「一利一害」の意味とは?使い方から英語や類義語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「一利一害(いちりいちがい)」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳について分かりやすく解説します。

☆「一利一害」をざっくり言うと……

読み方一利一害(いちりいちがい)
意味物事には利益がある反面、一方で害があること。
由来『元史』耶律楚材伝(やりつそざいでん)からの出典。
類義語一長一短、一得一失、利害得失など
対義語十全十美、完全無欠、全知全能など
英語訳advantages and disadvantages(利点と欠点)

「一利一害」の意味をスッキリ理解!

一利一害(いちりいちがい):ものごとには利益がある反面、一方で害があること。

「一利一害」の意味を詳しく

「一利一害」は、良いことがある反面、悪いこともあることを指します。

「一…一…」は、「あるときは…して、あるときは…する」という意味で、ものごとの両面性を示す四字熟語に使われます。

例として次の2つがあります。

  • 一張一弛(いっちょういっし):人にきびしく接したり、やさしく接したりすること。
  • 一進一退(いっしんいったい):あるいは進み、あるいは退くこと。

「一利一害」の使い方

  • 紙の辞書には巻末にふろくがついていて非常に便利だが、重くて持ち運ぶのが大変だから一利一害だ。
  • 一方で電子辞書は軽くて持ち運びやすいが、ふろくがついていないために紙の辞書に比べると不便で、こちらもまた一利一害と言える。
  • 一利一害のないものはこの世に存在するのだろうか。
名詞として使うので、「〇〇は××だ」という文の〇〇に入って主語のはたらきをしたり、××に入って補語(主語の状態を説明するもの)のはたらきをしたりします。

「一利一害」の由来

中国の王朝について書かれた歴史書『元史』の一節が由来です。

「一つの利益よりは、一つの害をのぞいた方がよい」という意味で、現在の意味とは異なっています。

「一利一害」の類義語

一利一害には以下のような類義語があります。

  • 一長一短(いっちょういったん):人には長所と短所があること。
  • 一短一長(いったんいっちょう):人には短所と長所があること。
  • 一得一失(いっとくいっしつ):一方で利益があると、他方で損失もあること。
  • 利害得失(りがいとくしつ):得することと、損すること。

「一長一短」と「一短一長」は「長」と「短」が入れ替わっただけに見えますが、この2つにはニュアンスの違いがあります。

日本語は単語の後半が意味の中心になるので(「ミツバチ」はハチのことで、「ハチミツ」はミツのこと)、「一長一短」は短所を強調したいときに使い、「一短一長」は長所を強調したいときに使うという風に使い分けするとよいかもしれません。

「一利一害」の対義語

一利一害には以下のような対義語があります。

  • 十全十美:不十分なことがなく、完璧なこと。
  • 完全無欠:欠点や不足がなく、非の打ちどころがないこと。
  • 全知全能:知らないことは1つもなく、どんなことでも行えること。

一利一害は「不十分で、欠けたところがある」と言いかえられるので、対義語には「完ぺき」を表す言葉があたります。

 

「一利一害」の英語訳

一利一害を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • advantages and disadvantages
    (利点と欠点)
上記の表現を用いた文は以下の通りです。

Each file format has advantages and disadvantages.
(それぞれの形式には一利一害があります)

まとめ

以上、この記事では「一利一害」について解説しました。

読み方一利一害(いちりいちがい)
意味物事には利益がある反面、一方で害があること。
由来『元史』耶律楚材伝(やりつそざいでん)からの出典。
類義語一長一短、一得一失、利害得失など
対義語十全十美、完全無欠、全知全能など
英語訳advantages and disadvantages(利点と欠点)

この世のすべてのものごと、仕組みやルールには、必ずメリットとデメリットがあります。だれかの得はだれかの損であるため、万人が納得できる政治や法律はないし、完ぺきなものは存在しません。

だからこそ、「一利一害」のものを完全な形にするのではなく、どこまで完全な形に近づけられるかが重要なのです。

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愛読書は広辞苑。 日本語の持つゆかしさや含み、趣深さが大好きです。大学では音声学・日本語学を専攻しました。 慣用句や四字熟語が得意分野です。