「歓心」の意味とは?読み方は?使い方から類語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「歓心(かんしん)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・同音意義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「歓心」をざっくり言うと……

読み方歓心(かんしん)
意味嬉しく思い喜ぶ気持ち
類義語歓喜、狂喜、驚喜
英語訳favor(好意)

「歓心」の意味をスッキリ理解!

歓心(かんしん):嬉しく思い喜ぶ気持ち

「歓心」の意味を詳しく

「歓心」は、嬉しく思うことや喜ぶことを表す熟語です。

「歓」には「喜ぶ」という意味があります。また、「心」には「人間の感情や知識など精神活動すべて」という意味があります。

これらが組み合わさり、「喜ぶ気持ち」という意味になるのです。

「歓心」の使い方

  1. 彼は、親友の歓心を得ようと必死になっている。
  2. 取引先の相手の歓心を買えたおかげで、商談は成功に終わった。

上記の例文のように、「歓心」は、「歓心を得る」「歓心を買う」という形で使われます。

①の例文では、①の例文では、「彼」が「親友」に気に入られようとしている様子を「歓心を得ようとしている」と表現しています。

②の例文では、「取引先の相手」が喜ぶようなことをしたために、「歓心」を持ってもらえた様子が表現されています。

どちらの言い回しでもほとんど同じ意味になるため、文脈によって使いやすい方で表現するとよいでしょう。

「歓心」の類義語

歓心には以下のような類義語があります。

  • 歓喜(かんき):心から喜ぶこと
  • 狂喜(きょうき):異常なほど喜ぶこと
  • 驚喜(きょうき):思いがけないことが起こり、驚き喜ぶこと

「歓喜」は、心の底から喜ぶことを表し、「歓喜する」と動詞化されて使われます。

「狂喜」と「驚喜」はどちらも同じく「きょうき」と読みます。

「狂喜」は「狂ったように喜ぶ」ということです。一方で「驚喜」は、驚くようなことが起こり、喜ぶことです。サプライズプレゼントをもらったときなどには「驚喜」になります。

「歓心」「感心」「関心」の違い

「歓心」の同音異義語には、「感心」や「関心」があります。

 

「感心」とは、相手の態度や行いに対し、目上の人が心をうごかされることです。主に「感心する」と動詞化されて使われます。

類義語には「感動」や「感激」などが挙げられます。

「関心」とは、物事に興味を持つ心持ちのことです。「関心を持つ」などという言い回しで使われます。

類義語には「興味」や「注目」などがあります。

 

「かんしんを得る」など、「誰かからもらう」という場合には「歓心」になります。

一方で、「かんしんする」と動詞化されている場合には「感心」になり、「かんしんをもつ」など、主語となる人自身が持つ「かんしん」は「関心」になります。

耳で聞いたときには混乱してしまうかもしれませんが、その後に続く言葉で見分けられるようにしましょう。

「歓心」の英語訳

歓心を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • favor
    (好意)
  • pleasure
    (喜び)

favorは形容詞favorite(好きである)と語源が同じで、「好意」という意味を持ちます。

歓心ほど「喜ぶ」というニュアンスはありませんが、「歓心を買う」などという表現をしたいときには使いやすい言葉になります。

pleasureには「喜び」という意味があります。こちらにはfavorのような、誰かに対する気持ちというニュアンスに限らず、単に嬉しいことがあったときの喜びのことも指します。

また、pleasureには「満足感」や「幸福感」といった意味も含まれるため、広く「歓心」の意味をカバーできます。

まとめ

以上、この記事では「歓心」について解説しました。

読み方歓心(かんしん)
意味嬉しく思い喜ぶ気持ち
類義語歓喜、狂喜、驚喜
英語訳favor(好意)

誰でも人の「歓心」を買いたいものですが、あまりにも必死になってしまうとかえって嫌われてしまうこともあります。適度に「歓心」を得られるようにしたいですね。