ことわざ「医は仁術なり」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「医(い)は仁術(じんじゅつ)なり」です。

言葉の意味・使い方・由来・英語訳についてわかりやすく解説します。

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「医は仁術なり」の意味をスッキリ理解!

医(い)は仁術(じんじゅつ)なり:医療とは、単に病気を治すのではなく、思いやりを示すことでもあること

「医は仁術なり」の意味を詳しく

「医」は、「医療」のことを指します。一方、「仁」は「思いやり」のことを指します。また、「術」は「仕事、能力」を意味します。

つまり、「医は仁術なり」とは、「医療は体の病気を治すことにとどまらず、思いやりを示すことでもある」という意味です。金儲けをする方法として医療を施すのではなく、どんな患者も分けへだてなく助けることこそが真の医療であることを表します。

 

また、現代では、医療技術の発展によって、多くの病気が治るようになりました。しかし、完全に治らない病気も未だ多く存在します。

そこで、「緩和ケア」や「ターミナルケア(終末期医療)」という考え方が広まってきました。これらは、完全に病を治すことを目標にせず、残された時間を豊かに過ごすための医療です。単に体の病気を治すことだけでなく、患者の生き方を尊重することを重要視しています。

このような背景から、現代において「医は仁術なり」は、「医者はあらゆる人を助けるべきだ」という元の意味から変化して「医者は機械的な治療のみでなく、その患者を尊重した医療をするべきだ」という意味で使われることがあります。

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「医は仁術なり」の使い方

  1. 医は仁術なりとは言うが、近年これを心にとめている医者はさほど多くないだろう。
  2. 私の主治医は医は仁術なりを体現したような先生だ。
  3. 現代の医療制度の下で医は仁術なりを実行することは簡単ではない。

①の例文では、医者は人々に尽くすべき存在なのに、収入を得る手段としてしか考えていない医者が多いことを指摘しています。

②の例文では、主治医が機械的な治療ではなく、心から寄り添ってくれるような治療をする医者であることがわかります。

③の例文では、肉体の病は治すことができても、本人の意思を真に反映することが未だに難しい医療制度になっていることを述べています。

「医は仁術なり」の由来

「医は仁術なり」は、江戸時代の1713年に、貝原益軒(かいばらえきけん)という学者が発行した「養生訓(ようじょうくん)」という本の第6巻に由来します。

養生とは、健康や健康法のことです。「養生訓」は健康についての指南書です。

 

貝原益軒は「養生訓」の中で「医は仁術なり」を具体的に説明しています。

「仁愛の心を本とし、人を救ふを以て志とすべし。 我が身の利養をもっぱらに志すべからず。」

この文を現代語に訳すと「医療の根本には、あらゆるものをいつくしむ心をもち、人を救おうとする志をもっているべきで、自分の利得にばかり心を傾けてはいけない。」となります。

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「医は仁術なり」の英語訳

「医は仁術なり」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • Humanistic medicine
    (人間中心主義的な医療)
  • Medicine is a benevolent art.
    (医療とは、慈悲深い技術のことである)

どちらも、意訳すると「医は仁術なり」となります。

まとめ

以上、この記事では「医は仁術なり」について解説しました。

読み方 医(い)は仁術(じんじゅつ)なり
意味 医療とは、単に病気を治すのではなく、思いやりを示すことでもあること
由来 貝原益軒の「養生訓」第6巻
英語訳 Humanistic medicine, Medicine is a benevolent art.

「医は仁術なり」の意味が、現代ではわずかに変化していることがわかりましたね。

しかし、「医者は利得を求めるべきでない」という考えは、現代にも通用する非常に大事なことです。自分や家族が病院にかかる時には、信頼できるお医者さんを選びたいですね。

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