます。

 

醤油作りの基本的な手順は、以下の通りです。

  1. 大豆は高温で蒸します。小麦も高温で炒ってから細かく砕きます。大豆と小麦を混ぜて麹菌を入れます。これを木の箱に入れ、3日かけて醤油麹(しょうゆこうじ)に変化させます。高温で高湿度の環境で、たまに固まりを手でほぐす作業をします。
  2. 醤油麹に食塩水を加えて木の桶(おけ)に入れます。醤油麹に食塩水を入れたものはもろみと呼ばれます。もろみの中で、麹菌が生み出す酵素によって大豆のたんぱく質は旨味(うまみ)にか変化し、小麦のでんぷんは甘みに変化します。
  3. 6ヶ月かけて醤油の色・味・香りができます。発酵している間は部屋の温度を一定に保ち、微生物がうまく働くように空気を入れるためにかき混ぜる作業をします。
  4. 発酵が終わったもろみは醤油にするために絞られます。大きな布にもろみを包み、座布団のように積み重ねていくと、重みで自然にゆっくりと醤油がにじみ出ます。
  5. 時間をかけて上からゆっくりと圧力をかけます。絞りだされた醤油は「生醤油」と呼ばれます。中ではまだ微生物が活動していて、さらに発酵してしまうので、これを防ぐために熱を加えて完成です。
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「薄口醤油」をもっと詳しく


薄口醤油は、製造工程において色を薄くする加工がなされている醤油を指します。

醤油は熟成期間が長く、空気と接触し、温度が高くなるほどに色が濃くなる傾向があります。したがって、薄口醤油を作るには、「短期間で作る」「低温にする」「混ぜる頻度を少なくする」などの工夫をします。

さらに、甘さを足すために、仕上げに甘酒や水あめを加えます。この点においても濃口醤油とは異なります。

 

醸造食品である醤油は、発酵・熟成が進むほど色が濃くなりますが、塩はそれを緩やかにする働きがあります。したがって、「薄口」とは塩分が低いことではなく、色が薄いことを指します

薄口醤油の塩分濃度は約18%で、濃口醤油よりも2%程高いです。

薄口醤油は関西地方で生まれました。関西地方の料理において食材の持ち味が活かすことが目的で、薄口醤油は色や香り(旨味)が抑えられています。よって、素材の色や風味を生かした煮物や吸物、うどんつゆなどによく使われます。

まとめ

以上、この記事では、「濃口醤油」と「薄口醤油」の違いについて解説しました。

  • 濃口醤油:色が濃く、熟成が良く進み、風味が深い醤油のこと。
  • 薄口醤油:色が薄く、熟成が抑えられ、塩分濃度が高めの醤油のこと。

醤油の風味を際立たせたいのか、料理の素材の味を活かしたいのかで、使う醤油の種類が異なることがわかります。

普段気にせずに使っている調味料についてでも、知識を得るだけでぐっと生活が豊かになりますね。

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