日本語で愛すべきである、大事にしたいという感情のことを「可愛い」と言いますが、この言葉は女子高生を中心に頻繁に使用されるようになり、現在では海外にも知られています。
海外では「可愛い」を “kawaii” と表現し、日本の “kawaii” 文化は世界に広がっているのです。
ところで、「可愛い」と似た言葉としては「可愛らしい」があげられます。
この 2 つの言葉はどちらも似たような単語ですが、実は違いがあったんです。
そこで、今回は「可愛い」と「可愛らしい」の違いについて解説していきたいと思います。
結論:「可愛らしい」は「可愛い」よりも狭い意味
一方、「可愛らしい」は客観的な属性には用いることはできますが、主観的感情には用いることができません。
つまり、「可愛らしい」は「可愛い」よりも狭い意味の言葉なのです。
「可愛い」をもっと詳しく
「可愛い」とは愛すべきである、大事にしたいという感情のことであり、主観的感情にも客観的な属性にも用いることができます。
ただ、主観的な感情を表す時に使われることのほうが多いでしょう。
例えば、「あの女の子、可愛いよね」と言った場合には、発言した人がその女の子を可愛いと思ったということですよね。
そして、「かわいそう」という意味あいをこめて使われることも多いです。
また、自分より小さなものや守ってあげたくなるようなか弱い相手に使われることも多いです。
例えば、赤ちゃんはその代表格です。
逆に、マッチョな大柄の青年に対して「可愛い」と思うことは少ないと思われます。
ただ、現在では使われかたが多様になってきており、場合によってはお年寄りや屈強な男に対して「可愛い」という表現が使われることがあります。
「可愛らしい」をもっと詳しく
「可愛らしい」は客観的な属性には用いることはできますが、主観的感情には用いることができません。
そして、「可愛らしい女の子」と言った場合には、性格などを含めた全体的な雰囲気に対して心が惹かれる感情を表していることが多いでしょう。
また、「可愛らしい」は「可愛い」よりあいまいで、やんわりと愛らしさを表す時に使われることもあります。
ちなみに、「可愛らしい」は「可愛い」と「らしい」とを組み合わせてできた表現です。
このうち、「らしい」とは「~と感じさせる」、「~のように見える」などという意味を表しています。
つまり、「可愛らしい」とは「可愛く見える」ということなのです。
また、この言葉の歴史は古く、昔は「かわゆらしい」という発音で使われていました。
まとめ
以上、この記事では、「可愛い」と「可愛らしい」の違いについて解説しました。
- 可愛い:主観的感情にも客観的な属性にも用いることができる
- 可愛らしい:客観的属性に用いることはできるが、主観的感情には用いることができない
このように、「可愛らしい」で主観的な感情を表すことはできません。
なので、女の子に直接「君は可愛らしいね」と言うと、「自分は可愛いと思ってないけどね」という含みを持たせてしまうことになり、少し失礼な表現になってしまうかもしれません。
注意して使ったほうがいいでしょう。