死語「キリ番」の意味とは?踏み逃げするとどうなる?詳しく解説

言葉

キリ番とは「キリの良い数字や番号」という意味です。

相手から「これ、キリ番じゃない?」と言われたとき、あなたは意味が理解できますか。

普段の会話のなかで見聞きしたことはあっても、意味がよくわからないという人も多いのではないでしょうか。

そこで、この記事では、キリ番の意味や具体例、使い方、由来などについて詳しく解説します。

☆「キリ番」をざっくり言うと……

読み方キリ番(きりばん)
意味キリの良い数字や番号
具体例最初の数字から後がすべて0の数字
最後のほうのケタで0が続く数字
ゾロ目の数字 など
由来2000年代前半からインターネット上で使われるようになった
類義語ジャスト
英語訳round number
(キリの良い数字)
lucky number
(幸運の数字)

「キリ番」の意味

キリばん

キリの良い数字や番号

キリ番とは、キリの良い数字や番号のことです。

もともとは、ホームページの訪問者数がキリの良い数字だった際に使う言葉でした。

しかし、近年では、ホームページで訪問者数を数える文化は廃れつつあります。

そのため、ホームページにおけるキリ番は死語になりつつあり、現在では、以下のような数字のキリが良いときに使います。

  • SNSのフォロワー数
  • 動画の再生回数
  • 車のメーターの数字
  • レシートの番号 など

「キリ番」の具体例


キリ番には、以下のように様々なパターンがあります。

  1. 最初の数字から後がすべて0の数字
    8000、1000000など
  2. 最後のほうのケタで0が続く数字
    7200、932000など
  3. ゾロ目の数字
    2222、33333など
    ※ゾロ目:2ケタ以上が全て同じ数字であること
  4. 同じ数字が繰り返される数字
    6969、151515など
  5. 連続する数字
    12345、87654など
  6. 等間隔に増える数字
    369、2468など
  7. 回文数の数字
    59195、276383672など
    ※回文数:上から読んでも下から読んでも同じ数字
    ※回文数は「ミラー数字」ともいう
  8. 語呂合わせになっている数字
    4649(よろしく)、5963(ごくろうさん)など

特に、①の「最初の数字から後がすべて0の番号」をキリ番と呼ぶシチュエーションが多いです。

「キリ番」の使い方

キリ番は、以下のような言い回しで使うことができます。

例文と合わせて見てみましょう。

  1. キリ番を踏む
    キリの良い数字に巡り合う
    例:Twitterのフォロワーさんが5000人になりました。キリ番踏めた!ありがとう!
  2. キリ番が出る
    キリの良い数字が出る
    例:家に帰ったら、メーターの数字がゾロ目だった。偶然キリ番が出て嬉しい。
  3. キリ番達成
    キリの良い数字を達成する
    例:スマホゲームのスコアが偶然キリ番達成した。
  4. キリ番成功
    キリの良い数字になることを狙い、成功する
    例:カラオケの採点結果が90.000点になった。キリ番成功
  5. キリ番失敗
    キリの良い数字になることを狙い、失敗する
    例:ちょうど100万人目の登録者になりたかったけど、キリ番失敗した。
  6. キリ番をゲットする
    キリの良い数字を手に入れる
    例:このレシートの番号、ちょうど100になってる!キリ番をゲットできた
  7. キリ番ゲッター
    キリの良い数字を手に入れた人
    例:なにげなく動画を見たら、再生回数が123,456回になった!キリ番ゲッターになれて嬉しい。

「キリ番」の由来


キリ番という言葉は、2000年代前半からインターネット上で使われるようになりました

 

当時、ウェブサイトを公開している人の多くは、「何人がサイトを見てくれたか」という点を重視し、アクセスカウンターを設置していました。

アクセスカウンターとは、そのホームページを訪ねた人の累計人数を表示するツールで、「あなたは〇〇人目の訪問者です」などと表示されるものです。

アクセスカウンターにおいて、キリ番は重要な意味をもっていました。

たとえば、キリ番の訪問者には、以下のような特典がありました。

  • キリ番の訪問者には画面上にお祝いのアニメーションが表示される
  • サイト運営者にリクエスト(※)ができる
    (※)キリリクと呼ばれる
  • サイト運営者から特典をもらえる

リクエストや特典の代表的な例に、運営者によるオリジナルのイラストなどが挙げられます。

上記のようなメリットがあるため、キリ番の人になるために、F5キーを押して何度もページを再読み込みしようとする行為も目立ちました。

また、せっかくキリ番に当たったのに、スルーしている人が「踏み逃げ」と批判されることもありました。

このように、2000年代のインターネットでは、アクセスカウンターとキリ番が重要視されていたのです。

 

しかし、2000年代後半以降は、サイトにアクセスカウンターが置かれる文化が廃れました。

ネット上での交流の場が、サイトからSNSに移行していったからです。

そのため、サイトの訪問者におけるキリ番は、重視されなくなりました。

「キリ番」の類義語


キリ番には以下のような類義語があります。

  • ジャスト
    ちょうど

「ジャスト」は「ちょうど」という意味のカタカナ語です。

例文を見てみましょう。

例文
  • スコアがジャスト800だった。

なお、「ジャスト」は数字や番号に限らず、さまざまな場面で使用します。

たとえば、時間でも「9時ジャスト」などと言うことがあります。

「キリ番」の英語訳


キリ番を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • round number
    (キリの良い数字)
  • lucky number
    (幸運の数字)

「キリ番」のまとめ

以上、この記事ではキリ番について解説しました。

読み方キリ番(きりばん)
意味キリの良い数字や番号
具体例最初の数字から後がすべて0の数字
最後のほうのケタで0が続く数字
ゾロ目の数字 など
由来2000年代前半からインターネット上で使われるようになった
類義語ジャスト
英語訳round number
(キリの良い数字)
lucky number
(幸運の数字)

キリ番に出会うと、なんだか嬉しい気分になりますよね。

生活のなかで目にする数字に注目してみましょう。