今しばらくと少々の違いとは?意味から使い分けまで詳しく解説

違いのギモン

「今しばらく」と「少々」の最大の違いは、「今しばらくのほうが、少々よりも表す時間が長い」という点です。

 

ビジネスシーンなどで、違いがわからないまま、「今しばらく」と「少々」を使ってしまっていませんか。

実は、「今しばらく」の方が、「少々」よりも表す時間帯が長いのです。

また、「少々」には、「今しばらく」にはないような意味も含まれているのです。

この記事では、「今しばらく」と「少々」の違いについて、詳しく解説します。

結論:表す時間の長さなどが違う


「今しばらく」と「少々」には、以下のような違いがあります。

表す時間表す分量
今しばらく数日〜1週間
※対面で使う場合:数分間
少々数秒〜数分間少量だけ

「今しばらく」は基本的に、数日〜1週間程度を表します。

一方で、「少々」は数秒〜数分間を表します。また、「少々」には分量の少なさを指す役割もあるのです。

「今しばらく」と「少々」の意味の違い

「今しばらく」と「少々」の意味の違いは、以下のようにまとめることができます。

  • 「今しばらく」は数日〜1週間程度、「少々」は数秒〜数分間を表す
  • 「少々」は、分量の少なさも表す

ここからは、「今しばらく」と「少々」のそれぞれの意味について、さらに詳しく説明します。

「今しばらく」の意味


いましばらく

もう少しのあいだ

「今しばらく」は、だいたい数日〜1週間程度を表します。

ただし、対面で相手を待たせる場面などには、数分間を指すこともあります。

ちなみに、「今しばらく」は、以下のような成り立ちをもつ言葉です。

「今しばらく」の成り立ち
  • :さらに、そのうえに
  • しばらく:少しのあいだ

「しばらく」に、追加の意味を表す「今」をつけることで、「もう少しのあいだ」「あと少しのあいだ」という意味合いになっているのです。

「今しばらく」は、「もう少し」という言葉よりも、丁寧な印象を与えることができます。

「しばらく」の漢字表記は「暫く」

「しばらく」は漢字で書くと「暫く」となります。

ただし、「今しばらく」の「しばらく」は平仮名で表記するのが一般的です。

「少々」の意味


「少々」には、2つの意味があります。

少々しょうしょう

  1. ほんのしばらくの時間
  2. わずかな量

1つ目の意味は、「ほんのしばらくの時間」というものです。

具体的には、だいたい数秒間〜数分間を指します。

2つ目の意味は、「わずかな量」というものです。

“物理的” な量だけでなく、「苦労」などの “抽象的” なものの量に対しても使います。

「今しばらく」と「少々」の使い方の違い

「今しばらく」と「少々」の使い方には、使う場面において、以下のような違いがあります。

今しばらく
相手を待たせる場合のみ
少々
  1. 相手を待たせる場合
  2. わずかな量を表す場合

以下、それぞれの使い方を詳しく解説します。

「今しばらく」の使い方


「今しばらく」は、相手を待たせる場合に使うことがほとんどです。

特に、目上の人に対してよく使います。

具体的な例文を見てみましょう。

例文
  1. 資料に重大な誤りが大量に見つかったため、今しばらくお待ちいただけますと幸いに存じます。申し訳ございません。
  2. 急遽、予算に変更が生じたため、今しばらくお待ちいただけますでしょうか。大変申し訳ございません。
  3. 株価急落で部署内が混乱しておりますので、大本件について今しばらくお待ちいただいてもよろしいでしょうか。
  4. パソコンの修理に数日かかるので、メールの返信を今しばらくお待ちいただけると幸いです。ご迷惑をおかけしております。
  5. 足を骨折したたので、練習への参加を今しばらくお待ちいただけますか。
  6. 線路の復旧に時間がかかっていますので、列車の運転再開については今しばらくお待ちくださいませ。
  7. 現在、公式サイトをリニューアル中です。今しばらくお待ちください。

例文からも明らかですが、「今しばらく」を使う場面では、「何日間ものあいだ待たせてしまい申し訳ない」という謝罪を加えることが多いです。

なお、「今しばらくお待ちください」は、「ください」という言葉が含まれるため、強制のニュアンスがやや強いです。

そのため、「今しばらくお待ちいただけますでしょうか」など、相手からの許可をとるような表現を使い、丁寧なイメージにするのが無難です。

特に、「今しばらくお待ちいただけますと幸いに存じます」「今しばらくお時間を頂戴したいと存じます」は謙譲表現であるため、自分をへりくだる場面ではこの2つを使ってみましょう。

相手を待たせる場合以外でも使う場合がある

「今しばらく」は、まれに、相手を待たせる場合以外で使うこともあります。

例:今しばらくはこの計画は進まない。

ただし、やはり「今しばらく」は、相手を待たせる際に使うことがほとんどです。

「少々」の使い方


「少々」は、「今しばらく」と同じく、相手を待たせるときに使うことが多いです。

具体的な例文を見てみましょう。

例文
  1. ラッピングをいたしますので、少々お待ちいただいてもよろしいでしょうか。
  2. もうすぐ書き終わりますので、レポート提出を少々お待ちいただいてもよろしいでしょうか。
  3. 渋滞していますが、もうすぐ着きますので、少々お待ちいただけると幸いです。
  4. すぐに確認してまいりますので、少々お待ちいただけますか。
  5. あと1分で開店いたしますので少々お待ちくださいませ。
  6. 昼休みが終わり次第対応します。少々お待ちください。

「少々」は、数分ほどの短い時間を指しますから、何時間も待たせる場合は、1日以上待たせる場合には使えません。

なお、「わずかな量」という意味では、「少々」を以下のように用いることができます。

例文
  1. 塩とコショウを少々ふりかけます。
  2. 20歳の誕生日に、お酒を少々飲んだ。
  3. 犬のしつけには、少々苦労しました。
料理における「少々」は「ひとつまみ」

料理において、「少々」は「ひとつまみ」という意味で使われます。

ひとつまみは、指2本でつまんだときの量を指します。

「今しばらく」と「少々」の英語訳の違い


「今しばらく」と「少々」には、英語訳にも違いがあります。

以下、それぞれについて詳しく解説します。

「今しばらく」の英語訳

「今しばらく」の英語訳には、以下のようなものがあります。

「今しばらく」の英語訳
  • a little longer
    (もう少しだけ)
  • for the moment
    (当面のあいだ)

具体的な例文を見てみましょう。

例文
  • Could you please wait a little longer?
    (今しばらくお待ちいただけますでしょうか。)
  • Please wait for the moment.
    (今しばらくお待ちください。)

「少々」の英語訳

「少々」の英語訳には、以下のようなものがあります。

「少々」の英語訳
  • a moment
    (ほんの少しだけ)
  • in a moment
    (ほんの少しだけ)
  • just a moment
    (ほんの少しだけ)
  • just a minute
    (ほんの数分だけ)
  • just a second
    (ほんの一瞬だけ、すぐに)
  • some time
    (少しの時間)

具体的な例文を見てみましょう。

例文
  • Wait a moment, please.
    (少々お待ちください。)
  • Please wait in a moment, please.
    (少々お待ちください。)
  • Wait just a moment, please.
    (少々お待ちください。)
  • Wait just a minute, please.
    (少々お待ちください。)
  • Wait just a second, please.
    (少々お待ちください。)
  • Could you please give us some time
    (少しだけお時間をいただけますでしょうか。)

ちなみに、「量が少ない」という意味の「少々」は、以下のような英語に訳すことができます。

「量が少ない」という意味の「少々」
  • a nip of 〜
    (〜を少量だけ)
  • a bit
    (わずかに)

「今しばらく」と「少々」の両方を表す英語訳

「今しばらく」と「少々」の両方を表すことができる英語訳は “for a while” です。

“for a while” は、数分〜数日を表します。

そのため、数日を表す「今しばらく」と、数分を表す「少々」の両方を表すことができるのです。

“for a while” は、文のなかで以下のように使います。

例文
Would it be possible for you to wait for a while
(今しばらく/少々 お待ちいただけますでしょうか。)

補足:「しばし」とは


「しばし」も、「ほんの少しのあいだ」という意味です。

時間的な長さは、「少々」よりも長く、「今しばらく」よりも短いイメージです。

そのため、「しばし」と「今しばらく」「少々」を、時間の短い順に並べると、以下のようになります。

時間が短い順
少々→しばし→今しばらく

「しばし」の使い方

「しばし」は「今しばらく」と同じく、相手を待たせるときに使うことが多いです。

具体的な例文を見てみましょう。

「しばし」の使い方
  1. しばしお時間をいただきたく存じます。
  2. しばしお待ちいただけますでしょうか。

補足:その他の関連語


以下のような言葉も、「ほんの少しのあいだ」という意味をもちます。

  • 幾(いく)ばくかして
    例:幾ばくかすると、報告書が完成いたします。
  • 須臾(しゅゆ)
    例:弱ってしまったカブトムシの寿命は、須臾の命だった。
  • もうしばらく
    例:もうしばらくお待ちください。
  • 後少し(あとすこし)
    例:後少しで開演します。
  • ちょっと
    例:ちょっと待っていてください。

ただし、上記の言葉には、時間の長さに関する明確な定義がありません

なお、「ちょっと」は「少々」と同じく、分量の少なさを表すことができます。

「今しばらく」と「少々」の違いのまとめ

以上、この記事では、「今しばらく」「少々」の違いについて解説しました。

表す時間表す分量
今しばらく数日〜1週間
※対面で使う場合:数分間
少々数秒〜数分間少量だけ

違いを正しく理解したうえで、「今しばらく」と「少々」を使いこなしましょう。

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Chinatsu
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新卒2年目でWebライター3年目。 学生時代からWebライターの仕事を始め、多くの記事を執筆・編集してきました。 丁寧な解説に定評があります。