今回ご紹介する言葉は、ことわざの「生き馬の目を抜(ぬ)く」です。
言葉の意味、使い方、由来、類義語、英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「生き馬の目を抜く」をざっくり言うと……
読み方 | 生き馬の目を抜(ぬ)く |
---|---|
意味 | 相手を出し抜いて利益を得ること |
由来 | もともとあった表現「生き牛の目を抜く」で登場する「牛」より馬の方が足が早く、目を抜くことが大変そうなことから「生き馬の目を抜く」が一般的になった |
類義語 | 生き馬の目を抉る、生き牛の目を抜くなど |
英語訳 | Water sleeps, the enemy wakes.(水は眠っても敵は眠らず。) |
このページの目次
「生き馬の目を抜く」の意味をスッキリ理解!
生き馬の目を抜(ぬ)く:相手を出し抜いて利益を得ること
「生き馬の目を抜く」の意味を詳しく
「生き馬の目を抜く」は、相手を出し抜いて利益を得るという意味のことわざです。また、単に素早いという意味もあります。
もともと、「目を抜く」には、人を騙(だま)すという意味があります。また、生きた馬の目を抜くという比喩(ひゆ)により、「素早さ」を表現しています。
素早く人を騙すという意味が転じて、相手を出し抜いて利益を得るという意味になりました。
「生き馬の目を抜く」の使い方
- 現代は、生き馬の目を抜くような厳しい世界だ。
- この町には、当たり前に生き馬の目を抜くような人間がたくさんいる。もうたくさんだ。
例文①・➁は、「相手を出し抜いて素早く利益を得る」という意味で、「生き馬の目を抜く」が用いられています。
「生き馬の目を抜く」の由来
もともと、「生き牛の目を抜く」という類義語がありました。しかし、牛より馬の方が足が早く、目を抜くことが大変そうなことから、「生き馬の目を抜く」が一般的になったと言われています。
「生き馬の目を抜く」の類義語
「生き馬の目を抜く」には以下のような類義語があります。
- 生き馬の目を抉(くじ)る:他人を出しぬき、無理矢理中身を取り出して利益を得ること
- 生き牛(うし)の目を抜く:相手を出し抜いて利益を得ること
「生き馬の目を抜く」の英語訳
「生き馬の目を抜く」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- Water sleeps, the enemy wakes.
(水は眠っても敵は眠らず。) - Catch a weasel asleep.
(寝た状態のイタチを捕まえる。)
まとめ
以上、この記事では「生き馬の目を抜く」について解説しました。
読み方 | 生き馬の目を抜(ぬ)く |
---|---|
意味 | 相手を出し抜いて利益を得ること |
由来 | もともとあった表現「生き牛の目を抜く」で登場する「牛」より馬の方が足が早く、目を抜くことが大変そうなことから「生き馬の目を抜く」が一般的になった |
類義語 | 生き馬の目を抉る、生き牛の目を抜くなど |
英語訳 | Water sleeps, the enemy wakes.(水は眠っても敵は眠らず。) |
「生き馬の目を抜く」は、恐ろしい表現ですが、「相手を出し抜いて利益を得ること」は、悲しいことに現実世界には多く存在することでもあります。日頃からいろんなことにアンテナを張っていきたいですね。