「住民税」と「市民税」の違いとは?税金の詳細までわかりやすく解説

違いのギモン

皆さんは「住民税」と「市民税」の違いを知っていますか。会社などに勤めている人は、源泉徴収票などで「住民税」が天引きされているのを目にすると思います。しかし、「市民税」はどこにも明記していないですよね。

この記事では意外と知らない「住民税」と「市民税」について、解説します。

結論:「市民税」は「住民税」の一部

「住民税」は、「道府県民税」と「市町村民税」の二つを合わせた税金です。

そして「市民税」は、「市町村民税」のことです。

つまり、「市民税」は「住民税」の中に含みます。

「住民税」をもっと詳しく

「住民税」とは、「道府県民税」と「市町村民税」を合わせたものです。現在の住民に対する行政サービスは、主に道府県や市町村が行なっています。そして、その経費分の税金のことを「住民税」と言います。

また、住民税には個人が納める「個人住民税」と、会社が納める「法人住民税」の2つがあります。

 

個人住民税の場合、住民税を納める場所は、その年の1月1日の居住地です。したがって1月2日以降に引越する場合でも、1月1日に住んでいた場所に納税します。会社員の場合は、会社が6月〜翌年5月の間で12回に分けて、給与から天引きします。この制度のことを「特別徴収」と言います。

また自営業の人は、翌年6月末までに一括で納税するか、4半期ごとに届く納付書によって4回に分けて納めます。この方法を「普通徴収」と言います。

そして、納税額は「所得額割」と「均等額割」を合わせた金額です。

所得額割

「所得額割」とは、所得金額に比例して課税する住民税額のことです。税率は課税標準額の10%です。その内訳は4%が「道府県民税」、6%が「市町村民税」です。また、住民税における課税標準額は「所得金額-所得控除金額」です。前年の所得金額から算定します。

所得控除の種類は、保険料控除や配偶者控除などで、所得税に適用する控除とほとんど同じです。

住民税は、所得税より控除額が少ないことも特徴です。

均等額割

「均等額割」とは、住民税の「基本料金」です。個人住民税における固定金額の部分で、所得等で変動することはありません。しかし、収入が一定の基準以下の場合、免除される場合があります。

平成26〜35年度までの道府県民税の均等額割金額は1500円です。また、市町村民税の均等額割は3500円です。

「市民税」をもっと詳しく

「市民税」とは、市町村民税のことです。市町村民税は、「市民税」「町民税」「村民税」を総称したものです。例えば、川崎市やさいたま市などに住んでいる人は「市民税」を支払います。南伊豆町などの町民は「町民税」、小笠原村などの村民は「村民税」を支払うということです。

私たちが受けている様々な行政サービスは、地方自治体が行なっています。そして国は、その経費を「住民税」という形で住民から徴収しています。住民税とは、「道府県民税」と「市町村民税」を合わせたものです。したがって、市民税は住民税の一部と言えます。

東京都の場合

東京都の場合、税率などは同じですが、名称が異なります。道府県民税にあたるものが「個人都民税」です。そして市町村民税にあたるものを「個人区市町村民税」と言います。

まとめ

以上、この記事では、「住民税」と「市民税」の違いについて解説しました。

  • 住民税:道府県民税と市町村民税を合わせたもの
  • 市民税:市町村民税のことで、住民税の一部
「住民税」に「市民税」が含まれていることを、初めて知った人もいるのではないでしょうか。また65歳以上の年金受給者の住民税も、会社員と同様に特別徴収されます。

そして、住民税は現金より、クレジットカードで支払う方がお得です。その理由はクレジットカードで支払った金額が、ポイントやマイルなどで一部還元される為です。