「感化」と「触発」の違いとは?わかりやすく解説

違いのギモン

日本語にはさまざまな似ている単語があって、紛らわしいですよね。

例えば、みなさんは誰かから影響を受けた時になんと表現するでしょうか。

「触発」された、と言う人もいると思いますし、「感化」された、と言う人もいると思います。

 

この2つの単語は似たような意味で使われていますが、どのような違いがあるのでしょうか。

知らない人も多いと思います。

そこで、今回は「感化」と「触発」の違いを解説していきたいと思います。

結論:ニュアンスが違う

まず、「感化」は、「考えかたや行動に影響を与えて、自然にそれを変えさせる」という意味になります。

一方、「触発」は、「何らかの刺激を与えて、行動の意欲を起こさせること」を意味します。

つまり、「感化」と「触発」ではニュアンスが異なるのです。

「感化」をもっと詳しく

「感化」は、「考えかたや行動に影響を与えて、自然にそれを変えさせる」という意味になります。

つまり、ある人やものが自然と他の人に影響を与えて何かを変えさせることが「感化」なのです。

そして、「感化」では何か確かなきっかけがあるというわけではなく、影響によりいつの間にか変わっています。

 

例えば、久しぶりにあった友人に、「昔とちょっと性格変わったよね」と言われたら、それは知らないうちに友達などから感化を受けてきていたということなのです。

そして、本人はほとんどその変化に気づきません。

 

ちなみに、「感化」では相手に良い影響を与える時もありますが、悪い影響を与える時もあります。

例えば、夢に向かって頑張っている友達に感化されて、何かを全力でやる気になった場合には、それは良い影響を受けたということになります。

また、中学生なのにタバコを吸っている友達に感化されて、喫煙するようになってしまった場合には、それは悪い影響を受けたということになります。

「感化」の使われかたの例

  1. 彼は努力家の友人に感化されて、大学受験の勉強を全力でやり切った。
  2. 彼は悪友に感化されて、非行に走るようになってしまった。

➊では良い影響、➋では悪い影響を受けていますよね。

「触発」をもっと詳しく

「触発」は、「何らかの刺激を与えて、行動の意欲を起こさせること」を意味します。

相手の行動や言葉などによって、やる気が起こったりだとか、ポジティブな意味で使われることがほとんどです。

そして、感化と違って、1つの行動や言葉などによって急に起こることが多いでしょう。

 

ちなみに、「触発」には「ものに触れて発動したり爆発したりすること」という意味もあります。

この意味は、上で解説した意味よりも物理的になっていますよね。

「触発」の使われかたの例

  1. 彼は、上司の言葉に触発されてジムに通い始めることにした。
  2. 魚雷が敵の船に触発して爆発した。

➊では「何らかの刺激を与えて、行動の意欲を起こさせること」という意味で使われていますよね。

また、➋では「ものに触れて発動したり爆発したりすること」という意味で使われています。

まとめ

以上、この記事では、「感化」と「触発」の違いについて解説しました。

  • 感化:「考えかたや行動に影響を与えて、自然にそれを変えさせる」という意味
  • 触発:「何らかの刺激を与えて、行動の意欲を起こさせること」という意味

「感化」と「触発」では入れ替えて使うことができる場合もありますが、入れ替えて使えない場合もあります。

今度からは区別して使っていきたいですね。

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和佐 崇史
文章を書くこと、読むことが大好きな大学生です。中学2年生で漢検2級を取得するなど、言葉については詳しい自信があります。Webライターとしてはこれまで累計1,000記事以上を執筆してきました。