「懐柔」の意味とは?読み方は?使い方から対義語や英語や類義語まで

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「懐柔(かいじゅう)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「懐柔」をざっくり言うと……

読み方懐柔(かいじゅう)
意味相手を手なずけるなどして、自分の思い通りに事を運ぶこと
類義語籠絡、協調、手なずける、取り込む など
対義語威圧、抑圧 など
英語訳conciliation(懐柔)
appease(なだめる)
win somebody over to one’s side(抱き込む)

「懐柔」の意味をスッキリ理解!

懐柔(かいじゅう):相手を手なずけるなどして、自分の思い通りに事を運ぶこと

「懐柔」の意味を詳しく

「懐柔」とは、「相手を手なずけるなどして、自分の思い通りに事を運ぶこと」という意味です。

読み方が難しいため、漢字の読みのテストの常連として知っている人も多いのではないでしょうか?

 

「懐(ふところ)」が「柔(やわ)らかい」と書くことからもわかる通り、パワーで無理やりねじ伏せるのではなく、言葉巧みに話を持ちかけるなどして相手を味方につける場合に用いる言葉です。

「懐柔」するためには、話を穏便に進めるために相手にもメリットを与えたり、納得させたりする必要があります。

文中では、「懐柔する」「懐柔された」のように使うほか、「うまく話を持ちかけて、こちらの思い通りに従わせるための方法や手段」という意味で「懐柔策」という言葉もよく使われます。

日常会話ではあまり使わないかもしれませんが、ビジネスシーンなどで使い方を間違えないよう、正しい意味をきちんと理解しましょう。

「懐柔」の使い方

  1. 反対派を納得させるための懐柔策を考える。
  2. 彼はどんな堅物が相手でもでも懐柔してしまう。
  3. 会議を懐柔するためにベストを尽くす。

①の「懐柔策」とは、敵対する相手を自分の味方にするための方法や手段のことを指しています。「懐柔策をとる」「懐柔策を考える」というように用いられます。

②の「懐柔」は、うまく話をして自分の味方につけるという意味で使われています。

③の文章のように、「会議を懐柔する」というフレーズもよく使われます。これは、相手を納得させ、自分の意見を通すという意味です。

「懐柔」の類義語

「懐柔」には以下のような類義語があります。

  • 籠絡(ろうらく):他人をうまくまるめこんで、自分の思い通りに操ること
  • 協調(きょうちょう):利害や立場の異なるものどうしが協力しあうこと
  • 手なずける:さまざまな手段を使って、味方に引き入れる
  • 取り込む:自分の側に引き入れること

「籠絡」は、「相手を自分の思い通りにし、操る」というニュアンスがあるため、「従わせる」という「懐柔」よりもさらに高い能力が必要になります。

「懐柔」の対義語

「懐柔」には以下のような対義語があります。

  • 威圧(いあつ):威勢や権力などで相手を恐れさせること
  • 抑圧(よくあつ):むりやりおさえつけること

「懐柔」の英語訳

「懐柔」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • conciliation
    (懐柔)
  • appease
    (なだめる)
  • win somebody over to one’s side
    (抱き込む)

まとめ

以上、この記事では「懐柔」について解説しました。

読み方懐柔(かいじゅう)
意味相手を手なずけるなどして、自分の思い通りに事を運ぶこと
類義語籠絡、協調、手なずける、取り込む など
対義語威圧、抑圧 など
英語訳conciliation(懐柔)
appease(なだめる)
win somebody over to one’s side(抱き込む)

「懐柔」とは、「相手を手なずけるなどして、自分の思い通りに事を運ぶこと」という意味です。

「うまく話を持ちかけ、相手を納得させた上で自分の思惑通りにさせる」という意味の言葉であるため、相手を抑圧して無理に従わせる場合は「懐柔」とは言いません。

日常会話ではあまり使わない言葉ですが、ビジネスの場で「会議を懐柔させる」「懐柔策を考える」などと聞くこともあるのではないでしょうか?

意味を理解し、正しい使い方を知っておくことで、さまざまな場面に対応することができますね。