故事成語「階を釈てて天に登る」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、故事成語の「階を釈てて天に登る(かいをすてててんにのぼる)」です。

言葉の意味・例文・由来・類義語・英語訳について、わかりやすく解説します。

スポンサードリンク

「階を釈てて天に登る」の意味

階を釈てて天に登る(かいをすてててんにのぼる)不可能なことの例え

「階を釈てて天に登る」の意味を詳しく


「階を釈てて天に登る」とは、ハシゴのない状態で天に登ろうとするように、不可能な状況を表す故事成語です。

「階」はハシゴを意味しています。

スポンサードリンク

「階を釈てて天に登る」の例文

「階を釈てて天に登る」は文章中では以下のように使われます。

  • 今日中にこの仕事を終わらせようなんて、階を釈てて天に登るようなものだ。
  • 階を釈てて天に登るようなことを言っていないで、現実的な案を考えよう。

「階を釈てて天に登る」の由来

中国の、戦国時代に書かれた詩集『楚辞(そじ)』の中の、「惜誦(せきしょう)」という題名の詩が由来になっています。

『楚辞』は、『詩経』とならんで、中国最古の詩集の一つだと言われています。

以下は、「階を釈てて天に登る」の元になった部分です。

熱羹(ねつこう)にこりて韲(せい)を吹く

何ぞ此の志を変ぜざらんや

階を釈てて天に登らんと欲す

なおさきの態あるなり

この詩は、作者である屈原(くつげん)が、君主に対して最も強い忠誠を誓っているのは自分なのに、それがわからない周囲の人間に疎外されたことを怒っているという内容です。

疎外されて孤独な状況を悲しみながらも、自分の君主に対する忠誠の姿勢は絶対に変えない、という決心が詩の中に込められています。

「熱羹にこりて韲を吹く(ねつこうにこりてせいをふく)」
これは、前の失敗にこりて、必要以上の用心をするという意味の故事成語です。

熱い飲み物を飲んで火傷したことにこりて、冷たいものを食べるときも息を吹きかけて冷ます様子を表しています。

 
羹(こう)とは魚や鳥の肉、野菜の入ったお吸い物です。

韲(せい)とは魚や貝、動物の肉を生のまま刻み、お酢であえたものです。

「羮に懲りて膾を吹く(あつものにこりてなますをふく)」と表すこともあります。読み方や漢字が少し異なりますが、由来や意味は同じです。

スポンサードリンク

「階を釈てて天に登る」の類義語

「階を釈てて天に登る」の類義語には以下のようなものがあります。

  • 干し草の中の針(ほしくさのなかのはり)
  • すりこぎで腹を切る(すりこぎで腹を切る)
  • 豆腐の角で頭を割る(とうふのかどであたまをわる)

不可能であることの例えには、面白い表現が多くありますね。

「階を釈てて天に登る」の英語訳

「階を釈てて天に登る」は英語では以下のように表されます。

  • It is impossible.
    (それは不可能だ)
スポンサードリンク

まとめ

以上、この記事では「階を釈てて天に登る」について解説しました。

読み方 階を釈てて天に登る(かいをすてててんにのぼる)
意味 不可能であること
由来 『楚辞(そじ)』の中の「惜誦(せきしょう)」という題名の詩から
類義語 干し草の中の針、すりこぎで腹を切る、豆腐の角で頭を割る
英語訳 It is impossible.

普段あまり耳にしない言葉ですが、覚えておくと役に立つかもしれません。

スポンサードリンク