料理の「茹でる」と「湯がく」の違いとは?わかりやすく解説

違いのギモン

色々な料理本を参照していると、蒸す、炊く、など、多数の調理方法が出てくると思います。その中の「茹でる」と「湯がく」は具体的にどのぐらいの時間熱湯で加熱したら良いのか、そもそもこの二つに違いはあるのか、考えたことはありませんか。

実はあまり知られていないこの二つの調理方法の違いを詳しく解説したいと思います。

結論:目的と、湯につける時間の違い

はじめに、「茹でる」と「湯がく」のどちらも、熱湯の中で食材を煮るという意味では共通しています。しかし、それぞれの目的と湯に入れて加熱する時間に違いがあります。

「茹でる」とは、調理して食材が食べられるようになるまで長時間、湯に浸ける行為です。

「湯がく」とは、下ごしらえのために短時間、湯に浸ける行為です。

「茹でる」を詳しく解説

はじめに、茹でる目的について説明していきたいと思います。茹でる目的とは、食材を完全に食べられる状態にすることです。もし、加熱した時に食べられる状態までにすることができなければ、「茹でる時間が足りなかった」、あるいは「十分に茹でることができなかった」と表現されます。

次に、時間についてです。茹でるとは、長時間かけてお湯の中で加熱して、素材にしっかり火を通すことを指します。三十分以上だから長時間、というような定義は特にありません。しかし、湯がくと比べて茹でる時間は圧倒的に長いです。

「湯がく」を詳しく解説

はじめに、湯がく目的について解説します。湯がく目的は、下ごしらえの一つとして食材をある程度加熱して食材を柔らかくしたり、アク抜きをしたり、臭みをとることです。

次に、時間についてです。ある程度加熱するので、熱湯に浸す時間は短時間です。ただし、アク抜きは例外として長時間かけて行います。さらに短い時間熱湯にさらす場合は「湯通し」と呼ばれます。

茹でると同様に、五分以下だから短時間、というような定義はありません。

一般的にはこのような違いがあるのですが、西日本では「湯がく」を「茹でる」という意味で使う場合があります。そのため、「じゃがいもを茹でといて」という意味で、「じゃがいもを湯がいといて」と言われることもあるので、注意が必要です。

まとめ

この記事では「茹でる」と「湯がく」の違いについて解説しました。

  • 茹でる:長時間、食材を食べられる状態にするまで熱湯の中で加熱すること
  • 湯がく:短時間、下ごしらえをするためにお湯の中で加熱すること

「茹でる」と「湯がく」は同じ調理用語ですが、その目的と熱湯にさらす時間が異なります。この二つの言葉を完璧に使い分けて、料理に励んでください。「茹でる」と「湯がく」の違いを理解して料理を作ることで、より美味しいものが出来上がることでしょう。