お金がたくさん手元にあるのは誰にとっても嬉しいことですよね。
ところで、みなさんはたくさんのお金のことをどのような言葉で表現しますか?「高額」「多額」「巨額」などさまざまな言い方がありますね。
では、これらの言葉にはどのような違いがあるのでしょうか。以下では、「高額」と「多額」の違いについて説明していきます。
結論:「高額」は値段が高いこと、「多額」は金額がかさむこと
「多額」は金額が並みよりかさむことを表す場合に使います。
また、金額が大きいとネガティブな意味になる場合(例:借金、税金など)は「多額」を使います。
「高額」をもっと詳しく
「高額」には2つの意味があります。
ひとつ目は、ものの値段が高いことを表します。ものの値段に対する価値観は人それぞれであるため、何円以上なら高額、といった基準は設けられていません。
ふたつ目は、お金の額面が大きいことを表します。
「高額」の使い方の例
「高額」を使った例文を4つご紹介します。
- 誕生日プレゼントに高額な腕時計をもらった。
- このカバンは高額すぎて買えない。
- 宝くじで高額当選した。
- 細かいお金がないので高額紙幣で支払う。
①では、もらった腕時計が高級なものであることが伝わってきます。
②では、カバンの値段が自分には手が出ないほど高いということが表されています。
③では、宝くじの当選金額が大きいものであったことが示されています。
④では、1万円札のことを高額紙幣という言葉で表現しています。ちなみに現在世界で流通しているなかで最も高額な紙幣は、シンガポールの1万シンガポールドル(約83万円)だそうです。1枚のお札にそれほどの価値があるとはすごいですね。
「高額」の対義語
「高額」の対義語は2つの意味によって異なります。
ひとつ目の意味であった、ものの値段が高いという場合に使う「高額」の対義語は「低額」になります。意味もそのまま反対になり、ものの値段が安いことを表します。
ふたつ目の意味であった、お金の額面が大きいことを表す「高額」の対義語は「小額」になり、わずかな額面という意味になります。1円玉や100円玉など、単位として小さい額のことを言います。
「多額」をもっと詳しく
「多額」は、並みとされる額よりも極度に大きな金額を意味します。こちらも、何円以上なら多額であるという基準の決まりはないので、人によって「多額」のボーダーラインは異なります。
金額がかさむことも指すことができ、大きい額だとあまり望ましくないお金に関して使うことが多いです。
「多額」の使い方の例
「多額」を使った例文を3つご紹介します。
- 多額の借金を背負う。
- 高所得者には多額の納税義務がある。
- 思っていた以上に多額の募金が集まった。
①では、借金の額がかさんでしまっている状態を表しています。
②では、高所得者は大きな金額を税金として納めなければならないことが示されています。
③では、予想していた金額よりもかなりたくさんのお金が集まったことが伝わってきます。
「多額」の対義語
「多額」の対義語は「少額」です。わずかな金額という意味を表します。ある基準となる額に対して少ないということです。
先ほど「高額」の対義語で登場した「小額」とは漢字が異なり、意味も少し違うので注意しましょう。
まとめ
以上、この記事では、「高額」と「多額」の違いについて解説しました。
- 高額:ものの値段が高いこと。お金の額面が大きいこと。
- 多額:金額が並みよりかさむこと。
いかがでしたか?微妙に異なるニュアンスを感じ取っていただけたでしょうか。
日常会話で使うには少しかたい言葉かもしれませんが、知っておいて損はない知識ですね。ぜひ覚えておきましょう。