「奇譚」の意味とは?読み方は?使い方から類語や英語まで例文付きで

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「奇譚(きたん)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・「忌憚」との違い・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「奇譚」をざっくり言うと……

読み方奇譚(きたん)
意味面白く不思議な話・大層珍しい話
類義語異聞奇譚、奇談、珍聞奇聞など
「忌憚」との違い「奇譚」は「面白く不思議な話」/「忌憚」は「嫌がっている様子」
英語訳Mysterious story(不思議な話)、Unusual story(珍しい話)

「奇譚」の意味をスッキリ理解!

奇譚(きたん):面白く不思議な話・大層珍しい話

「奇譚」の意味を詳しく

「奇譚」は、「面白く不思議な話、世にも珍しい言い伝え」という意味を持つ言葉です。「珍しい」という意味の「奇」に、「物語」を表す「譚」が組み合わさってできた言葉です。

その意味合いは、「少し珍しい」や、「ちょっぴり面白い」程度のものではありません。一般的に考えて想像し難いような話や、昔から語り継がれた摩訶不思議な話を指すことが多いです。

「奇譚」の使い方

  1. 君の言うその話は、本当に奇譚だ。
  2. この地域には古くから、奇譚な言い伝えが広まっている。
  3. 友人から、フィクションかと思うような奇譚を聞かされた。

上記のように、「奇譚」という言葉は活用が多く、主に形容動詞・形容詞・名詞の3パターンで使用されます。

 

①の用法では、「〜だ」という形容動詞の用法で用いられており、「大層珍しい(不思議な)話だ」という意味になります。先に述べた話の内容が、本当に珍しい、もしくは不思議である場合に使用します。

②では、「〜な」という形容詞の用法で用いられており、「大層珍しい(不思議な)〜」という意味になります。その後ろには主に「話」「言い伝え」などが続き、後ろの内容が大層珍しい、あるいは不思議である、ということを意味します。

③は名詞としての使用例です。「大層珍しい(不思議な)話」という意味合いを表します。

 

それぞれ意味に大きな差はないものの、実際に使用する際には品詞ごとに使用法の違いが存在します。そのため、それぞれの使用例を参考に、正しい使い方をおさえておきましょう。

「奇譚」の類義語

奇譚には以下のような類義語があります。

  • 異聞奇譚(いぶんきたん):非常に珍しい話
  • 奇談:奇怪で不思議な話
  • 珍聞奇聞(ちんぶんきぶん):珍しく不思議な話

「奇譚」の類義語には上記の3つが存在します。特に一番上の「異聞奇譚」は「奇譚」の字が含まれた四字熟語であることからも、容易に想像できるかと思います。

上記の3つは、名詞的な使用をされることが多い単語です。その場合には「奇譚」とほぼ同義となり、言い換えが可能です。

「奇譚」と「忌憚」の違い

「奇譚」には同じ読み方をする単語として、「忌憚」が存在します。しかしながら「忌憚」の意味は「嫌いなさま・嫌がるさま」ですので、大きく意味が異なり、注意が必要です。

また「忌憚」の主な使用例として「忌憚ない(気兼ねない)」という使用法がありますが、「奇譚ない」という用法はありません。混同しないように、区別して記憶しておきましょう。

「奇譚」の英語訳

奇譚を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • Mysterious story
    (不思議な話)
  • Unusual story
    (珍しい話)

奇譚の意味合いのうち、「不思議な話」の英訳には Mysterious story が、「珍しい話」には Unusual story が該当します。

そのため、使用する際にはどちらの意味合いで英訳したいのか、気を配るようにしましょう。

まとめ

以上、この記事では「奇譚」について解説しました。

読み方奇譚(きたん)
意味面白く不思議な話・大層珍しい話
類義語異聞奇譚、奇談、珍聞奇聞など
「忌憚」との違い「奇譚」は「面白く不思議な話」/「忌憚」は「嫌がっている様子」
英語訳Mysterious story(不思議な話)、Unusual story(珍しい話)

上記でも紹介したように、「奇譚」は活用法や同義語も多く、さらには同音異義語まで存在するため、使用法やその意味合いに誤りが起こりやすい単語です。この機会にしっかりと記憶しておきましょう。