「機運」の意味とは?使い方から英語や類義語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「機運(きうん)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「機運」をざっくり言うと……

読み方機運(きうん)
意味物事を行うのにちょうどよい機会
類義語機会、時機
英語訳chance(チャンス)

「機運」の意味をスッキリ理解!

機運(きうん):物事を行うのにちょうどよい機会

「機運」の意味を詳しく

「機運」とは、物事を行うのにちょうどよい機会のことです。

「機」という字には、「好機」や「機会」という熟語に使われるように、「物事の起こるきざし」「きっかけ」という意味があります。

また、「運」という字には「めぐりあわせ」「さだめ」という意味があります。

これらが組み合わさり、「物事を行うのにちょうどよいめぐりあわせ」という意味になるのです。

「機運」と「気運」の違い

「機運」の同音異義語に「気運」があります。「気運」とは、物事が進もうとする傾向やなりゆきのことです。

「気運が高まる」などという表現をするように、「気運」には、情勢が変わっていった結果、ある傾向が生まれるという場合を指します。

それに対して「機運」は、なにかを行うのにタイミングがよい、というニュアンスになります。

あくまでも「気運」は自然とひとつの方向に物事が進んでいく場合を指すのであり、ちょうどあることを行うのにいい機会である場合とは区別されるので気をつけましょう。

「機運」の使い方

  1. かぜの大流行により、衛生管理見直しの機運が高まっている。
  2. 計画に乗ってくれるスポンサーが見つかり、まさに機運が熟したと思わないか。

上記の例文のように、「機運」は「高まる」「熟す」などといった言葉と結びついて使われます。

①の例文では、かぜの大流行をきっかけとして、衛生面を見直そうとする機会が訪れたこっとを「機運が高まる」という言葉で表現しています。

②の例文では、スポンサーが見つかったことで、もともとあった計画を実行に移す好機がやってきたことについて「機運が熟する」と表現しています。

このように、「機運」は、もともとの状態よりも、物事を行いやすい状態に変わっていく場合に多く使われます。そのため、「高まる」など、程度が上がる意味を持つ言葉や、「熟する」など、物事が完成するという意味を持つ言葉と相性がよくなります。

「機運」の類義語

機運には以下のような類義語があります。

  • 機会:物事を行うのにもっともよいタイミング
  • 時機:なにかを行うのにちょうどよい機会

「機運」「機会」「時機」はどれも、「物事を行うのによいとき」という意味を持ちます。

「機運」は、環境の変化を背景に、上がったり下がったりするものです。「機運」は「機会」「時機」と違って、いいタイミングのみを切り取る言葉ではなく、いいタイミングであるかどうかを判断する指標となる言葉です。

「機会」と「時機」はほとんど同じ意味ですが、「機会」がタイミングというややあいまいな時期を対象とするのに対し、「時機」は「そのとき」という、明確に区切られた時間のひとつを指す印象が強くなります。

細かいニュアンスの違いですが、うまく使い分けていきましょう。

「機運」の英語訳

機運を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • chance
    (チャンス)
  • opportunity
    (機会)

chanceもopportunityも「機会」という意味のある英単語です。

chanceの方が「絶好の機会」というニュアンスが若干強いような印象ですが、どちらを使っても同じような意味になります。

まとめ

以上、この記事では「機運」について解説しました。

読み方機運(きうん)
意味物事を行うのにちょうどよい機会
類義語機会、時機
英語訳chance(チャンス)

「機運」は「気運」と似たまぎらわしい言葉ですが、正確に意味を覚えて使っていきましょう。