今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「インバウンド」です。
「インバウンド」の意味・使い方・語源・対義語・企業におけるインバウンドについてわかりやすく解説します。
このページの目次
「インバウンド」の意味をスッキリ理解!
「インバウンド」の意味を詳しく
「インバウンド」とは、外国人が自国に訪れてくる形式の旅行のことです。日本へのインバウンドのことは訪日旅行とも呼ばれます。
近年では日本を訪れる外国人が増加傾向にあります。少し前には「爆買い」という主に中国人観光客が大量に商品を購入する現象が流行語となるなど、現在インバウンドへの注目が集まっています。
このインバウンドは物資が循環するため経済的に大きな利益を生む一方、地域や国家には悪影響を及ぼすこともあります。
インバウンドのデメリット
インバウンドのデメリットとして代表的なものにオーバーツーリズムがあります。
これは、有名な観光地に大勢の観光客が殺到した結果、宿泊施設や観光施設の許容限度を超えてしまっている状態を指します。
オーバーツーリズムが発生すると観光客の満足度が下がりやすくなるほか、サービスや行政の管理が行き届かなくなった結果としてごみ問題や騒音などの社会問題が発生する恐れがあります。
「インバウンド」の使い方
- 日本を訪れた外国人によってインバウンド消費が行われ、日本経済が潤う。
- コロナウイルスの影響によって、インバウンドビジネスは大打撃を受けた。
- インバウンド観光客たちに京都は人気だ。
上の例文のように、インバウンドは後に名詞をつけて「インバウンド〇〇」という形で使われることが多いです。
また、二つ目の例文にある「インバウンドビジネス」とは、訪日外国人をターゲットにしたビジネスのことです。
宿泊施設や飲食業、お土産屋さんだけでなく、駐車場やタクシーなど、訪日外国人が利用する施設やサービスはすべてインバウンドビジネスにあたります。
「インバウンド」の語源
インバウンドの語源は英語の “inbound” です。
この単語は、英語で「内」を意味する接頭辞である “in” と「~行き」を意味する言葉である “bound” を組み合わせた単語です。また、「旅行」を意味する “tourism” と組み合わせた表現の “inbound tourism” が現在のインバウンドと同じ意味で使われていました。
しかし、言葉の省略化が進んだ結果、「外国人が訪れてくる旅行」のことを単に “inbound” と呼ぶようになります。そして、日本でも英語と同じ意味の「インバウンド」として定着しました。
「インバウンド」の対義語
インバウンドには以下のような対義語があります。
- アウトバウンド:海外への旅行のこと
アウトバウンドはインバウンドとは逆で、国内の日本人が海外へと旅行していくことを指す言葉です。
企業におけるインバウンド
インバウンドは主に観光・旅行業界で使われる言葉だと考えられがちですが、一般企業でもこのような表現を使うことがあります。
一般企業におけるインバウンドとは、顧客が自分から企業へとアプローチをかけてくることです。顧客からの問い合わせのメールや電話、店舗訪問などがインバウンドにあたります。
また、ソーシャルメディアやSNSなどを使って、企業の認知度を上げてインバウンドを促進するマーケティング戦略のことを「インバウンドマーケティング」と言います。
まとめ
以上、この記事では「インバウンド」について解説しました。
英語表記 | インバウンド(inbound) |
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意味 | 外国人が訪れてくる旅行のこと |
語源 | 「内」を表す接頭辞 “in” +「~行き」を意味する単語 “bound” |
対義語 | アウトバウンド |
企業におけるインバウンド | 顧客が自発的に企業に対してアプローチをかけてくること |
インバウンドは一般的には観光用語であると考えられていますが、一般企業の中でも使うことがあります。状況によって使い方が大きく異なるため、言葉の意味を確実に覚え、使いこなせるようにしましょう。