「いまいましい」とは「①とても腹が立つこと②不吉さを感じること③遠慮すべき」という意味です。
ポジティブな言葉ではありませんが、古文などでも使うので「何だろう」と思った経験はありませんか？
そこで今回は「いまいましい」の意味や使い方などについて簡単にわかりやすく解説します。
このページの目次
「いまいましい」の意味
- とても腹が立つこと
例：いまいましい客が割り込んできた。 - 不吉さを感じること
例：あのいまいましいお札を捨てた。 - 遠慮すべき
例：いまいましいことだと存じます。
「いまいましい(忌々しい)」は「とても腹が立つこと、不吉さを感じること」が主な意味です。
「遠慮すべき」はほぼ使いません。
ニュアンスの違いはありますが、「避けられるべき、嫌悪感を感じる」という意味合いで一番よく使うので覚えておけば安心です。
ちなみに、「忌々しい」は「いまいましい」以外に「ゆゆしい」と読みます。
それでは、具体例をあげながら3つを解説します。
①「とても腹が立つこと」の意味
「いまいましい」には「とても腹が立つこと」という意味があります。
たとえば、順番待ちをしていたとします。
そこに割り込み客が入ってきたら、その割り込み客のことを「いまいまいしい」と表現できます。
②「不吉さを感じること」の意味
「いまいましい」には「不吉さを感じること」という意味があります。
たとえば、藁人形など、不気味に感じるものがあったとします。
これを「いまいましい」と表現可能です。
③「遠慮すべき」の意味
「いまいましい」には「遠慮すべき」という意味があります。
こちらの意味はほとんど使用しません。
たとえば、社長など身分が高い人がわざわざ来客を迎えに行ったとします。
「身分が高いのにわざわざそういったことをしなくても大丈夫」と言いたい時に「いまいましい」を使ってその気持ちを表現できます。
「いまいましい」の使い方
「いまいましい」は日常会話で使うことが多いです。
具体的には、怒った時や不吉さを感じる時に使用します。
実際の例文を見てみましょう。
「いまいましい」を怒った時に使う場合
「いまいましい」を怒った時に使う場合、以下のような例文で使用します。
- あの人割り込んできた！いまいましい。
- 思い出すだけでいまいましい！
- ぶん殴りたくなるくらいいまいましいよね。
- いまいましい記憶が蘇ってくる。
- 失礼すぎない？本当にいまいましいわ。
「いまいましい」を不吉さを感じる時に使う場合
「いまいましい」を不吉さを感じる時に使う場合、以下のような例文で使用します。
- このいまいましい藁人形を捨てよう。
- いまいましいお札がある。
- いまいましいから触りたくないなあ。
- 何これ？不気味でいまいましいわ。
- 何かわからないから、いまいましいよね。
「いまいましい」の由来
「いまいましい」は「不吉な物や事を避ける」という意味の「忌む」が変化してできました。
その過程で「腹が立つ」というような意味が加わったと言われています。
また、由来が「忌む」なので、漢字表記は「忌ま忌ましい」がよいとも言われています。
古文「いまいまし」の意味
「いまいましい」よりもっと古い古語が「いまいまし(忌ま忌まし)」という単語です。
「いまいまし」の意味は以下の通りです。
- (けがれを)避けるべき
- 縁起が悪い
- 憎い
「いまいましい」の類義語
「いまいましい」の類義語には以下のようなものがあります。
- 禍々しい(まがまがしい)
災いをもたらしそう - おぞましい
怖い - 胸糞が悪い
気分が悪い
「いまいましい」の対義語
「いまいましい」の対義語には以下のようなものがあります。
- 好ましい
よい傾向であること - 吉兆(きっちょう)
何かよいことが起こりそう
「いまいましい」の英語訳
「いまいましい」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- disgusting
(嫌う) - irritating
(いら立つ) - annoying
(怒る)
「いまいましい」人の特徴
「いまいましい」人の特徴としては以下のようなものがあげられます。
- 自分勝手である
- 他人を見下す
- 自慢をよくする
- 自分の行為に間違いがないか考えない
- 自己主張が少なくて「忌々しい」レッテルを貼られやすい
多くの場合が、他人に対して不快感を与えやすい人が該当します。
その一方で、自分の主張をしないと、「忌々しい」人だと難癖のように勝手にレッテルを貼られる場合があります。
ちなみに、「いまいましい」人を描いた『忌々しい女』という漫画もあります。
「いまいましい」のまとめ
以上、この記事では「いまいましい」について解説しました。
| 読み方 | いまいましい |
|---|---|
| 意味 | ①とても腹が立つこと ②不吉さを感じること ③遠慮すべき |
| 由来 | 「不吉な物や事を避ける」という意味の「忌む」が変化 |
| 類義語 | 禍々しい(まがまがしい) おぞましい 胸糞が悪い など |
| 対義語 | 好ましい 吉兆 |
| 英語訳 | disgusting irritating annoying など |
| 特徴 | 自分勝手である 他人を見下す 自慢をよくする など |
「いまいましい」はネガティブな単語なので、使う際には気をつけなければなりません。
しかし、知っていれば表現の幅も広がります。
ぜひ、この記事を参考にして意味や使い方を覚えましょう。
