今回ご紹介する言葉は、熟語の「顕著(けんちょ)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「顕著」をざっくり言うと……
読み方 | 顕著(けんちょ) |
---|---|
意味 | 誰の目にも明らかなほど、はっきりと際立っているさま |
類義語 | 如実、明瞭、歴然など |
対義語 | 漠然、曖昧、隠微など |
英語訳 | obvious(明白な) |
「顕著」の意味をスッキリ理解!
「顕著」の意味を詳しく
「顕著」は、はっきりと目立つさまを指します。
「顕」は、「明らかである、あらわす」という意味を持つ漢字です。訓読みで「あらわ」とも読みます。「著」にも「明らかである」という意味があります。また、「目立つこと」も表します。
つまり、「顕著」は同じ意味の漢字を重ねて「明らかである」という意味を強調しています。これにより、「誰の目から見ても明らかなほどはっきりしている」というニュアンスになります。
「顕著」の使い方
- 彼のアドバイスの効果が、顕著にあらわれてきている。
- 先ほどの態度をみれば、上司が不機嫌であることは顕著だ。
- 同じ授業を受けているにも関わらず、あの2人の成績には顕著な差があります。
「顕著」の類義語
顕著には以下のような類義語があります。
- 如実(にょじつ):現実の通りであること
- 明瞭(めいりょう):明らかでわかりやすいさま
- 歴然(れきぜん):はっきりしていること
- 明白(めいはく):間違えようがないほどはっきりしているさま
- 瞭然(りょうぜん):はっきりして疑いようがないさま
「如実」と「顕著」は同じ意味だと思われることが多いですが、微妙に違います。
「如実にあらわれる」という言い方をしますが、これは「ありのままにあらわれる」ことを示します。一方、「顕著にあらわれる」は「際立ってあらわれる」という意味です。使い分けに注意しましょう。
「顕著」の対義語
顕著には以下のような対義語があります。
- 漠然(ばくぜん):はっきりとせず、ぼんやりしたさま。
- 曖昧(あいまい):あやふやではっきりしないこと。
- 隠微(いんび):かすかでわかりにくく、目立たないさま。
「漠然」と「曖昧」は、「はっきりとせず全体像がつかめない」という意味です。
一方で、「隠微」はかすかにしかあらわれず、目立たないこと」を表します。3つとも「顕著」と反対の意味を持ちますが、それぞれニュアンスが異なります。
「顕著」の英語訳
顕著を英語に訳すと、次のような表現になります。
- obvious
(明白な) - clear
(はっきりした) - prominent
(際立った)
“obvious” は非常によく使う単語です。 “That’s obvious.(見ればわかるよ)” は、年齢に関わらず広く使われるフレーズなので、覚えておくと便利です。 “obviously” という副詞にすると、「ご覧の通り」という意味になり、文頭に使うことができます。
“prominent” は「はっきりした、際立った」という意味を持ち、そこから「有名な」という意味でも使われます。
例文は以下の通りです。
- A:Why do you know I date her?
(なんで彼女と付き合ってるとわかったの?)
B:That’s obvious.You talk together almost every day.
(見ればわかるよ。ほとんど毎日一緒に話してるじゃないか。) - This is a clear tendency for the young.
(これは若者に顕著な傾向だ。) - The most prominent feature of this soccer player is the high quality of pass.
(このサッカー選手の第一に挙げるべき特徴は、パスの質の高さだ。)
まとめ
以上、この記事では「顕著」について解説しました。
読み方 | 顕著(けんちょ) |
---|---|
意味 | 誰の目にも明らかなほど、はっきりと際立っているさま |
類義語 | 如実、明瞭、歴然など |
対義語 | 漠然、曖昧、隠微など |
英語訳 | obvious(明白な) |
「顕著」はニュースや書物、講義、ビジネスなどあらゆる場面で使われる熟語です。覚えておくと役に立つでしょう。また、類義語や対義語も覚えておくと、表現が豊かになるでしょう。