知ってた?「唐揚げ」と「チキン南蛮」の違い

違いのギモン

家庭料理の定番、唐揚げ。お弁当やファミレスなどでもよく見かける、チキン南蛮。どちらも子供から大人まで人気の高いメニューです。どこか違うようで似たようなメニューに思えますが、両者の違いとはなんでしょう?

結論:味付けが違う

唐揚げは、肉や魚、野菜などの食材を油で揚げた料理全般のことを指します。

一方、チキン南蛮は、鶏肉に小麦粉と溶き卵を絡めたものを揚げ、甘酢で味付けした料理のことを指します。独特のソースを加えることもあります。

「唐揚げ」をもっと詳しく

唐揚げと聞くと、鶏の唐揚げを連想される方が多いと思いますが、実際には鶏肉に限らず魚や野菜など、さまざまな食材を揚げた料理全般のことを言います。

主に小麦粉をまぶして揚げますが、片栗粉を使ってもいいし、さらに言うと食材に何も付けずに揚げても唐揚げ、なんです。

唐揚げって、なんでもありなのかという感じさえしますね。昔は衣をほとんどつけずに揚げていたから「空あげ(からあげ)」と呼んだとも言われています。

 

このことからもわかるように、唐揚げとは料理名というよりも、食材を油で揚げたもの、という意味での調理方法、といったほうが近いかもしれません。

味付けにも決まりはなく、ニンニクや生姜、塩など好みにより様々です。

このように、唐揚げはとても手軽でシンプルな作り方であることから、家庭料理でも人気なのもうなずけますね。

「チキン南蛮」をもっと詳しく

チキン南蛮とは、鶏肉に小麦粉をふり卵液を絡めたものを揚げ、甘酢で味付けした料理のことです。その発祥の地は、複数あるとされています。

1つ目は、鶏肉文化が有名な九州、宮崎県延岡市にある、洋食店「ロンドン」というお店です。

鶏肉に衣をつけて揚げる料理がまかないとして誕生すると同時に、現在のようなタルタルソースをかける形のチキン南蛮が成立したと言われています。

高度経済成長期の日本に誕生し、今もなお外食メニューとして人気を博し、延岡市のソウルフードにもなっています。

 

2つ目は、宮崎県延岡市にある、「直ちゃん」というお店です。こちらは、洋食店「ロンドン」にて修行を積まれた後藤直人氏が、独立して開きました。

「チキン南蛮」という名前は、「直ちゃん」にて付けられました。その元祖「チキン南蛮」には、タルタルソースが用いられていません。つまり、タルタルソースがあるから「チキン南蛮」と呼ぶわけではないのです。

チキン南蛮の作り方(タルタルソース)

それでは、ここから、タルタルソースを用いたチキン南蛮の作り方について紹介していきます。

まず、鶏肉に小麦粉と卵液を絡めて揚げ、南蛮酢で味付けします。

南蛮酢は、ねぎや唐辛子を醤油やみりんなどと合わせて作ったピリ辛のタレのことで、チキン南蛮の味付けのポイントの1つです。また、南蛮酢がよく絡むように、チキン南蛮の衣には卵を加えてふわっと厚く仕上げます。

 

タルタルソースは、マヨネーズに玉ねぎ、ピクルス、ケッパー、パセリ、チャイブなどの野菜とゆで卵などを細かく刻んで混ぜ合わせた白い濃厚なソースのことで、揚げ物によく使われているのを見かけますね。

このようにして、唐揚げに、南蛮酢とタルタルソースで味付けをすると、チキン南蛮が出来上がります。唐揚げとの違いと言うよりも、唐揚げを進化させたもの、と言う感じですね。

まとめ

以上、この記事では、「唐揚げ」と「チキン南蛮」の違いについて解説しました。

  • 唐揚げ:食材(肉、魚、野菜など)を油で揚げた料理全般
  • チキン南蛮:鶏肉に小麦粉と溶き卵を絡めて揚げ、甘酢に浸したもの

唐揚げとチキン南蛮は、鶏肉を揚げる前後の味付けが違うということです。

外食メニューやお弁当などに登場するイメージの強い「チキン南蛮」ですが、「唐揚げ」を作る機会があれば、「チキン南蛮」の調理にもぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。