「一線を画す」の意味は?例文や類義語、対義語について解説

言葉

「一線を画す」とは「境界をはっきりさせて区別する」という意味です。

意味は理解しているものの、細かい使い方を把握している人は少ないのではないでしょうか?

今回は、「一線を画す」の例文や類義語、対義語について解説します。

「一線を画す」の意味

一線いっせんかく

境界をはっきりさせて区別する

例:弟のサッカー選手としての資質は一線を画している

「一線を画す」とは、「境界をはっきりさせて区別する」という意味です。

違いがはっきりしていることや、違いを明確にすることを指します。

「一線を画する」とも言います。

「いっせんをがす」と読んだり、「一線を隠す」「一線を隔す」と表記するのは誤りです。

「一線を画す」の使い方

「一線を画す」は、「抜きんでている」という意味で使う場合と「区別する」という意味で使う場合があります。

前者の場合、「抜きん出て素晴らしい」「他とは違っている」というポジティブな意味を持ちます。

一方で、ニュートラルな立場で単に区別することを示すために使うこともあります。

以下で例文をご紹介します。

「抜きんでている」という意味で使う場合

  1. 新製品は他社製品とは性能の面で一線を画している
  2. そのスピーチのインパクトは他と一線を画しており、誰もが彼に注目した。
  3. 彼の絵の才能は他の学生と一線を画している
  4. マルチタスクをこなすその先輩は、社内で一線を画す存在だ。
  5. 彼女の演奏は一線を画していたように思う。
  6. 現在プロとして活躍しているその選手は、ジュニアチームの頃から一線を画す存在だった。

「区別する」という意味で使う場合

  1. 急進的な考え方とは一線を画す
  2. 経営陣は、それまでとは一線を画した戦略で会社を立て直そうとしている。
  3. 太宰治の中期の作風は、他の時期のそれと一線を画している
  4. 資本家と労働者階級の生活は一線を画していた
  5. 政治と宗教は一線を画すべきだ。

「一線を画す」の由来

「画す」は「線を引く」という意味です。

そのため「一線を画す」は「一本の線を引く」という意味を持ちます。

線を引いてはっきり分けるということから、「区別する」「違いが明確になる」というニュアンスで用いられるようになりました。

「一線を画す」の類義語

「一線を画す」には以下のような類義語があります。

  • 抜群
    ずば抜けて優れていること
  • 次元が異なる
    はなはだしく程度が異なっている様子
  • 距離を置く
    疎遠になること
  • けじめをつける
    はっきり区別すること
  • 区別する
    あるものと他のものとが違っていると示すこと

「一線を画す」の対義語

「一線を画す」には以下のような対義語があります。

  • 瓜二つ
    よく似ている様子
  • 十把(じっぱ)ひとからげ
    良い悪いを区別せず、いっしょくたに扱うこと
  • 画一化(かくいつか)する
    物事を同じ状態にそろえること
  • 互角
    お互いに差がないこと
  • 五分五分
    相互に優劣がないこと
  • 負けず劣らず
    同じくらいで優劣がつけにくいこと
  • どっこいどっこい
    互角であること
  • とんとん
    釣り合っていること

「一線を画す」の英語訳

「一線を画す」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • draw a sharp line
    (区別する)
  • stand out from ○○
    (○○とは一線を画す)
  • make a clear distinction
    (けじめをつける)
  • outstanding
    (一線を画す)

「一線」を含む慣用句

「一線」を含む慣用句を以下でご紹介します。

  • 一線を引く
    距離を取ってけん制すること
  • 一線を越える
    踏み止まるべき範囲を外れ、すべきでない事を行うこと
  • 一線を退(しりぞ)く
    前線を離れて引退すること

「一線を画す」のまとめ

以上、この記事では「一線を画す」について解説しました。

読み方一線を画す(いっせんをかくす)
意味境界をはっきりさせて区別する
由来「線を引く」という意味の「画す」より
類義語抜群
次元が異なる
距離を置く など
対義語瓜二つ
十把(じっぱ)ひとからげ
画一化(かくいつか)する など
英語訳draw a sharp line
stand out from ○○
make a clear distinction など
英語訳一線を引く
一線を越える
一線を退(しりぞ)く

「抜きんでている」の意味で使うときと「区別する」の意味で使うときがあると理解しておくと、間違わずに使うことができるでしょう。

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mikan
愛読書は広辞苑。 日本語の持つゆかしさや含み、趣深さが大好きです。大学では音声学・日本語学を専攻しました。 慣用句や四字熟語が得意分野です。