間違えると恥ずかしい!「着物」と「浴衣」の5つの違い

違いのギモン

現代の日本では、和服を着る機会が少ないですね。身近な存在ではないからこそ、「着物」と「浴衣」の違いを正確に説明するのは難しいものです。

そこで、この記事では、「着物」と「浴衣」のあいだにある5つの相違点について解説します。

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【1】用途


「着物」は様々な場面で使われます。たとえば、冠婚葬祭では留袖(とめそで)が使われます。留袖とは、裾(すそ)だけに模様のある着物のことです。

成人式で着る振袖(ふりそで)も、正装としての着物に位置づけられます。

また、正式な場面ではなくても、少しあらたまった場面であれば、訪問着(ほうもんぎ)や小紋(こもん)が用いられます。

訪問着とは、裾だけでなく、肩や袖にも模様が入っている「着物」のことです。小紋も「着物」の一種で、同じ模様が全身に入っていることが特徴です。

 

「着物」は普段着としても使われます。紬(つむぎ)という種類の着物がその一例です。

よそ行き用の着物は白い生地に筆で模様が描かれる一方、紬は様々な色の糸を織ることで模様がつくという特徴があります。

このように、「着物」には正装着として使うものと、普段着として使うものがあるのです

 

一方、「浴衣」は正装には使われません。すべて普段用として用いられます。

もともと「浴衣」は、お風呂上がりに着るものとしてうまれました。その名残として、今でも温泉に浴衣が用意されています。

また、江戸時代になると、「浴衣」は暑い日の外出着としても使われるようになりました。現代でも、夏祭りや花火大会に浴衣を着る風習が残っていますね。

つまり、「浴衣」はくつろいだり、涼しく過ごしたりするための普段着なのです

【2】生地


「着物」と「浴衣」は生地の種類も異なります。

「着物」の生地の材質は、用途によって異なります。よそ行き用の着物には正絹(しょうけん)が、普段着用の着物には木綿や麻が用いられます。

一方、「浴衣」の生地は一般的に綿からできています。これは、「浴衣」が涼しく過ごすための服であるからです。

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【3】着つけの手順


「着物」を着る際には、まず襦袢(じゅばん)を着ます。襦袢とは、着物用の肌着のことです。

襦袢に加えて、下半身に身に付けるものもあります。女性は “すそよけ” を、男性は “すててこ” を履きます。

これらの上に、さらに “伊達じめ” という肌着を重ねます。これらの準備が整って、はじめて着物を着るのです。

 

一方、「浴衣」は素肌のまま着たり、浴衣用の薄手の肌着の上に重ねたりします。

このように、着つけの手順に着目すると、「着物」は複雑で、「浴衣」は単純なのです

【4】帯(おび)


「着物」と「浴衣」は帯にも異なる特徴があります。

まず、「着物」の帯は、幅の広い布からできています。また、帯の上の部分では、 “帯あげ” という細長い布を結びます

一方、「浴衣」には、着物の帯よりも短い半幅帯(はんはばおび)が使われます。帯あげをつけないことも「着物」と異なる点です

なお、男性の帯の結び方は、「着物」であっても「浴衣」であっても大きくは異なりません。しかし、女性の帯は、「着物」よりも「浴衣」のほうが遊び心のある結び方が使われるという傾向があります。

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【5】足に履くもの


「着物」を着る際には、まず白い足袋(たび)を履きます。その上に、女性は草履(ぞうり)を、男性は雪駄(せった)を履きます。

一方、「浴衣」には足袋を合わせません。素足に下駄を履くのです。

このことから、「着物」と「浴衣」は足に履くものが異なることがわかります

まとめ

以上、この記事では、「着物」と「浴衣」の違いについて解説しました。両者は、用途・生地・着つけの手順・帯・足には履くものの5点が異なるのです

着物浴衣
用途よそ行き・普段着普段着のみ
生地用途により異なる綿
着つけ複雑単純
布が広い、帯あげあり布が短い、帯あげなし
足に履くもの足袋+草履・雪駄素足+下駄

よそ行きの場面で浴衣を着たり、足袋を履かずに着物を着たりすると、マナーに反することになります。ですから、「着物」と「浴衣」の違いを理解したうえで、正しく使い分けるようにしましょう。

◉参考文献:
村越正則(2009)『しってるかな?わかるかな?絵で見て“ちがいがわかる”本』PHP研究所.
市川寛明(2015)『再発見!くらしのなかの伝統文化1 衣服と日本人』ポプラ社.

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