「金の切れ目が縁の切れ目」の意味とは?使い方から英語まで例文付きで

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「金の切れ目が縁の切れ目(かねのきれめがえんのきれめ)」です。

意味や例文、由来、類義語、英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「金の切れ目が縁の切れ目」をざっくり言うと……

読み方金の切れ目が縁の切れ目(かねのきれめがえんのきれめ)
意味金銭だけで成り立っていた関係は、金銭が無くなると消滅するということ
由来遊女(商売人)と遊客の関係
類義語愛想尽かしも金から起きる。
英語訳Relationships formed by wealth will end when the money ends.(お金が尽きると、富によって形成された関係は終了する。)

「金の切れ目が縁の切れ目」の意味をスッキリ理解!

金の切れ目が縁の切れ目:金銭だけで成り立っていた関係は、金銭が無くなると消滅するということ 

「金の切れ目が縁の切れ目」の意味を詳しく

「金が切れる」とはお金が無くなる、つまり貧乏になるということです。そして「縁が切れる」とは、関係が自然に無くなることを指します。

したがって「金の切れ目が縁の切れ目」とは、「金銭だけで成り立っていた関係は、金銭が無くなると消滅する」という意味です。お金を持っている時は慕(した)われていたが、お金が尽きた途端に相手の態度が冷たくなる場合に使います。

最近では、「金とは縁が無い」「金銭トラブルが原因で縁が切れる」という意味で使用する人がいます。しかし、それは間違いなので気をつけましょう。

「金の切れ目が縁の切れ目」の例文

「金の切れ目が縁の切れ目」は、以下のように使用します。

  • 金の切れ目が縁の切れ目だというが、金を貸しているときはとても慕ってくれたのに、貸すのを断った途端に冷たくなった。寂しい人だ。

「金の切れ目が縁の切れ目」の由来

「金の切れ目が縁の切れ目」はもともと、遊女と遊客の関係を指しました。遊女とは売春婦、遊客は売春婦の客のことです。言い換えると「商売人と客の関係」のことです。

客がお金を持っている間、商売人は客を恋人のように慕います。しかし客が貧乏になると、商売人は客を全く相手にしなくなります。

つまり二人の関係は、「客がお金を持っている場合に限り成立していた」ということです。しかし、現在では商売だけでなく、プライベートな関係でも使用します。

例えば、妻が専業主婦の場合の「夫婦関係」です。夫が妻を養うことができなくなった時、多くの女性が離婚を選択します。また、遺産目当てで親を慕っていた場合には、「親子関係」でも当てはまります。

「金の切れ目が縁の切れ目」の類義語

「金の切れ目が縁の切れ目」には、以下のような類義語があります。

  • 愛想尽かしも金から起きる(あいそづかしもかねからおきる):女性が、お金の無くなった交際相手の男性に対して愛想を尽かすこと

この場合、「金の切れ目が縁の切れ目」と違い、金銭のみで成り立っていた関係ではありません。しかし男性が、女性の分の食事代を支払えなくなったり、お金を渡せなくなることが原因で別れる場合が多いことから、この言葉が生まれました。

「金の切れ目が縁の切れ目」の英語訳

「金の切れ目が縁の切れ目」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • Relationships formed by wealth will end when the money ends.
    (お金が尽きると、富によって形成された関係は終了する。)
  • When poverty comes through the door, love goes out the window.
    (貧乏が玄関に入りこむと、愛情(奥様)が窓から出て行く。)
  • The end of money is the end of love.
    (お金が尽きた時、愛も終わる。)

まとめ

以上、この記事では「金の切れ目が縁の切れ目」について解説しました。

読み方金の切れ目が縁の切れ目(かねのきれめがえんのきれめ)
意味金銭だけで成り立っていた関係は、金銭が無くなると消滅するということ
由来遊女(商売人)と遊客の関係
類義語愛想尽かしも金から起きる。
英語訳Relationships formed by wealth will end when the money ends.(お金が尽きると、富によって形成された関係は終了する。)

「金の切れ目が縁の切れ目」には、以上の意味や由来があります。「金銭トラブルによって関係が崩壊する」という意味で使っていた人も多いのではないでしょうか。他にも現在では、本来の意味と違う使い方をしていることわざがたくさんあります。

例えば「敷居が高い」です。本来の意味は「相手に不義理などがあって、その人の家に行きにくい」です。しかし、「高級、または上品すぎて入りにくい」などの意味で使っている人の方が多いのが現状です。

このように、普段何気なく使っている言葉に意味を改めて調べてみると、新たな発見があるかもしれませんね。