「一環」の意味とは?使い方から英語や類義語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「一環(いっかん)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「一環」をざっくり言うと……

読み方一環(いっかん)
意味全体としてのつながりの中の一部
語源一つの輪っか
類義語〜のひとつとして、部分として、一連の流れの中で
英語訳one of, as part of

「一環」の意味をスッキリ理解!

一環(いっかん):全体としてのつながりの中の一部

「一環」の意味を詳しく

「一環」は全体としてのつながりの中の一部という意味です。密接な関係をもつもののうちの一つや一部分を表します。

「一環」には「鎖などの一つにつながっている輪」という意味もあります。

ビジネスシーンなど、日常的に使われる「一環」は「全体としてのつながりの中の一部」の意味が多いです。

「一環」の使い方

  1. セミナーへの参加も業務の一環だ。
  2. 趣味の一環として、音楽活動に励んでいる。
  3. 人件費削減は、企業立て直しの一環だ。
  4. このプロジェクトは社員の能力を確かめる一環に過ぎない。

「一環」は「〇〇の一環」の形で「〇〇のうちの一つ」と言及したい場合に使います。

「〇〇の一環」から派生して「〇〇の一環として」という表現がよく用いられますが、意味は「〇〇のうちの一つとして」になります。たとえば「仕事の一環として」と言う場合には、仕事のうちの1つという認識でやっていることを意味します。

「〇〇の一環として」に続く言葉として、「〇〇の一環として考える」「〇〇の一環として行う」などがあります。

 

「一環」を使った表現のほとんどは「〇〇の一環」「〇〇の一環として」が用いられるので、意味はそこまで難しくありません。特徴的なものに絞って以下に紹介します。

③の例文は、課題の立て直しのために練った施策のうちの一つという意味になります。直接的に施策とは文中で言及していませんが、たくさんある再建築の案から選ばれたものというニュアンスになります。

④の「一環に過ぎない」は、全体を構成する要素のうちの一つでしかないという意味で、その一つの価値を下げたネガティブな使い方です。主要素ではなく、たくさんあるうちの一つであることをアピールしたい時に使います。

何かに失敗してしまったときに「いっかんの終わりだ」と言うことがあります。この「いっかん」は「一環」ではなく、「すべて」という意味の「一巻」です。

「一環」の語源

「一環」の「環」は、「輪」という意味があります。「一つの輪っか」が「全体としてのつながりの一部」を表すようになったと言われています。

「一環」の類義語

「一環」には以下のような類義語があります。

  • 〜のひとつとして
  • 部分として
  • 一連の流れの中で
  • 一端:一部分、片端

「一環」と同音異義語でよく違いの問われる言葉に「一貫」があります。「一貫」は一つの態度や方針などを崩すことなく、終始同じことを継続することという意味です。

全体の中の一部分である「一環」と、一つのことのみを貫く「一貫」は意味が異なるので区別しましょう。

「一環」の英語訳

「一環」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • one of 
    (〜の一環として)
  • as part of
    (〜の一環として)
例文
  • School trip is one of the education.(遠足は教育の一環です。)
  • I often watch English or American movies as part of my study.(私は勉強の一環として、アメリカ映画やイギリス映画をよく見ます。)

まとめ

以上、この記事では「一環」について解説しました。

読み方一環(いっかん)
意味全体としてのつながりの中の一部
語源一つの輪っか
類義語〜のひとつとして、部分として、一連の流れの中で
英語訳one of, as part of

「一環」は言葉の成り立ちを知ると、意味が想像しやすい言葉です。意味や使い方と関連付けて覚えて、ぜひ使いこなせるようにしましょう。