四字熟語「花鳥諷詠(かちょうふうえい)」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「花鳥諷詠(かちょうふうえい)」です。

言葉の意味・使い方・由来・英語訳についてわかりやすく解説します。

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「花鳥諷詠」の意味をスッキリ理解!

花鳥諷詠(かちょうふうえい):人間界・自然界における季節の移り変わりを、そのまま客観的にうたうべきという俳句理念。

「花鳥諷詠」の意味を詳しく

「花鳥諷詠」は近代俳句の理念の一つです。

「花鳥諷詠」は「花鳥」と「諷詠」の二つの熟語で成り立っています。「花鳥」は、「自然の美しい風景」を指します。俳句では、「花鳥」は季語(きだい)として使われます。季題とは、季節を表す言葉のことです。

一方、「諷詠」は「詩歌をうたい、つくること」を意味します。

 

「花鳥諷詠」は、自然や人間をあるがままに詠み(よみ)、伝統的な五・七・五の17音の形式を尊重することを説いた理念です。また、「季題の約束を守ることで、景色や風景をあるがままに詠むことができる」としました。

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「花鳥諷詠」の使い方

    1. 若い頃は、派手に装飾されたものを美しいと思っていた。しかし、歳を重ねると自然のありのままの姿にひかれるようになった。つまり、花鳥諷詠の世界観がわかるようになったのだ。
    2. この俳句は、季題や五・七・五のリズムに沿って、自然があるままにうたわれている。つまり花鳥諷詠に基づいて詠まれている。

「花鳥諷詠」の由来

「花鳥諷詠」は、高浜虚子(たかはまきょし)という俳人が提唱したのがはじまりです。彼は日本において明治から昭和にかけて活躍しました。虚子は、1927年の句会で、俳句の理念として「花鳥諷詠」という言葉を提唱したのです。

 

高浜虚子は、1874年に愛媛県松山市に生まれました。同級の河東碧梧桐(かわひがしへきごとう)を介して俳人の正岡子規(まさおかしき)と出会い、子規のもとへ入門しました。

そして、松山で、正岡子規と共に『ホトトギス』という雑誌を創刊します。子規の死後も引き継いで、発行を続けました。

 

正岡子規の死後、正岡子規の死後、俳句界は2つの派閥に分かれました。

1つは、河東碧梧桐を中心とする「新傾向俳句」です。17音の形式や、季題にとらわれない俳句の詠み方を提唱しました。

もう1つは、高浜虚子を中心とする「ホトトギス派」です。「ホトトギス派」は、17音の形式や季題などの伝統を守ることを主張しました。また、見たものをできるだけ具体的に描く「客観写生(きゃっかんしゃせい)」を重要視しました。

この指針を表す言葉として、高浜虚子が提唱したのが「花鳥諷詠」という言葉でした。それ以来、「ホトトギス派」の指導理念となったのです。そして現在まで受け継がれています。

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「花鳥諷詠」の英語訳

花鳥諷詠を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • very objective description on nature
    (非常に客観的な自然描写)
  • beauties of nature and the harmony between nature and man
    (自然の美しさ。または、人間と自然の調和)

まとめ

以上、この記事では「花鳥諷詠」について解説しました。

読み方 花鳥諷詠(かちょうふうえい)
意味 人間界・自然界における季節の移り変わりを、そのまま客観的にうたうべきという俳句理念
由来 高浜虚子が、俳句の理念として提唱した造語
類義語 very objective description on nature(非常に客観的な自然描写)、 beauties of nature and the harmony between nature and man(自然の美しさ。または、人間と自然の調和)

俳句を親しむ人の数は、昔に比べて減っています。しかし、この機会に、先人たちが築いてきた俳句の世界を覗いてみるのも良いでしょう。

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