今回ご紹介する言葉は、ことわざの「語るに落ちる(かたるにおちる)」です。
言葉の意味・使い方・由来・類義語・英語訳について分かりやすく解説します。
☆「語るに落ちる」をざっくり言うと……
| 読み方 | 語るに落ちる(かたるにおちる) |
|---|---|
| 意味 | 隠していることでも、何気なく話しているうちにうっかり白状してしまう。 |
| 由来 | 「問うに落ちず、語るに落ちる」の簡略化から。 |
| 類義語 | 口走る、口が滑る、口を衝いて出る |
| 英語訳 | to let slip a secret(秘密をうっかり漏らしてしまうこと)など |
このページの目次
「語るに落ちる」の意味をスッキリ理解!
「語るに落ちる」の意味を詳しく

「語るに落ちる」は、「隠していることでも、何気なく話しているうちにうっかり白状してしまう」ということを意味することわざです。「落ちる」という言葉には、「隠していたことを白状する」という意味があります。
このことわざは、誤用されることが多いものです。「語る価値もない」という意味で使われることが多いですが、これは間違った意味なので、気をつけましょう。
「語るに落ちる」の使い方
- 容疑者は無実を主張するうちに容疑を決定づける発言をした。語るに落ちるとは、まさにこのことだ。
- 語るに落ちた彼は、自分の不用意な発言に顔面蒼白になった。
「語るに落ちる」は、日常生活ではあまり頻繁に使われません。ですが、事件や謎に関わる報道や物語では、よく使われます。
「語るに落ちる」の由来
「語るに落ちる」は、もともとは「問うに落ちず、語るに落ちる」という形のことわざでした。このことわざが時を経て変化することで、簡略化された「語るに落ちる」というものになったと言われています。
「落ちる」という言葉が、「隠していたことを白状する」という意味を持っていることは、「意味を詳しく」の項目で紹介しました。これを踏まえると、「問うに落ちず」は、「人に聞かれても白状しない」という意味だとわかりますね。
つまり、「問うに落ちず、語るに落ちる」ということわざは、「人に聞かれても用心からなかなか白状することはないが、自分から語っている間は、隠していたことも白状してしまう」ということを意味しているのです。
「語るに落ちる」の類義語
語るに落ちるには以下のような類義語があります。
- 口走る:うっかりと、言ってはいけないことを言ってしまうこと。
- 口が滑る:言ってはいけないことを、うっかり言ってしまうこと。
- 口を衝いて(ついて)出る:言葉が思いがけず出る様子。
これらの類義語は、耳なじみのあるものばかりですね。類義語をきちんと覚えておくことも、「語るに落ちる」の誤用を防ぐためのひとつの方法にもなります。
「語るに落ちる」の英語訳
語るに落ちるを英語に訳すと、次のような表現になります。
- to let slip a secret
(秘密をうっかり漏らしてしまうこと) - inadvertently reveal
(うっかりして、暴露すること) - to let the cat out of the bag
(うっかり猫を鞄から出してしまう) - The tongue is ever turning to the aching tooth.
(舌は常に痛む歯のところへ行く)
“to let the cat out of the bag” と、“The tongue is ever turning to the aching tooth.” は、比喩的な表現のものです。
まとめ
以上、この記事では「語るに落ちる」について解説しました。
| 読み方 | 語るに落ちる(かたるにおちる) |
|---|---|
| 意味 | 隠していることでも、何気なく話しているうちにうっかり白状してしまう。 |
| 由来 | 「問うに落ちず、語るに落ちる」の簡略化から。 |
| 類義語 | 口走る、口が滑る、口を衝いて出る |
| 英語訳 | to let slip a secret(秘密をうっかり漏らしてしまうこと)など |
「語るに落ちる」は、誰もが耳にしたことがある一方で、意味の誤解が非常に多いことわざです。類義語や英語訳を覚えることで、誤用を防ぐことができるようにしておきましょう。










