四字熟語「飲水思源(いんすいしげん)」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「飲水思源(いんすいしげん)」です。

言葉の意味・使い方・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

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「飲水思源」の意味をスッキリ理解!

飲水思源(いんすいしげん):基本を忘れてはいけないということ。また、他者から受けた恩を忘れてはならないということ

「飲水思源」の意味を詳しく

飲水思源には2つの意味があります。1つ目は、「物事の基本を忘れてはならない」という意味です。また、2つ目には「他人から受けた恩を忘れてはならない」という意味を持ちます。

飲水思源は、「水を飲む時には、一度水源のことを思う必要がある」ということを表しています。水源とは水が生まれる最初の場所のことを指します。これが転じて、「最初に立ち返れ」「基本を忘れるな」という1つ目の意味がうまれました。

 

また、飲水思源は、「水を飲む際には、その水源や井戸を掘った人間を忘れてはならない」ということも表します。ここから、「自分が当たり前に飲んでいる水も、かつて先人が苦労して掘り当てたものであるから、感謝しなくてはならない」という2つ目の意味もうまれました。現在では、こちらの意味の方がよく用いられています。

 

このように、どちらの意味も、戒め(いましめ)の役割を持っています。しかし、「基本に立ち返ること」「先人に感謝すること」という全く異なる2つの意味合いを持つ言葉であるということに注意が必要です。

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「飲水思源」の使い方

  1. 「飲水思源して一度冷静にならなくては、大きなことは成し遂げることができない」と学んだ。
  2. この国との関係は悪化してきているが、飲水思源して歩み寄ることが必要だと考えている。

「飲水思源」の由来

飲水思源は、約1500年前の中国で生まれた言葉です。

当時、中国に北周(ほくしゅう)という国がありました。そこに庾信(ゆしん)という詩人がいました。

庾信は「微調曲」という詩の中で、「その実を落とす者は、その樹を思い、その流れを飲む物は、源を懐う(おもう)」という一説を残しました。この意味は、「果実を取る人はその果樹のことを思い、水を飲む人はその水源のことを思いなさい」というものです。

この一節が飲水思源の由来であるとされています。

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「飲水思源」の対義語

飲水思源には以下のような対義語があります。

  • 特魚忘筌(とくぎょぼうぜん):目的を達成すると、役に立った物のことを忘れてしまうこと

 
特魚忘筌は本来、「魚を取ると、そのために用いたカゴや網といった道具のことを忘れて放置してしまう」という意味の四字熟語でした。転じて、「目的を達成すると、達成のために用いた方法などは忘れてしまう」という意味で用いられています。

「筌(うけ)」とは、魚を捕獲するために用いる竹製のカゴのような物です。

「飲水思源」の英語訳

飲水思源を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • back to basics
    (基本に立ち返る)
  • Never forget where one’s happiness comes from.
    (今の自分の幸せは、何のおかげということを忘れるな)

“back to” は「〜に戻る」という意味です。また、 “basics” は「基本」という意味である “basic” という単語の複数形です。

 

“Never forget where one’s happiness comes from.” という文は、2つの節(せつ)で区切ることができます。

“Never forget” の “Never” は、 “not” をより強く否定する単語です。また、“forget” は「〜を忘れる」という意味の単語です。よって、「〜を忘れるな」という強い口調の言葉になります。

また、“where one’s happiness comes from” は、直訳すると「(人の)幸せの出どころ」という意味です。この場合の “where” は、「どこ」という意味ではなく「場所」という意味なので、注意が必要です。

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まとめ

以上、この記事では「飲水思源」について解説しました。

読み方 飲水思源(いんすいしげん)
意味 基本を忘れてはいけないということ。また、他者から受けた恩を忘れてはならないということ
由来 庾信の「微調曲」という詩の一節
対義語 特魚忘筌(とくぎょぼうぜん)
英語訳 back to basics(基本に立ち返る),Never forget where one’s happiness comes from.(今の自分の幸せは、何のおかげかということを忘れるな)

現在当たり前だと思われていることは、かつての誰かの大きな苦労で成り立っています。

それは、普段当たり前のように使っているスマホや、電気といった人工的なものだけではありません。水資源や石油といった自然資源も、誰かが苦労して私たちの生活に届けてくれたものなのです。

生活の全てのものが自分の手に届くまでの流れを時々思い返して、感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。

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