ことわざ「風上にも置けない」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「風上にも置けない(かざかみにもおけない)」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「風上にも置けない」の意味をスッキリ理解!

風上にも置けない(かざかみにもおけない):品性や言行が卑劣な人間を罵倒(ばとう)する言葉

かなり強く批判する言葉です。くれぐれも、小さなミスを注意するときなどには使わないようにしましょう。

「風上にも置けない」の意味を詳しく

「風上にも置けない」とは、卑劣な人間の性格や言行を含め、憎しみを持って強く罵倒する言葉です。

「風下にも置けない」と表現されることもありますが、これは誤用です。十分に広まった表現でもあるのでカジュアルな日常会話では問題ないかもしれませんが、フォーマルな場では使わないようにしましょう。

「風上にも置けない」の使い方

  • 奨学金を使ってギャンブルをするなんて、風上にも置けない奴だ。
  • こんなマナーも守れないなんて、わが社の風上にも置けないな。

「風上にも置けない〇〇」や「〇〇の風上にも置けない」と使われることが多い言葉です。

「風上にも置けない」の由来

悪臭を放つ物質を風上に置くと、臭いが風に乗り、風下に広がります。「風上にも置けない」は、憎悪の対象を悪臭を放つ物質に例えたことが由来となっています。

また、先ほど紹介した誤用の表現「風下にも置けない」は臭いが下ってくる風上は言うまでもなく、風下に置くことすら嫌だ、という意味で使われています。

「風上にも」の「も」ってなに?

「風上にも置けない」の「も」は、「あいつのことなんか、思い出したくもない。」のように、「会うことはもちろん、思い出すだけでも嫌になる。」というニュアンスではないのか、と疑問に感じた方もいると思います。

つまり、この場合「も」はいらないんじゃないか、ということです。それでも正式に使われているのはなぜでしょうか。

実は「風上にも置けない」の「も」は、文語文法(古典語の文法)の係助詞(かかりじょし・けいじょし)で「強意」を表す「も」なのです。

「風上」という名詞を強調するだけで、他に意味はありません。現代では使わない助詞であるため、無視していただいて結構です。

「風上にも置けない」の類義語

「風上にも置けない」には以下のような類義語があります。

  • 悪辣(あくらつ):たちが悪く、やり方があくどいさま。
  • 非道徳的:倫理的によくないさま。
  • 人道(じんどう)に反する:人として守るべき道を外れているさま。

「風上にも置けない」の対義語

「風上にも置けない」には以下のような対義語があります。

  • 倫理的:モラルを守っているさま。
  • 道徳的:人としての規範に則(のっと)っているさま。
  • 人道的:人として守るべき道にかなっているさま。

「風上にも置けない」の英語訳

「風上にも置けない」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • unethical
    (非倫理的な)
  • intolerable
    (耐えられない)
  • A is no 〇〇.
    (Aを〇〇とは認められない。)

日本語と同様に、プラスの意味の言葉に”un”や”in”のような否定の接頭語を付けた単語が多いですね。

また、3番目の用法ではAに主語を入れ、〇〇に名詞を入れて使います。

例文
He is no teacher.(彼を先生とは認められない。)

まとめ

以上、この記事では「風上にも置けない」について解説しました。

読み方風上にも置けない(かざかみにもおけない)
意味品性や言行が卑劣な人間を罵倒する言葉
由来臭いものを風上に置くと、臭いが蔓延することから。
類義語悪辣、非人道的など
対義語倫理的、道徳的など
英語訳unethical(非倫理的な)など

今回はことわざ「風上にも置けない」を紹介しました。意味の強い言葉であるため、正確に意味を押さえたうえで、注意して使いましょう。