「健啖家」の意味とは?使い方から英語や対義語や類義語まで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「健啖家(けんたんか)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語についてわかりやすく解説します。

☆「健啖家」をざっくり言うと……

読み方健啖家(けんたんか)
意味大食い、盛んに食べる人
語源漢字の組み合わせから
類義語飽食、貪食、グルマンなど
対義語小食、偏食など

「健啖家」の意味をスッキリ理解!

健啖家(けんたんか):大食い、盛んに食べる人

「健啖家」の意味を詳しく

「健啖家」とは盛んに大量に食べる人、食欲が旺盛でえり好みをせず食べる人という意味です。

好き嫌いなくたくさん食べるという意味ですが、「健」という漢字が入っているため、単純に大食いというよりも、健康的に食べるというニュアンスがある言葉です。

また、健啖家の「家」は「専門家」や「能弁家」と同じ「~をよくする人」という意味で使われています。そのため、「健啖」単体で使うこともあります。

「健啖家」の使い方

  1. 彼は、健啖家なので毎日5食は食べる。
  2. 健啖家で知られる彼女は今年で90歳になる。
  3. 毎回の食事を、残さず食べる私は健啖家である。

①の例文は、「彼はよく食べる人であるため、毎日5食は食べる」という意味の例文です。ちなみに、男性に対しては、「大食漢」という言葉を使うこともあります。

「健啖家」と「大食漢」の使い分け
「健啖家」と「大食漢」はどちらも「大食い」を表す言葉です。

「大食漢」は、基本的に男性に使う言葉です。また「健啖家」とは異なり、「好き嫌いもあり、必要以上にガツガツ食べてしまう」というネガティブなニュアンスがあります。そのため、「健啖家」との使い分けには注意が必要です。

②の例文は「よく食べることで知られる彼女は、今年で90歳になる」という意味です。言葉の使われ方としては、①と大差ありません。

「健啖家」という言葉は、「好き嫌い無くよく食べる」というポジティブな意味ですが、人によっては「よく食べる」という意味だけを捉えて「大食い」や「むさぼり食う」という意味に解釈する可能性があります。そのため、女性に対してはシチュエーションに気をつけて使うようにしましょう。

③の例文も使われ方は①②とほとんど変わりません。「毎回の食事を残さずに食べる私は、食べるのが好きな人として知られている」という意味です。

「健啖家」の語源

「健啖」の「健」は、「体が丈夫でしっかりしている」という意味を持つ漢字で、訓読みで「すこやか」と読まれます。

「啖」は「口」と「炎」を組み合わせてできています。「炎」には「あわただしい様子」「勢いがすさまじい様子」などの意味があり、「むさぼり食う」という意味が強調されています。

さらに、「~をよくする人」という意味の「家」が加わることで、「健康的になんでも食べる人」を表す「健啖家」という言葉になりました。

「健啖家」の類義語

「健啖家」には以下のような類義語があります。

  • 飽食:十分に食べること、食物に不自由がないこと
  • 貪食:むさぼり食うこと、がつがつ食らうこと
  • グルマン:食いしん坊
  • 美食家:贅沢でおいしいものばかりを好んで食べる人
  • 大食漢:好き嫌いがありよく食べる人

「グルマン」はフランス語のgourmand(食いしん坊)のことであり、日本では「食いしん坊」「食通」の意味で使われています。

また「美食家」は、高価でおいしい料理ばかりを食べているというニュアンスがあり、「健康的になんでもよく食べる」という意味の「健啖家」とは意味が微妙に異なります。使い分けには注意しましょう。

「健啖家」の対義語

「健啖家」には以下のような対義語があります。

  • 小食:食べる量が少ないこと
  • 偏食:食べるものに偏りが多いこと

「小食」は食べる量という点で「健啖」と対義になっており、「偏食」は食べる種類という点で、対義になっています。

まとめ

以上、この記事では「健啖家」について解説しました。

読み方健啖家(けんたんか)
意味大食い、盛んに食べる人
語源漢字の組み合わせから
類義語飽食、貪食、グルマンなど
対義語小食、偏食など

「健啖家」は、日常会話で使う機会の少ない言葉かもしれませんが、この機会にしっかりと意味を確認しておきましょう。