今回ご紹介する言葉は、熟語の「気付(きづけ)」です。
言葉の意味・使い方・語源・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「気付」をざっくり言うと……
読み方 | 気付(きづけ) |
---|---|
意味 | 郵便物を相手の現住所ではなく、その人の職場や立ち寄り先に送るとき、宛先の下につける語 |
語源 | c/o (care of) |
類義語 | 様方 |
英語訳 | c/o |
「気付」の意味をスッキリ理解!
「気付」の意味を詳しく
「気付」は、郵便物を相手の現住所ではなく、その人の職場や立ち寄り先に送るとき、宛先の下につける語です。
読み方は「きづけ」「きつけ」のいずれも用いられます。
相手に郵便物や書簡を届けたいが、相手の住んでいる場所ではなく、勤めている会社やホテルなどの滞在地に送りたい場合に使います。
「気付」の使い方
「気付」の使い方を例を用いて紹介します。
△△様
△△様
「気付」は、相手に送るにあたり経由した団体につける言葉なので、会社名やホテル名のあとに「気付」をつけます。また、会社の部署やホテルのフロントなど、さらに詳細な場所を指定することも可能です。
また、個人に宛てたものの場合には、個人名の後に「様」などの敬称をつけます。会社や官庁などの団体に向けた場合は「御中」を用います。
ホテルや会社以外に「気付」を使う団体を以下に紹介します。
- 病院
- 結婚式場
- 斎場
- 親会社
病院に「気付」をつけて送る際には、入院中の同僚や上司に宛てて病院に書類などを郵送する場面が想定できます。
結婚式場や斎場に送る際には、祝電や弔電などの電報を送る場面があります。施設名のあとに「気付」を添えましょう。
子会社が親会社の一部を間借りしている際にも「気付」を用います。
B社御中
自分宛てで送る場合
「気付」は自分自身に向けて使うこともできます。これから滞在する予定のホテルに自分の荷物を送る場合などには、自分の指名のあとに「様」ではなく、「行き」を用います。
「気付」の語源
「気付」とは、英語表現の “c/o(care of)” が日本語に取り入れられた言葉です。
「気付」の類義語
「気付」には以下のような類義語があります。
- 様方:送付先住所の世帯主の苗字と受取人の苗字が異なる場合に用いる語
「気付」は書簡を受け取る相手の一時滞在先などに送る場合に用います。ただし、郵送先が個人宅になる際には使えません。その代わりに「様方」を用いることができます。
「気付」の英語訳
「気付」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- c/o
c/oは、 “care of” の略語です。
英語で郵便物を送る場合には、日本語とは逆で送り宛の氏名の下に住所を記載しますが、c/oを用いる場合には氏名と住所の間に記載します。また、c/oは団体名の前に書きます。
c/o Hotel〇〇
123 street
New York city
USA
親会社A社の中にある子会社B社に送りたい場合の宛先は以下のようになります。
c/o A Co.Ltd
(A社気付
B社)
Coは “company” の略で〜社という意味なので、c/oと混同しないようにしましょう。また、ここでも日本語とは順番が逆になることに注意しましょう。
c/oは「気付」だけでなく、「様方」の意味でも使われます。「様方」として用いると以下のようになります。
まとめ
以上、この記事では「気付」について解説しました。
読み方 | 気付(きづけ) |
---|---|
意味 | 郵便物を相手の現住所ではなく、その人の職場や立ち寄り先に送るとき、宛先の下につける語 |
語源 | c/o (care of) |
類義語 | 様方 |
英語訳 | c/o |
「気付」の使い方は複雑ですが、ビジネスの場面や正式な書類などを送付する際に用いる重要な言葉です。正しい使い方をマスターしましょう。