「上意下達」の意味とは?英語や類語や対義語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「上意下達(じょういかたつ)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「上意下達」をざっくり言うと……

読み方上意下達(じょういかたつ)
意味上の立場にいる人の意見が、下の立場の人々まで徹底して届くこと。
類義語上命下達
対義語下意上達
英語訳top-down(組織の上司の意見が、部下まで徹底して届くこと)

「上意下達」の意味をスッキリ理解!

上意下達(じょういかたつ):上の立場にいる人の意見が、下の立場の人々まで徹底して届くこと。

「上意下達」の意味を詳しく

上意下達は、「上の立場にいる人の意見が、下の立場の人々まで徹底して届くこと」を意味する四字熟語です。

この四字熟語は、「上意」と「下達」という二つの熟語から構成されています。

時代劇などで幕府や役人を指して「お上(かみ)」というように、「上」という漢字には「高い地位の人」という意味があります。したがって、「上意」は「上位の者の意見」という意味を持ちます。

一方、「下達」は「下位の者に伝わること」という意味になります。「伝達」や「お達し」という言葉があるように、「達」の漢字には「届くこと」「知らせること」という意味があるからです。

 

この四字熟語は、ポジティブな意味でもネガティブな意味でも用いられます。ポジティブな意味としては、「組織内の上の立場の人に統率力がある」という様子を表します。一方のネガティブな意味が指しているのは、「組織内で下の立場にある人の主体性がない」という状況や「下の立場の人の意見が認められない」という状況です。

また、読み方は「じょういかたつ」です。誤って「じょういげだつ」と読んでしまわないように気をつけましょう。

「上意下達」の使い方

  1. 上意下達の企業文化に馴染めなかった彼女は、転職を決意した。
  2. この国の経済発展の鍵となったのは、上意下達型の企業だったといえる。
  3. 体育会系の部活には、上意下達の文化を持つところが多い。
①では、「上意下達」がネガティブな意味で使われています。一方、②での「上意下達」はポジティブな意味で使われています。

③で用いられる「上意下達」は、ポジティブな意味ともネガティブな意味ともとれるので、文脈から判断する必要があります。

「上意下達」の類義語

上意下達には以下のような類義語があります。

  • 上命下達(じょうめいかたつ):上の立場にある者の命令が、下の立場の者にしっかり伝わること。

「上意下達」の対義語

上意下達には以下のような対義語があります。

  • 下意上達(かいじょうたつ):下の立場の人の意見が、上の立場に届くこと。

「下意上達」は、カタカナ語で「ボトムアップ」とも言われます。

「上意下達」の英語訳

上意下達を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • top-down
    (組織の上司の意見が、部下まで徹底して届くこと)

“top-down” は、日本でもカタカナ語の「トップダウン」という言葉として使われます。

まとめ

以上、この記事では「上意下達」について解説しました。

読み方上意下達(じょういかたつ)
意味上の立場にいる人の意見が、下の立場の人々まで徹底して届くこと。
類義語上命下達
対義語下意上達
英語訳top-down(組織の上司の意見が、部下まで徹底して届くこと)

ビジネスのシーンでよく耳にするのが、この「上意下達」です。文脈から、そのニュアンスが肯定的なものか否定的なものかを判断しなければなりません。ですから、意味をしっかり理解しておくことが重要になります。