「諫言」の意味とは?目下にも使える?使い方から英語や類語まで解説

言葉

諫言(かんげん・いさめごと)とは「目上の人の欠点や過失を指摘すること」という意味です。

仕事をしていて、上司の考えに不満を抱くということはあるでしょう。

しかし、立場上意見を言いづらかったり、言ってから後悔したという方もいると思います。

今回紹介する諫言は、そんな目上の人への指摘を意味する言葉です。歴史上のエピソードなどを参考にしつつ、諫言について考えてみましょう。

 

この記事では諫言の意味や使い方、類語、対義語、英語訳、歴史的エピソードを解説します。

「諫言」の意味

諫言かんげん・いさめごと

  1. 目上の人の欠点や過失を指摘すること
    例:部下が上司に諫言する。
  2. いましめること
    例:友達の誤りを諫言する。

諫言は、主に目上の人の欠点や過失を指摘することを意味します。

また、目上の人に限らず他人をいましめることを指す場合もあります。

諫言の読み方

諫言は「かんげん」「いさめごと」と読みます。

「ちゅうげん」「きんげん」といった読み方は間違いなので注意しましょう。

「諫言」の使い方

諫言は以下のように使います。

  1. 目上の人の欠点を指摘する場合
  2. 身分に関わらず他人の欠点を指摘する場合

目上の人の欠点を指摘する場合

諫言の使い方として最も一般的なのは、目上の人の欠点を指摘する場合です。

諫言は以下のように使います。

諫言の例文
  • 仕事の雑な社長に部下が諫言したが、聞き入れられなかった。
  • 間違っていると思えば先輩だろうと忠告する彼女は諫言の士だ。
  • 部下が上司に諫言を呈する

身分に関わらず他人の欠点を指摘する場合

目上の人に使うことが一般的ですが、対等な関係であっても使います。

諫言の例文
  • 友達の誤りを諫言する。
  • 生活態度の悪い同僚に諫言する。

「諫言」の語源

諫言の語源は奈良時代の歴史書『日本書紀』にあります。

以下はその文章です。

皇子乃ち諫(イサメコト)に従ひて止(や)みぬ

天皇の息子である皇子(みこ・おうじ)が忠告を受けて行動をやめたというエピソードです。

ここから諫言という言葉は生まれました。

「諫言」の類義語

諫言には以下のような類義語があります。

  • 忠告
    心を込めて過ちや欠点を治すように言うこと
  • 忠言
    まごころをこめていさめること
  • 警世(けいせい)
    世間の人に警告すること
  • 訓戒(くんかい)
    事の善悪・是非を教えさとし、いましめること
  • 戒(いまし)め
    過ちのないように前もって与える注意
  • 注意
    傍らから気をつけるように教えること
  • 進言(しんげん)
    上の者に意見を申し述べること

上記の言葉にはすべて、人の間違いを指摘するという意味があるため、諫言の類義語といえます。

諫言は目上の人を批判することを指しますが、進言は批判に限定せず意見を述べることを意味します。

似てるけど違う「讒言(ざんげん)」について

諫言に似た言葉として讒言という言葉があります。

讒言は「他人をおとしいれるため、ありもしない事を目上の人に告げ、その人を悪く言うこと」という意味です。

字面は似ていますが、意味は全く異なるので注意しましょう。

「諫言」の対義語

諫言には以下のような対義語があります。

  • 甘言(かんげん)
    相手の気持ちを誘うようにうまく言う言葉
  • 甘辞(かんじ)
    巧みな、口先だけの言葉
  • 巧言(こうげん)
    巧みに飾った言葉
  • 殺し文句
    男女の間で相手の心を強く引きつける巧みな言葉
  • 美言(びげん)
    巧みな言葉
  • 美辞麗句
    美しく飾った言葉
  • 麗辞(れいじ)
    美しく飾った言葉

いずれもうわべを取り繕った言葉を指しています。

日常会話ではあまり使わない言葉なので、この機会にまとめて覚えてしまいましょう。

「諫言」の英語訳

諫言を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • monition
    (注意)
  • word of advice
    (忠告)
  • warning
    (注意)
  • admonition
    (訓戒)
  •  remonstrate with somebody
    (忠告する)
  • expostulate with somebody
    (忠告する)
  • advice
    (忠告する)

いずれも忠告を表す言葉です。

「諫言」の歴史的エピソード

歴史上の逸話では、諫言に関する有名なエピソードもあります。以下にそれを紹介します。

  • 中国の歴史書『史記』のエピソード
  • 徳川家康のエピソード

中国の歴史書『史記』のエピソード

中国の春秋時代(前770~前403)、楚の国の荘王は即位してから三年間、政治を行わず遊びほうけていました。

さらに「自分に忠告する者は死刑」とまで言います。

 

それを見かねた家臣の伍挙(ごきょ)は王に向かって言いました。

「一羽の鳥が丘にいます。三年間も飛ぶことも鳴くこともないのです。何という鳥でしょうか」

荘王は伍挙が遠回しに自分を批判していることに気づきましたが、遊びをやめません。

 

数カ月後、伍挙は行動を改めない荘王に対して直接的に忠告をします。

伍挙の誠意に心を打たれた荘王は遊びをやめ政治を行うようになったのです。

徳川家康のエピソード

徳川家康は戦国武将の中で最も諫言を聞き入れた人物として有名です。

家臣が家康に対して意見したとき、家康はそれを喜び「これからも心置きなく思うことを述べよ」と言いました。

諫言を聞き入れる家康に疑問を持った参謀の本多正信は家康に、その真意を尋ねました。すると家康はこう答えたのです。

「国を領し、人を治める身にはへつらう者が多く、違うと意見するものは少ない。用いる用いないはおいて、彼の忠誠心が嬉しい」と。

「諫言」のまとめ

以上、この記事では諫言について解説しました。

読み方諫言(かんげん・いさめごと)
意味目上の人の欠点や過失を指摘すること
語源奈良時代の歴史書『日本書紀』から由来
類義語忠告
忠言
警世(けいせい) など
対義語甘言(かんげん)
甘辞(かんじ)
巧言(こうげん) など
英語訳monition(注意)
word of advice(忠告)
warning(忠言) など

諫言は良い仕事をする上で必要なことです。

しかし、時には空気を読んで様子を見ることも求められるので注意しましょう。

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藤本
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