「笛吹けども踊らず」の意味とは?使い方から英語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「笛吹けども踊らず」です。

言葉の意味、使い方、由来、英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「笛吹けども踊らず」をざっくり言うと……

意味手を尽くして働きかけても、それに応じようとする人がいないということ
由来新約聖書マタイの福音書11章にある文が和訳されたもの
英語訳We have piped unto you,and ye have not danced.(私たちが笛を吹いたのに、あなたたちは踊ってくれなかった。)

「笛吹けども踊らず」の意味をスッキリ理解!

笛吹けども踊らず:手を尽くして働きかけても、それに応じようとする人がいないということ

「笛吹けども踊らず」の意味を詳しく

「笛吹けども踊らず」は、手を尽くして働きかけても、それに応じようとする人がいないという意味のことわざです。「笛吹けど踊らず」という場合もあります。

躍らせるために笛を吹いても、踊る人がいない様子を表しています。

「笛を吹く」というのは「手を尽くすこと」をたとえた表現です。一方、「踊らず」というのは、「相手が応じず、動かない」ということをたとえた表現です。

「笛吹けども踊らず」の使い方

  1. 準備万端にして企画を組んだのに、それに参加する生徒は一人もいない。まさに、笛吹けども踊らずだ。
  2. 笛吹けども踊らずで、せっかく準備したのにあの商品は全く売れなかった。

「笛吹けども踊らず」の由来

「笛吹けども踊らず」は、新約聖書の中の一節が和訳されたことわざです。

新約聖書とは、紀元1世紀から2世紀にかけて、キリスト教徒がキリストの教えをまとめた本のことです。新約聖書にはイエス・キリストの言葉を記録した4つの「福音書」があります。

 

そのうちの一つである「マタイの福音書」の11章に次の文章があります。

We have piped unto you,and ye have not danced.

 

この英文は「私たちは、あなたたちのために笛を吹いたのに踊ってくれなかった。」という意味です。

これが日本語訳され、「笛吹けども踊らず」ということわざが生まれました。

 

また、別の章には、「葬式の歌を歌ったのに、悲しんでくれなかった」という言葉もあります。

どちらも、「手を尽くして働きかけても、それに応じようとする人がいない」状況を表しています。

「笛吹けども踊らず」の英語訳

「笛吹けども踊らず」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • We have piped unto you,and ye have not danced.
    (私たちが笛を吹いたのに、あなたたちは踊ってくれなかった。)

まとめ

以上、この記事では「笛吹けども踊らず」について解説しました。

意味手を尽くして働きかけても、それに応じようとする人がいないということ
由来新約聖書マタイの福音書11章にある文が和訳されたもの
英語訳We have piped unto you,and ye have not danced.(私たちが笛を吹いたのに、あなたたちは踊ってくれなかった。)

笛吹けども踊らずという状況は悲しいですね。歌手の米津玄師さんは、「笛吹けども踊らず」というタイトルで歌を出しています。ことわざの1つの解釈として参考になるかもしれません。