インタラクティブとは「双方向に情報をやり取りするようす」という意味です。
インタラクティブは、専門的な分野で使われることが多いので、その意味を知る機会はなかなかないですよね。
この記事では、インタラクティブの複数の分野での意味などを詳しく解説します。
☆「インタラクティブ」をざっくり言うと……
英語表記 | インタラクティブ(interactive) |
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意味 | 双方向に情報をやり取りするようす |
語源 | 「相互作用の」という意味の英単語 “interactive” |
類義語 | 双方的 対話型など |
対義語 | 一方的 一方通行など |
このページの目次
「インタラクティブ」の意味
双方向に情報をやり取りするようす
例:インタラクティブな機能が重要だ。
インタラクティブとは、双方向性という意味の言葉です。
特にITの分野で「対話をするような形式で操作することができる機能」という意味で使われることが非常に多いです。
情報や話、動作などを一方的に伝えるのではなく、双方向のやり取りをしたり、双方向からアクセスできる状態であることがインタラクティブです。
「インタラクティブ」の分野ごとの意味
インタラクティブと呼べる現象は、以下のような分野に存在します。
- テレビ
- マーケティング
- コミュニケーション
- 動画
- ゲーム
- IT
分野➀:テレビ
テレビにおけるインタラクティブとは、一方的に番組を放送するだけでなく、視聴者がテレビ放送に何らかのアクションを起こせるシステムのことです。
このような動作のためには、対応受信機の設置の他にも、インターネットへの接続が必要になります。
画面を通してクイズやアンケートに参加したり、特定地域の天気情報や道路交通情報を表示させたりする機能の付いたテレビを、インタラクティブテレビと言います。
分野➁:マーケティング
マーケティングにおけるインタラクティブとは、顧客との対話を重視して戦略を立てる手法のことです。
インタラクティブマーケティングと言われます。
企業が一方的に商品やサービスを提供するのではなく、以下のような顧客との双方向のコミュニケーションを活用します。
- 電話やインターネットを利用し、顧客の動向や反応を把握する
- 現場でスタッフと顧客との接点を大切にする
分野➂:コミュニケーション
コミュニケーションにおけるインタラクティブとは、一方的な情報伝達ではなく、双方向の対話が成り立っていることを表します。
たとえば、一方的に情報を提示するだけの会議は、インタラクティブな会議とはいえません。
参加者全員に発言の機会があり、自由で活発な議論が行われるような、積極参加型の会議がインタラクティブであると言えます。
分野➃:動画
単に視聴するだけの動画ではなく、視聴者がアクションを起こせる動画のことをインタラクティブ動画と言います。
スマホの動画をタップし、枝分かれするストーリーを選ぶことで動画を見進める機能などが含まれています。
分野➄:ゲーム
ユーザーがゲーム画面に特定の操作を行うことで、状況により内容が変化するのがインタラクティブゲームです。
ゲームはもともと、ユーザーの介入が必要不可欠なコンテンツなので、通常のゲームとインタラクティブゲームの境界線は曖昧(あいまい)です。
分野➅:IT
ITにおけるインタラクティブとは、利用者の操作や入力に対してシステムが即座に反応を返し、相互にやり取りをする中で処理を進めていくような操作方式を指します。
私たちは、検索エンジンにキーワードを打ち込んで、インターネット上から情報を探そうとします。
それに対して、検索エンジンは、打ち込まれたキーワードによって、最も適合した情報サイトを表示します。
つまり、検索者が「キーワード」という情報を送り、検索エンジンが「情報サイト」という結果を返すという双方向の動作が行われています。
「インタラクティブ」の使い方
インタラクティブは、コミュニケーションについて使うと「双方向のやりとり」の意味になります。
また、その他の分野では、インタラクティブな機能という形で使われることが非常に多いです。
- インタラクティブな会議を目指しています。
- インタラクティブテレビのおかげで、テレビがより面白くなった。
- 新商品には、インタラクティブな機能を付けるべきです。
➀のインタラクティブは、「双方向のコミュニケーションがある状態」という意味で使われています。
「インタラクティブ」の語源
インタラクティブの語源は、「相互作用の」という意味の英単語 “interactive” です。
“interactive” は、以下のような意味を持つ形容詞です。
- 相互作用の
- 相互に作用する
カタカナ語のインタラクティブと同じ意味を持つことがわかります。
「インタラクティブ」の類義語
インタラクティブには以下のような類義語があります。
- 双方向
情報伝達の方向が一方向ではなく、受信側からも発信できる方式 - 対話型
利用者と会話のような相互作用を行うこと - 参加型
ユーザーや消費者、視聴者が参加すること - バイラテラル
双方に関連するさま
「インタラクティブ」の対義語
インタラクティブには以下のような対義語があります。
- 一方的
相手の意志とは関係なしに自分の意志だけで行動すること - 一方通行
ある一方からの伝達が行われて、その逆の伝達が行われないこと - ノンインタラクティブ
一方的であること - パッチ処理
一方的であること
“interactive” の英語の対義語には、以下のような単語があります。
- one-way
一方向性の・一方通行の - unilateral
一方的な・双方向性のない
「インタラクティブ」の関連語
インタラクティブには、以下のような関連語があります。
- インタラクティブホワイトボード
パソコンの画面を映し出すことを可能とした電子黒板 - インタラクティブアート
参加型の芸術作品 - インタラクティブフォーラム
英語コンテストのひとつ - インタラクティブコンテンツ
企業側と顧客がやりとりをすることができるコンテンツ - インタラクティブメディア
双方向のマルチメディアサービス - インタラクティブ広告
対話型広告や双方型広告 - インタラクティブマーケティング
企業と顧客の双方向のあるコミュケーションに基づくマーケティング - インタラクティブクリエイティブ
双方向の情報伝達によって対話型の表現を行うこと - インタラクティブグラフィックス
コンピュータによる図形処理において対話形式で表示する技法 - インタラクティブシステム
双方向に情報のやりとりができるシステム - インタラクティブスタディ
個別学習ソフトウエア - インタラクティブ配信
楽曲を利用するときに公衆送信権が働く利用形態 - インタラクティブ映画
視聴者が映画の途中に現れる選択肢を選ぶことによってストーリーが展開していく映画 - インタラクティブウォール
壁に手をかざすことで映し出されている映像が反応するコンテンツ - インタラクティブテレビ
視聴者がテレビ放送に対して反応できるテレビ
「インタラクティブホワイトボード」の意味
インタラクティブホワイトボードは、パソコンの画面を映し出すことを可能とした電子黒板です。
パソコンに表示した資料をホワイトボードの大画面に投影したうえで、追加の情報をホワイトボードから書きこむことができます。
「インタラクティブアート」の意味
インタラクティブアートとは、参加型の芸術作品のことです。
見る人が参加することで完成する芸術作品を意味します。
センサーを使うことで、観客の動きに反応するようになっているアート作品は、インタラクティブアートの代表例です。
「インタラクティブデザイン」の意味
インタラクティブデザインとは、「双方向のやり取りをデザインすること」という意味の言葉です。
具体的には、機器やソフトウェアの、ユーザー側の操作に対するシステム側の反応などをデザインすることが、インタラクティブデザインです。
「インタラクティブフォーラム」の意味
インタラクティブフォーラムとは、「実践的コミュニケーション能力」の育成を目的とした、英会話コンテストです。
従来の英語のスピーチコンテストは、用意した英文のスピーチを一方的に述べるだけでした。
インタラクティブフォーラムでは、通常の会話のように、対話形式で英語力をアピールします。
「インタラクティブ」のまとめ
以上、この記事ではインタラクティブについて解説しました。
英語表記 | インタラクティブ(interactive) |
---|---|
意味 | 双方向に情報をやり取りするようす |
語源 | 「相互作用の」という意味の英単語 “interactive” |
類義語 | 双方的 対話型など |
対義語 | 一方的 一方通行など |
インタラクティブは聞きなれない言葉かもしれませんが、この機会にしっかりと理解しておきましょう。