「暑い」と「熱い」の違いとは?使い方の例までわかりやすく解説

違いのギモン

「『あつい』お茶を飲む」や「この部屋は『あつい』」などのように、温度が高いことを表すときに「あつい」という言葉を用いますよね。ただ、「あつい」には「暑い」と「熱い」があります。両者の違いをご存知でしょうか。

今回は「暑い」と「熱い」の違いについて解説します。

結論:気温に対しては「暑い」、気温以外に対しては「熱い」

「暑い」とは、気温が高いことに対して用いる言葉です。

一方、「熱い」とは物体の温度が高く感じられる時に用いる言葉です。

「暑い」をもっと詳しく


「暑い」とは、気温が高いことに対して用いられる表現です。物の温度や体温が高いことに関して「暑い」は使われません。

「暑い」は、体感に基づいて用いられる場合と、厳密に測定した温度に基づいて用いられる場合があります。後者に関しては、例えば猛暑日(35度以上をマークする日)という表現があります。

「暑い」の使い方の例

  1. 今年の夏は暑い日が続いている。
  2. 部屋中が暑い。
  3. 今日は日差しが強くて暑い。

「熱い」をもっと詳しく


「熱い」とは、物の温度や人の体温が高いことに対して用いられる表現です。気温以外に使われると考えていただいて差し支えありません。

例えば、「『あつい』お茶を飲む」や「身体が『あつい』」と表現する場合は、物の温度や体温について言及しているため、「熱い」を用います。

また、「熱い」には他にも、感情が高まっているという意味があります。例えば、「熱い声援を送る」や「熱い戦いが繰り広げられる」という使い方があります。

「熱い」の使い方の例

  1. 鉄は熱いうちに打て。
  2. 彼の熱い思いに圧倒された。
  3. 日差しが強くて体中が熱い。

迷ったときは


意味が違うことは理解しても、「暑い」と「熱い」は同じ発音の言葉であるため、使い分けに迷う場面があるかもしれません。そんな時は、対義語をイメージしましょう

「暑い」の対義語は「寒い」で、「熱い」の対義語は「冷たい」です。例えば「『あつい』お茶」と表現するのに「暑い」と「熱い」のどちらを使えばよいか迷った場合、対義語で考えてみると使い分けがわかりやすくなります。

 

それぞれ対義語にすると、「寒いお茶」と「冷たいお茶」です。後者の表現が正しいことは明らかでしょう。つまり、「『あつい』お茶」と表現したい場合は、「冷たい」の対義語である「熱い」を用いればよいのです。

このようにして、迷ったときには対義語を比べて意味が通るかを考えてみると良いでしょう。

まとめ

以上、この記事では、「暑い」と「熱い」の違いについて解説しました。

  • 暑い:気温が高い
  • 熱い:物の温度や体温が高い
「暑い」と「熱い」には、気温か気温以外に対してなのかという明確な使い分けの基準があります。もし迷ったときには、それぞれの対義語である「寒い」と「冷たい」に置き換えて考えてみてくださいね。