今回ご紹介する言葉は、ことわざの「金時の火事見舞い(きんときのかじみまい)」です。
言葉の意味・使い方・由来・類義語・英語訳について分かりやすく解説します。
☆「金時の火事見舞い」をざっくり言うと……
読み方 | 金時の火事見舞い(きんときのかじみまい) |
---|---|
意味 | 顔が真っ赤なさま |
由来 | 平安の武士、坂田金時 |
類義語 | 金時の醤油炊き、紅葉を散らすなど |
英語訳 | to blush(赤面する) |
このページの目次
「金時の火事見舞い」の意味をスッキリ理解!
「金時の火事見舞い」の意味を詳しく
「金時の火事見舞い」とは、顔が真っ赤なさまのたとえです。
主に、飲酒などで顔が赤くなったさまを指します。それ以外の場合でも、使うことが出来ます。
「金時の火事見舞い」の使い方
- 私はお酒に弱いので、少量でも金時の火事見舞いのようになってしまいます。
- あまりの恥ずかしさに、金時の火事見舞いのごとく顔が赤くなった。
「金時の火事見舞い」の由来
金時とは、坂田金時のことだと言われています。
坂田金時は、平安後期の武士でした。源頼光(みなもとのよりみつ)の家臣である、四天王の一人だと言われています。また、童話の金太郎は坂田金時のことだとも言われています。
この金時は、生まれつき顔が赤いとされていました。もともと顔の赤い金時が、炎で熱い火事の現場に行けば、より顔が赤くなるというさまからこのことわざができました。
「金時の火事見舞い」の類義語
金時の火事見舞いには以下のような類義語があります。
- 金時の醤油炊き:顔が赤くなるさま
- 紅葉を散らす:顔を赤くするさま
- 猿の火事見舞い:顔が真っ赤になるさま
- 猿の花見:酔って顔が真っ赤なさま
- 満面朱(まんめんしゅ)を注ぐ:恥ずかしさなどで顔を赤らめること
金時は、赤い豆のことも指します。その金時を、赤味が強い醤油で炊くという様子から、「金時の醤油炊き」と言われるようになりました。
「猿の火事見舞い」も、猿の顔が赤いことからそう言われています。
「金時の火事見舞い」の英語訳
金時の火事見舞いを英語に訳すと、次のような表現になります。
- to blush
(赤面する) - to turn red
(顔が赤くなる) - to flush
(赤面する)
blushとflushは、ほぼ同義です。 “I blushed.(赤面した)” や、 “He got flushed.(彼は赤面した)” のように使います。
to turn redは、「赤くなる」という意味です。人の顔だけでなく、「葉が色づく」と言う際にも使う事があります。
“Her face turned red.(彼女は顔を赤らめた)” のように使います。turnの代わりにgetを使うこともできます。
まとめ
以上、この記事では「金時の火事見舞い」について解説しました。
読み方 | 金時の火事見舞い(きんときのかじみまい) |
---|---|
意味 | 顔が真っ赤なさま |
由来 | 平安の武士、坂田金時 |
類義語 | 金時の醤油炊き、紅葉を散らすなど |
英語訳 | to blush(赤面する) |
「金時の火事見舞い」は、あまり広く知られていないことわざです。しかし、感情や様子を豊かに表現する、ユニークなことわざでもあります。ぜひ覚えましょう。