「重症」と「重傷」はどちらも「じゅうしょう」と読み、健康を害されている状況を表す言葉ですが、この2つには細かな意味や使われる場面に違いがあるというのをご存知ですか?
この記事では「重症」と「重傷」の違いについて説明していきます。
結論:「重症」は消防庁が定めた言葉、「重傷」は警察が定めた言葉
一方、「重傷」は警察が定義したけがの程度を表す言葉で、命に別条はないが全治1ヶ月以上必要な状態を表しています。
「重症」をもっと詳しく
「重症」は消防庁が作った定義で、全治3週間以上で治療のために入院が必要な状態のことを表していますが、この言葉が使われるのは主に医療現場です。
「インフルエンザと肺炎を併発して重症化した患者」のように使われます。
「重い症状」と書くので病気の症状の程度のみを表すと思われがちですが、物理的なけがにも使われます。
「重症」の対義語は軽症で、治療にあたって入院する必要のない程度の病気やけがを表します。
ちなみに「重症」よりも症状が重く、命の危険がある場合は「重篤」と言われ、「重篤」よりもさらに症状が深刻で緊急性のある場合には「危篤」と言われます。
「重傷」をもっと詳しく
「重傷」は警察が作った定義であり、後遺症が残る可能性はあるが命に別条はなく全治1ヶ月以上の状態を表します。
ニュースや新聞などの報道はこの定義に基づいているため、ニュースなどで耳にする「じゅうしょう」は基本的に「重傷」です。
ただの骨折などでも全治1ヶ月以上であれば「重傷」として報道されます。
「刃物で刺されて重傷を負った。」というような使われ方をします。
「重傷」の対義語は軽傷で、重傷よりも軽い程度のものは基本的に軽傷とされています。
「重傷」は「重症」とは違い、物理的な傷やけがの程度を表す場合のみに使われます。
まとめ
以上、この記事では、「重症」と「重傷」の違いについて解説しました。
- 重症:消防庁による定義で全治3週間以上で入院の必要な症状のこと
- 重傷:警察による定義で全治1ヶ月以上のけがのこと
「重症」も「重傷」も重度のけがや病状ですが命に別条はない程度の状態を表している言葉です。
「重症」や「重傷」を負わず健康に過ごせるようにしましょう。