今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「アイドル」です。
「アイドル」の言葉の意味・使い方・語源・類義語などについてわかりやすく解説します。
☆「アイドル」をざっくり言うと……
英語表記 | アイドル(idol) |
---|---|
意味 | あこがれの的。熱狂的なファンをもつ人 |
語源 | 英語で「偶像」を意味する idol から |
類義語 | スター、カリスマ |
アイドル像の変化 | 昭和の「憧れ」から、平成の「身近」な存在へ変化した |
「アイドル」とは?
「アイドル」の意味を詳しく
「アイドル」とは、あこがれの的。熱狂的なファンをもつ人のことです。
芸能界での「アイドル」には、明確な定義はありません。一般的には、一つのコンセプトを持って歌手としてデビューする若い個人やグループのことを指します。
「アイドル」の魅力は、その歌やダンスだけにありません。ファンは、「アイドル」と疑似恋愛の感覚を味わったり、成長を見守ったりするなどして楽しむことが多いです。
「アイドル」の使い方
- 彼女は、クラスのアイドル的存在だ。
- 人気のアイドルグループには、アイドルオタクと呼ばれるファンがたくさんいる。
- 以前は若々しかった彼も、今では「元アイドル」と呼ばれている。
①の例文では、「あこがれの的」という意味を表すのに「アイドル」を用いています。
③の例文にあるように、若くなくなると「元アイドル」として紹介されることが多くなります。
「アイドル」の語源
アイドルの語源は英語の “idol” です。元々は、「偶像」「崇拝される人や物」という意味を持っています。これは、宗教において神を象徴するものとして礼拝で崇められた対象のことを指します。
ここから転じて、「熱狂的に愛されたり、尊敬されたりする人」のことを idol というようになりました。
しかし、英語の idol という言葉自体は、日本語の「アイドル」という意味を表しません。例えば、男性アイドルグループは boy band、女性なら girl band ということが多いです。また、十代向けのアイドルであれば、teen idol という表現も一般的です。
ちなみに、idol に似ている英単語に idle があります。これは、「怠け者」という全く異なる意味を持っているので注意しましょう。
「アイドル」の類義語
アイドルには以下のような類義語があります。
- スター:人気のある芸能人や運動選手
- カリスマ:人々の心を引きつけるような強い魅力。また、それをもつ人
「スター」と「カリスマ」は、「多くの人々から人気を集める存在」意味する点で「アイドル」の類義語であるといえます。しかし、それぞれニュアンスや使い方が異なっています。
「スター」は、人気のある芸能人を指す目的では、現在はあまり使われなくなりました。スポーツ選手を指す際には、今でもよく使われます。ニュアンスとしては、「アイドル」よりも「圧倒的な人気」を持つという意味合いが強いです。
「カリスマ」は、どのような分野に対しても用いることができます。例として、「カリスマ講師」「カリスマモデル」が挙げられます。持っている「人気」よりも、普通の人にはない能力や魅力を持つ人を指すことが多いです。
「アイドル像」の変化
昭和から平成にかけて、人気のある「アイドル」は変化してきたと言われています。
まず「昭和のアイドル」には、一人で活動する形が多かったです。また、位置づけとしては若い人の「理想」や「あこがれ」を象徴しており、「高嶺(たかね)の花」の存在でした。
対して、「平成のアイドル」は大人数のグループで活動するのが一般的です。また、AKB48の「会いに行けるアイドル」というコンセプトから分かるように、より「身近」で「親しみやすい」グループが人気となる傾向があります。
まとめ
以上、この記事では「アイドル」について解説しました。
英語表記 | アイドル(idol) |
---|---|
意味 | あこがれの的。熱狂的なファンをもつ人 |
語源 | 英語で「偶像」を意味する idol から |
類義語 | スター、カリスマ |
アイドル像の変化 | 昭和の「憧れ」から、平成の「身近」な存在へ変化した |
近年は、「アイドル戦国時代」とも言われ、多様なアイドルグループが誕生しています。テレビなどのメディアにはほとんど出ない「地下アイドル」や、地方に本拠地を置く「ご当地アイドル」などが様々な形態も出てきています。
さらに、最近ではコンピューターグラフィックスなどで作られた仮想のアイドルである「バーチャルアイドル」も人気を集めています。
次の時代では、どのような「アイドル」が人気になるのか楽しみですね。
いざ「アイドル」という言葉を使う場面が来た時のために、しっかりと意味と使い方を理解しておきましょう。