「感無量(かんむりょう)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

言葉

感無量は「うれしい気持ちで心がいっぱいな様子」という意味です。

スポーツ選手のインタビューなどで「感無量です」というコメントを聞いたことがある人は多いと思います。

しかし、感無量についてしっかり理解している方は少ないのではないでしょうか。

そこで、この記事では感無量の意味から使い方まで詳しく解説しています。

「感無量」の意味

感無量かんむりょう

うれしい気持ちで心がいっぱいな様子

感無量は心がうれしい気持ちで満たされ、よろこびを深く感じている様子を表します。

長年の夢が叶った場面などで用いられるポジティブな表現です。

「感無量」の使い方

感無量は自分がうれしい気持ちでいっぱいな時や、うれしい気持ちでいっぱいの人を見た時に用いられます。

以下のような表現で用いられることが多いです。

よくある言い回し
  1. 感無量だ
    例:合唱コンクールで優勝して感無量
  2. 感無量になる
    例:友人の結婚式で感無量になった
  3. 感無量です
    例:あなたのような偉大な方に会えて感無量です
  4. 感無量でございます
    例:このような貴重な場にお招きいただいて感無量でございます
  5. 感無量の面持ち(おももち)
    ※うれしい気持ちでいっぱいの表情のこと
    例:全国大会で優勝した彼は感無量の面持ちをしていた。
  6. 感無量の極み
    ※感無量を強調した表現
    例:長年の夢が叶って感無量の極みです。

❸、❹の表現のように、感無量はビジネスで目上の人に感動を伝える表現として用いることもできます。

「感無量の思いでいっぱい」は二重表現

「感無量の思いでいっぱい」は2つの意味で二重表現のため注意しましょう。

二重表現とは同じ意味の言葉を繰り返し使ってしまうことで、誤った表現です。

感無量は「うれしい思いでいっぱい」という表現です。

そのため、「感無量の思いでいっぱい」は「思い」と「いっぱい」がそれぞれ2回ずつ含まれる間違った表現になります。

「感無量」の語源

感無量の語源は、1917年に田山花袋(たやまかたい)の作品で初めて使われたとされる感慨無量という表現です。

感慨無量を構成する漢字には以下のような意味があります。

感慨無量の漢字の意味
  • 感慨
    心に深く感じてしみじみとした思いにふけること
  • 無量
    程度が見当も付かないほどに大きいこと

この2つの熟語を組み合わせて、感慨無量は「心に深く感じる程度が極めて大きい」というところから、「うれしい気持ちでいっぱい」という意味になりました。

感慨無量が使われていくうちに、より言いやすい感無量に変化したと言われています。

感無量ほどではありませんが、現在でも感慨無量という表現は使われています。

「感無量」の類義語

感無量には以下のような類義語があります。

  • 感慨深い
    心に深く感じること
  • 感動(かんどう)
    ある物事に深く感銘を受けて、心が動かされること
  • 感慨多端(かんがいたたん)
    深く感じることが多くある
  • 感慨深い(かんがいぶかい)
    深くしみじみと感じ入る
  • 万感(ばんかん)の思い
    さまざまな感情が心に広がる様子
  • 意料無限(いりょうむげん)
    言葉では表しきれないほど感動すること
  • しみじみ
    深く心に染みて感じる様子
  • 感極まる(かんきわまる)
    非常に感動すること
  • 心に染み入る
    しみじみと感じる

「感慨深い」の意味:心に深く感じること

「感慨深い」は心に深く感じることという意味です。

何かに対して強く深い感情を抱く時に用いられます。

例文
  • 女手一つで育てた娘がいよいよ独り立ちすることになり感慨深い思いに浸る。

「感動」の意味:ある物事に深く感銘を受けて、心が動かされること

感動とは、ある物事に深く感銘を受けて、心が動かされることです。

感動した時にはうれしい気持ちになる場合もあれば、悲しい気持ちになる場合もあります。

例文
  • 切ない恋愛映画を見て感動した。

「感慨多端」の意味:深く感じることが多くある

感慨多端とは、深く感じることが多くあるという意味です。

さまざまな感情が湧き出ている様子を表します。

例文
  • 好きなアイドルに会うことができて感慨多端だ。

「感慨深い」の意味:深くしみじみと感じ入る

「感慨深い」は「深くしみじみと感じ入る」という意味です。

感慨を強調した表現になっています。

例文
  • 生徒が卒業式で旅立つのは感慨深い

「万感の思い」の意味:さまざまな感情が心に広がる様子

「万感の思い」とは、さまざまな感情が心に広がる様子を表します。

よろこびだけではない、さまざまな感情がある様子のことを指します。

よろこびだけを感じている感無量とは少し違った表現と言えます。

例文
  • 娘のウェディングドレス姿を見て、万感の思いがこみ上げる。

「意料無限」の意味:言葉では表しきれないほど感動すること

意料無限は「言葉では表しきれないほど感動すること」という意味です。

強い思いを感じている様子を表します。

例文
  • 憧れの先輩と交際できることになって、意料無限だった。

「しみじみ」の意味:深く心に染みて感じる様子

「しみじみ」とは、「深く心に染みて感じる様子」という意味です。

他の表現に比べて落ち着いて感情をかみしめている様子を表せます。

例文
  • 良書を読んでしみじみ物思いにふける。

「感極まる」の意味:非常に感動すること

「感極まる」とは「非常に感動すること」という意味です。

感動するあまり涙を流している時に用いられることが多いです。

例文
  • 卒業式で感極まって泣いてしまった。

「心に染み入る」の意味:しみじみと感じる

「心に染み入る」とは、「しみじみと感じる」という意味です。

感情を噛みしめる様子を表します。

例文
  • 感動的なスピーチが心に染み入る

「感無量」の対義語

感無量には以下のような対義語があります。

  • 無感動(むかんどう)
    こころが動かされないこと
  • 冷淡(れいたん)
    物事に熱心でないこと
  • 淡泊(たんぱく)
    物事にこだわらずさっぱりしていること
  • しらける
    盛り上がっていた雰囲気が悪くなること
  • 感慨(かんがい)もない
    何の感情もなく心を動かさないこと
  • 心が動かない
    感情が動かないこと

「無感動」の意味:こころが動かされないこと

無感動はこころが動かされないことという意味です。

例文
  • 彼女はどこまでも無感動な表情をしていた。

「冷淡」の意味:物事に熱心でないこと

冷淡は物事に熱心でないことという意味です。

思いやりの心がないことを表す場合もあります。

例文
  • 彼は昔から友達関係に冷淡な人だった。

「淡泊」の意味:物事にこだわらずさっぱりしていること

淡泊は物事にこだわらずさっぱりしていることです。

ややネガティブなイメージで用いられる言葉です。

例文
  • 彼は人付き合いに淡泊な人だ。

「しらける」の意味:盛り上がっていた雰囲気が悪くなること

「しらける」とは盛り上がっていた雰囲気が悪くなることです。

例文
  • 彼のしょうもない一発芸に場の空気がしらける

「感無量」の英語訳

感無量を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • deep feeling
    (深い感情)
    例:affect suddenly with deep feeling
    (突然深い感情に襲われる)
  • delighted
    (よろこんで)
    例:She was very delighted with the news of her passing.
    (彼女は合格の知らせにとても喜んでいた。)
  • immense
    (非常に)
    例:Her joy was immense to meet the person she admired.
    (憧れの人に会えた彼女のよろこびは非常に大きなものだった。)
“full of emotion” は感無量の英語訳として不適切

“full of emotion” は感無量の英語訳として不適切ですから注意しましょう。

“full of emotion” は「感性が豊か」という意味だからです。

「感無量」のまとめ

以上、この記事では感無量について解説しました。

読み方感無量(かんむりょう)
意味うれしい気持ちで心がいっぱいな様子
語源田山花袋の作品の「感慨無量」から
類義語感慨深い
感動
感慨多端 など
対義語無感動
冷淡
淡泊 など
英語訳deep feeling(深い感情)
delighted(よろこんで)
immense(非常に)

感無量は、話し言葉、書き言葉などさまざまな場面で使用されています。

自分の気持ちを伝える際に、適切な使い方かどうかに注意して使っていきましょう。